数学 第23章
模擬試験
要点編
【総合/完成/最低35問】本番形式(時間付き)。
① この章のねらい
模擬試験は得点を測るだけでなく、本番での行動を検証する場です。解く順番・時間配分・保留判断を事前に決め、答案上に記録を残します。復習では正誤だけでなく、偶然正解や時間超過も分析対象にします。次回までの学習を少数の具体行動に絞ることで得点へつながります。
- 試験前の準備を整える
- 大問ごとに時間配分する
- 解く順番を決める
- 保留問題を適切に扱う
- 途中式で部分点を取る
- 見直しを優先順位化する
- 模試後に復習計画を作る
② 図と説明
下の図を順に見てください。各図の下に、その図の読み方を書いてあります。
図 1. 試験の時間配分

大問ごとの残り時間を見て、解ける問題と保留する問題を分けます。止まった問題には分かる条件を書き残して次へ進み、最後は空欄・符号・単位から見直します。
本番条件を再現する
時間、筆記具、机上の物、休憩までできるだけ本番に近付けます。 途中で答えを見たり時間を止めたりすると、時間配分の診断になりません。 解答開始時刻と終了時刻を記録します。 まず図・数直線・式のどこが基準かを指で確認します。次に与えられた数値や印を対応する場所へ書き込み、使う性質を一つずつ言葉にします。最後に途中の値と答えを図や元の式へ戻し、条件・符号・単位に矛盾がないか検算します。
図 2. 模試の進め方

開始直後に大問数と配点を読み、見直し時間を先に確保します。解ける順に途中式を残して進み、保留印の問題へ残り時間と配点を見て戻ります。
開始直後に全体を見渡す
最初の一、二分で大問数、配点、問題量を確認します。 確実に取る問題、時間がかかる問題、後回しにする問題を仮に分けます。 難問一問で止まるより全体の得点を守れます。 まず図・数直線・式のどこが基準かを指で確認します。次に与えられた数値や印を対応する場所へ書き込み、使う性質を一つずつ言葉にします。最後に途中の値と答えを図や元の式へ戻し、条件・符号・単位に矛盾がないか検算します。
③ 続きの説明
3. 時間は配点と難度で配る
大問ごとに上限時間を設定し、最後の見直し時間を先に確保します。 配点が高くても解ける見込みが低い問題へ時間を使い過ぎないようにします。 途中で時計を見て計画との差を修正します。 まず図・数直線・式のどこが基準かを指で確認します。次に与えられた数値や印を対応する場所へ書き込み、使う性質を一つずつ言葉にします。最後に途中の値と答えを図や元の式へ戻し、条件・符号・単位に矛盾がないか検算します。
4. 保留は撤退ではなく戦略
一分考えて方針が立たない問題には印を付け、次へ進みます。 保留の印は、残り時間で戻るべき場所を示します。 何も書かずに飛ばすより、分かる条件や途中式を残します。 まず図・数直線・式のどこが基準かを指で確認します。次に与えられた数値や印を対応する場所へ書き込み、使う性質を一つずつ言葉にします。最後に途中の値と答えを図や元の式へ戻し、条件・符号・単位に矛盾がないか検算します。
5. 答案は採点者が追える形にする
計算や証明は、結論までの根拠が追える途中式を残します。 消し跡や矢印が多過ぎると読みづらいため、必要なら整理して書き直します。 選択問題でも根拠を問題用紙に残すと見直しが速くなります。 まず図・数直線・式のどこが基準かを指で確認します。次に与えられた数値や印を対応する場所へ書き込み、使う性質を一つずつ言葉にします。最後に途中の値と答えを図や元の式へ戻し、条件・符号・単位に矛盾がないか検算します。
6. 見直しは失点確率の高い順
まず空欄、転記、符号、単位、計算ミスのように短時間で防げる失点を確認します。 次に保留問題へ戻り、配点と残り時間で優先順位を付けます。 最初から全問を解き直すのは時間効率が悪いです。 まず図・数直線・式のどこが基準かを指で確認します。次に与えられた数値や印を対応する場所へ書き込み、使う性質を一つずつ言葉にします。最後に途中の値と答えを図や元の式へ戻し、条件・符号・単位に矛盾がないか検算します。
7. 正解にも質の違いがある
自力で根拠を持って正解した問題と、偶然・消去法・時間超過の正解を分けます。 後者は本番で再現できないため復習対象です。 点数だけでは弱点を正確に測れません。例えば具体的な数値を一つ代入して関係を確かめます。 まず図・数直線・式のどこが基準かを指で確認します。次に与えられた数値や印を対応する場所へ書き込み、使う性質を一つずつ言葉にします。最後に途中の値と答えを図や元の式へ戻し、条件・符号・単位に矛盾がないか検算します。
8. 誤答を五分類する
