数学 第22章
実戦総合
要点編
【総合/完成/最低35問】複合・入試形式の総合演習。
① この章のねらい
実戦総合は、関数・相似・三平方など既習を1つの図の中でつなぐ訓練です。②の図解で「点・辺・影の対応」を先に言い、⑦では同じ読み方で (1)(2)(3) を積み上げます。
- 図の点名・軸・平行を先に読み取れる
- 途中の座標・比を次の小問へ渡せる
- 面積比は相似比の2乗だと説明できる
- 空間対角線を二段の直角三角形で追える
② 図と説明
下の図を順に見てください。各図の下に、その図の読み方を書いてあります。
図 1. 実戦問題の手順

問題文の数値・範囲・平行などの条件を図、表、式の対応する場所へ写します。求めるものを最後まで読んでから、使う関係を選び、答えを条件へ戻します。
図が先、式は後
問題文の数値だけを追わず、図のどの辺・どの点が条件に対応するかを先に指で追う。図に長さ・比・直角を書き込んでから式を立てる。文章と図が食い違うときは、必ず図のラベル(A,B,C や軸)を正とします。 まず図・数直線・式のどこが基準かを指で確認します。次に与えられた数値や印を対応する場所へ書き込み、使う性質を一つずつ言葉にします。最後に途中の値と答えを図や元の式へ戻し、条件・符号・単位に矛盾がないか検算します。
図 2. 時間配分

大問ごとの残り時間を見て、解ける問題と保留する問題を分けます。止まった問題には分かる条件を書き残して次へ進み、最後は空欄・符号・単位から見直します。
関数の連鎖(点→直線→交点→面積)
放物線上の2点から直線の式を作り、軸との交点を求め、三角形の面積へ進む型が典型。傾きは「yの差÷xの差」で、代入する点は図の座標と一致させる。面積は底辺を軸上の長さ、高さをもう一点の座標から取るか、座標の公式で確かめる。 まず図・数直線・式のどこが基準かを指で確認します。次に与えられた数値や印を対応する場所へ書き込み、使う性質を一つずつ言葉にします。最後に途中の値と答えを図や元の式へ戻し、条件・符号・単位に矛盾がないか検算します。
- 図の点の座標を声に出して確認する
- 直線の式を求めたら図上の2点を代入して検算する
- 交点は y=0 または連立で求め、図の位置と照らす
③ 続きの説明
3. 相似の連鎖(比→面積→残りの図形)
DE∥BC なら △ADE∽△ABC。相似比は AD:AB(DB ではなく全体)。面積比は相似比の2乗。四角形の面積は「大きな三角形−小さな三角形」で求めると図と対応しやすい。 まず図・数直線・式のどこが基準かを指で確認します。次に与えられた数値や印を対応する場所へ書き込み、使う性質を一つずつ言葉にします。最後に途中の値と答えを図や元の式へ戻し、条件・符号・単位に矛盾がないか検算します。
- 平行を図で確認してから相似を宣言する
- 対応する頂点を矢印で固定する
- 面積比を立てる前に相似比を一文で書く
4. 空間の三平方(底面→空間)
直方体の空間対角線は、底面の対角線を先に求め、それと高さとで再度三平方を使う二段構えが安全。相似拡大なら辺の比がそのまま対角線の比になります。 まず図・数直線・式のどこが基準かを指で確認します。次に与えられた数値や印を対応する場所へ書き込み、使う性質を一つずつ言葉にします。最後に途中の値と答えを図や元の式へ戻し、条件・符号・単位に矛盾がないか検算します。
- 直角の位置を図に印する
- 底面対角線と空間対角線を別の色で追う
- 拡大は「すべての辺が同じ倍率」かを確認する
5. 影と相似
同時刻の太陽光は平行とみなせるので、棒と塔の直角三角形は相似。高さの比=影の比。斜辺(先端までの距離)は三平方で求める。 まず図・数直線・式のどこが基準かを指で確認します。次に与えられた数値や印を対応する場所へ書き込み、使う性質を一つずつ言葉にします。最後に途中の値と答えを図や元の式へ戻し、条件・符号・単位に矛盾がないか検算します。
受験で押さえる(この章)
公式は「唱える」だけでなく、いつ使うか・何を検算するかをセットで固める。比や式は「どの数がどの辺/どの項か」まで対応させる。