知識不足、読解ミス、計算ミス、方針ミス、時間不足に分けます。 原因ごとに対策が違い、知識不足なら基本、時間不足なら手順訓練が必要です。 同じ分類が続く単元を優先します。 まず図・数直線・式のどこが基準かを指で確認します。次に与えられた数値や印を対応する場所へ書き込み、使う性質を一つずつ言葉にします。最後に途中の値と答えを図や元の式へ戻し、条件・符号・単位に矛盾がないか検算します。
9. 復習は当日と後日に分ける
当日中は記憶が新しいうちに、止まった理由と正しい方針を確認します。 数日後には何も見ずに同じ問題または同型問題を解き直します。 再現できれば復習が完了です。例えば具体的な数値を一つ代入して関係を確かめます。 まず図・数直線・式のどこが基準かを指で確認します。次に与えられた数値や印を対応する場所へ書き込み、使う性質を一つずつ言葉にします。最後に途中の値と答えを図や元の式へ戻し、条件・符号・単位に矛盾がないか検算します。
10. 次回へ数値でつなぐ
次回の目標を「図形大問を8分以内」「符号見直しを3分」のように測れる形にします。 漠然と頑張るだけでは、模試の分析が行動に変わりません。 一度に直す課題は二つ程度に絞ります。 まず図・数直線・式のどこが基準かを指で確認します。次に与えられた数値や印を対応する場所へ書き込み、使う性質を一つずつ言葉にします。最後に途中の値と答えを図や元の式へ戻し、条件・符号・単位に矛盾がないか検算します。
11. 計算・関数・図形の大問を切り替える
模擬試験では、同じ解き方を続けるより、大問ごとに必要な道具を切り替える力が問われます。計算大問では速さと符号確認、関数大問では座標と範囲、図形大問では根拠の記述を最初に意識します。大問の冒頭で「この問題で失いやすい点」を一つメモすると、得意分野でも雑な失点を防げます。 時間配分は均等ではなく、各大問の自分の正答率と必要時間を基に調整します。 計算は途中式を短く整えて符号を確認する,関数は図と式を往復して範囲を確認する,図形は根拠となる性質を言葉で残す,資料は単位と比較対象を先に読む まず図・数直線・式のどこが基準かを指で確認します。次に与えられた数値や印を対応する場所へ書き込み、使う性質を一つずつ言葉にします。最後に途中の値と答えを図や元の式へ戻し、条件・符号・単位に矛盾がないか検算します。
12. 答案から次の学習を決める
模試の復習は、正解の数を数えるだけでは不十分です。各問題に、解けた、迷った、時間切れ、見直しで直したという印を残すと、知識と試験運用の弱点を分けられます。同じ単元でも、知識不足なら基本例題、時間不足なら時間制限付きの類題というように、対策を変える必要があります。 次回までに直す課題を二つに絞り、実行日と確認方法まで決めます。 正誤だけでなく迷いと時間超過にも印を付ける,誤答原因を一問につき一つ主因で分類する,復習後に同型問題を時間付きで一題解く,次回の目標を分数や時間で数値化する まず図・数直線・式のどこが基準かを指で確認します。次に与えられた数値や印を対応する場所へ書き込み、使う性質を一つずつ言葉にします。最後に途中の値と答えを図や元の式へ戻し、条件・符号・単位に矛盾がないか検算します。
受験で押さえる(この章)
公式は「唱える」だけでなく、いつ使うか・何を検算するかをセットで固める。比や式は「どの数がどの辺/どの項か」まで対応させる。
必暗この章の公式(使い方付き)
左の公式名に対し、右で式と「いつ使うか・検算」をセットで言う。唱えるだけで終わらせない。
戦い方数学の戦い方
詰まったら3分で退避。白紙より途中式。見直しは符号・単位・問いの取り違え。
- 手順最初の2分で大問数・配点・図の有無を俯瞰し、解けそうな順に印
- 手順計算・小問を先に得点化し、図形・関数の記述は中盤
- 手順詰まったら3分ルールで一時退避。白紙より途中式を残す
- 手順見直し8分:符号・単位・設問の問い直し(何を求めているか)
- 手順毎日15分:学習中の単元の「受験で押さえる」を音読+書き
- 手順毎日30〜50分:弱点単元の⑤⑥または⑦を1セット
- 手順近い用語・近い年代・近い数値の取り違え
- 手順問題文の一部だけ合っていて結論がずれる選択肢
⑤ 公式・用語
| 名称 | 内容 | メモ |
|---|---|---|
| 残り時間 | 試験終了時刻-現在時刻 | — |
| 正答率 | 正答数÷出題数×100 | — |
| 得点率 | 得点÷満点×100 | — |
| 優先度 | 配点×改善可能性 | — |
| 復習分類 | 正解/誤答/保留/時間超過 | — |
用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 時間配分 | 問題ごとに使う時間の計画 |
| 保留 | 後で戻る問題として一時的に飛ばすこと |
| 部分点 | 途中の正しい考えへの点 |
| 見直し | 解答の誤りを確認する作業 |
| 転記ミス | 答えを別の欄へ写す際の誤り |
| 正答率 | 問題数に対する正解の割合 |
| 得点率 | 満点に対する得点の割合 |
| 再現性 | 次回も同じように解けること |
⑥ 手順
模試当日の進め方
- 開始前に終了時刻と見直し時間を決める
- 全体を見て大問の優先度を付ける
- 解ける問題から途中式を残して解く
- 詰まった問題に保留印を付ける
- 時計で進行を確認する
- 空欄・符号・単位から見直す
模試後48時間の復習
- 答案に正解・誤答・保留・時間超過を印す
- 誤答を五分類する
- 当日中に方針を説明できるまで解き直す
- 弱点単元の基本問題へ戻る
- 数日後に再テストする
⑦ 例題
途中の考え方を追うための例です。演習は問題編で行います。
50分の試験で見直しを5分確保します。解答に使える時間は何分か。
考え方
50-5=45。見直し時間を最初に引いておく。 まず問題文の数値・図の印・求める量を整理し、何を使うかを決めます。次に式の各行で操作の理由を確認しながら計算します。最後に答えを元の式や図へ戻して検算し、符号・単位・求める形式まで合っているか確かめます。
答え:45分
計算問題を解いたが単位を書き忘れた。見直しで最優先に確認する項目は何か。
考え方
短時間で確実に防げる失点なので、単位を補う。 まず問題文の数値・図の印・求める量を整理し、何を使うかを決めます。次に式の各行で操作の理由を確認しながら計算します。最後に答えを元の式や図へ戻して検算し、符号・単位・求める形式まで合っているか確かめます。
答え:単位
残り10分で、未確認の計算問題と方針不明の難問があります。優先を答えなさい。
考え方
確実に回収できる失点を先に防ぐ。難問は残り時間と配点を見て判断します。 まず問題文の数値・図の印・求める量を整理し、何を使うかを決めます。次に式の各行で操作の理由を確認しながら計算します。最後に答えを元の式や図へ戻して検算し、符号・単位・求める形式まで合っているか確かめます。
答え:未確認の計算問題を先に確認する
正解したが、選択肢を消去して偶然選んだ問題は復習対象か。
考え方
根拠を持って再現できない正解は本番で保証されない。正しい方針を確認します。 まず問題文の数値・図の印・求める量を整理し、何を使うかを決めます。次に式の各行で操作の理由を確認しながら計算します。最後に答えを元の式や図へ戻して検算し、符号・単位・求める形式まで合っているか確かめます。
答え:復習対象である
模試で図形問題を3問連続で時間超過した。次回までの具体目標を一つ書きなさい。
考え方
原因が時間なら、単なる解き直しでは不足します。時間制限と手順記録を含む行動にします。 まず問題文の数値・図の印・求める量を整理し、何を使うかを決めます。次に式の各行で操作の理由を確認しながら計算します。最後に答えを元の式や図へ戻して検算し、符号・単位・求める形式まで合っているか確かめます。
答え:例:図形の基本問題を毎日2題、1題5分で解き、補助線の根拠を記録する
60分の模試で、見直し8分を確保します。計算大問12分、関数大問15分、図形大問18分を予定したとき、残り時間を求めなさい。
考え方
解答に使える時間は60-8=52分です。三大問の予定は12+15+18=45分。残りは52-45=7分となります。この7分は資料問題や保留問題に使い、見直し8分を削らないようにします。 まず問題文の数値・図の印・求める量を整理し、何を使うかを決めます。次に式の各行で操作の理由を確認しながら計算します。最後に答えを元の式や図へ戻して検算し、符号・単位・求める形式まで合っているか確かめます。
答え:7分
⑧ 入試での使われ方
- 試験前に見直し時間を確保する
- 大問ごとの上限時間を決める
- 保留問題には必ず印を付ける
- 空欄を最後まで放置しない
- 正解も根拠の有無で分ける
- 復習目標を数値化する
- ⑤基本:ちびむす/手鏡 ⑥標準:005net例題 ⑦応用:JS88型連鎖+本アプリ
- JS88数学過去問を50分×週1回
⑨ よくある誤り
- 一問に固執する:全体の得点を失う
- 時計を見ない:時間超過に気付けない
- 保留印を付けない:戻る場所が不明
- 答えだけ見て復習を終える:再現性が上がらない
- 正解を全て放置する:偶然正解を見逃す
- 誤答をうっかりで済ます:対策が決まらない
- 見直しを最初から全問する:優先度が低い
- 目標を曖昧にする:次の行動が変わらない
⑩ 確認
次ができたら問題編へ進んでください。
- 本番条件を再現する
- 見直し時間を先取りする
- 全体を確認する
- 大問の上限を決める
- 保留印を使う
- 途中式を残す
- 空欄を確認する
- 正解の質を分ける
- 誤答を五分類する
- 当日中に解き直す
- 数日後に再テストする