必暗この章の公式(使い方付き)
左の公式名に対し、右で式と「いつ使うか・検算」をセットで言う。唱えるだけで終わらせない。
戦い方最初の一手
止まったら分野名より「図・表・式のどれに書き直すか」を決める。
- 確率同様に確からしい根元事象を書き出す
戦い方数学の戦い方
詰まったら3分で退避。白紙より途中式。見直しは符号・単位・問いの取り違え。
- 手順最初の2分で大問数・配点・図の有無を俯瞰し、解けそうな順に印
- 手順計算・小問を先に得点化し、図形・関数の記述は中盤
- 手順詰まったら3分ルールで一時退避。白紙より途中式を残す
- 手順見直し8分:符号・単位・設問の問い直し(何を求めているか)
- 手順毎日15分:学習中の単元の「受験で押さえる」を音読+書き
- 手順毎日30〜50分:弱点単元の⑤⑥または⑦を1セット
- 手順近い用語・近い年代・近い数値の取り違え
- 手順問題文の一部だけ合っていて結論がずれる選択肢
⑤ 公式・用語
| 名称 | 内容 | メモ |
|---|---|---|
| 直線の傾き | (y₂−y₁)/(x₂−x₁) | — |
| 相似の面積比 | 相似比 m:n → 面積比 m²:n² | — |
| 直方体の空間対角線 | √(縦²+横²+高さ²)(または底面対角線と高さの三平方) | — |
用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 連鎖大問 | (1)の結果を(2)(3)で使う一続きの設問 |
| 空間対角線 | 直方体で頂点から反対側の頂点へ立体を貫く線分 |
| 相似比 | 対応する辺の長さの比 |
⑥ 手順
⑦に入る前の読み方
- 図のタイトルと点名を読む
- 与えられた長さ・比を図へ書き込む
- (1)で何が求まるかを一文で宣言する
- その値を(2)(3)のどの条件に使うかを矢印で示す
⑦ 例題
途中の考え方を追うための例です。演習は問題編で行います。
図で DE∥BC、AD:DB=2:3 のとき相似比 AD:AB は。
考え方
DB ではなく AB=AD+DB を分母側に使う。図で D が辺上の内分点であることを確認します。 まず問題文の数値・図の印・求める量を整理し、何を使うかを決めます。次に式の各行で操作の理由を確認しながら計算します。最後に答えを元の式や図へ戻して検算し、符号・単位・求める形式まで合っているか確かめます。
答え:2:5
y=x² 上の A(1,1), B(3,9) を通る直線の傾きは。
考え方
(9−1)/(3−1)=4。図の A と B の上下関係と傾きの符号が一致するか見る。 まず問題文の数値・図の印・求める量を整理し、何を使うかを決めます。次に式の各行で操作の理由を確認しながら計算します。最後に答えを元の式や図へ戻して検算し、符号・単位・求める形式まで合っているか確かめます。
答え:4
直方体 3×4×12 の空間対角線は。
考え方
底面 √(9+16)=5、続けて √(25+144)=13。図で二段の直角三角形を追う。 まず問題文の数値・図の印・求める量を整理し、何を使うかを決めます。次に式の各行で操作の理由を確認しながら計算します。最後に答えを元の式や図へ戻して検算し、符号・単位・求める形式まで合っているか確かめます。
答え:13
⑧ 入試での使われ方
- ⑦は図を見てから式を書く
- 面積比は相似比を二乗する理由を図で説明できる
- 解説編の「図の読み取り」を自分の言葉で言い直す
- ⑤基本:ちびむす/手鏡 ⑥標準:005net例題 ⑦応用:JS88型連鎖+本アプリ
- JS88数学過去問を50分×週1回
- 005net「入試対策数学総合」で総合力を確認
⑨ よくある誤り
- 図を見ずに文章の数字だけ並べる
- 相似比と面積比を混同する
- 空間対角線を底面だけで終わる
⑩ 確認
次ができたら問題編へ進んでください。
- 図の点名を説明できる
- 関数連鎖の3段を再現できる
- 相似の面積を大−小で求められる
- 空間対角線を二段で求められる