数学 第11章
平行と合同・証明入門
要点編
【既習/完成/最低25問】同位角・錯角・合同条件。
① この章のねらい
平行と合同の証明は、図の印を根拠へ翻訳する単元です。等しい角や辺を「図形がそう見えるから」ではなく、平行線・対頂角・仮定・合同条件の順でつなぎます。
- 平行線から同位角・錯角を得る
- 合同条件を図の対応へ当てはめる
- 頂点の対応順をそろえる
- 仮定から結論まで証明を書く
② 図と説明
下の図を順に見てください。各図の下に、その図の読み方を書いてあります。
図 1. 平行線と角

二直線を横切る一本をたどり、同位角・錯角がどの位置にあるかを図で確認します。等しい角の根拠から、平行であることを逆向きにも判断します。
証明は図の印を文章に直す
平行の印、等しい辺の印、共通な辺を一つずつ拾います。平行なら錯角または同位角、交わる線なら対頂角、共通辺なら同じ線分であることが根拠です。図の形が二等辺に見えても印や条件がなければ使えません。 まず図・数直線・式のどこが基準かを指で確認します。次に与えられた数値や印を対応する場所へ書き込み、使う性質を一つずつ言葉にします。最後に途中の値と答えを図や元の式へ戻し、条件・符号・単位に矛盾がないか検算します。
図 2. 三角形の合同条件

等しい辺と角の印を三組集め、どの頂点どうしが対応するかを矢印で決めます。SSS・SAS・ASAのどれかを選び、記号の順序をそろえて書きます。
合同条件の前に対応を固定する
等しい角や辺から頂点の対応を矢印で決め、△ABC≡△DEFの順序をそろえます。三辺、二辺とその間の角、二角とその間の辺のどれを使うかは、そろった三つの条件を見て選びます。合同後に対応する角・辺が等しいことを使えます。 まず図・数直線・式のどこが基準かを指で確認します。次に与えられた数値や印を対応する場所へ書き込み、使う性質を一つずつ言葉にします。最後に途中の値と答えを図や元の式へ戻し、条件・符号・単位に矛盾がないか検算します。
③ 続きの説明
3. 結論を先取りしない
「合同だから辺が等しい」を使うには、先に合同条件を満たすことを示す必要があります。根拠→合同→対応する辺・角→結論の順を守ることで、証明が読み手にも検証可能になります。 まず図・数直線・式のどこが基準かを指で確認します。次に与えられた数値や印を対応する場所へ書き込み、使う性質を一つずつ言葉にします。最後に途中の値と答えを図や元の式へ戻し、条件・符号・単位に矛盾がないか検算します。
4. 共通な辺・角は印がなくても使える
二つの三角形が同じ線分を共有していれば、それは共通辺として等しい条件になります。まず図で重なる辺や角を色分けし、次に仮定の条件と合わせて必要な三条件をそろえ、最後に合同条件の名前を明示して対応順まで検算します。図や式に戻って、使った条件と答えが矛盾していないかを毎回言葉で確認します。
受験で押さえる(この章)
公式は「唱える」だけでなく、いつ使うか・何を検算するかをセットで固める。比や式は「どの数がどの辺/どの項か」まで対応させる。
必暗この章の公式(使い方付き)
左の公式名に対し、右で式と「いつ使うか・検算」をセットで言う。唱えるだけで終わらせない。
戦い方数学の戦い方
詰まったら3分で退避。白紙より途中式。見直しは符号・単位・問いの取り違え。
- 手順最初の2分で大問数・配点・図の有無を俯瞰し、解けそうな順に印
- 手順計算・小問を先に得点化し、図形・関数の記述は中盤
- 手順詰まったら3分ルールで一時退避。白紙より途中式を残す
- 手順見直し8分:符号・単位・設問の問い直し(何を求めているか)
- 手順毎日15分:学習中の単元の「受験で押さえる」を音読+書き
- 手順毎日30〜50分:弱点単元の⑤⑥または⑦を1セット
- 手順近い用語・近い年代・近い数値の取り違え
- 手順問題文の一部だけ合っていて結論がずれる選択肢
⑤ 公式・用語
| 名称 | 内容 | メモ |
|---|---|---|
| 同位角・錯角 | 平行線では等しい | — |
| 対頂角 | 等しい | — |
| 合同条件 | 3辺/2辺とその間の角/2角とその間の辺 | — |
用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 仮定 | 問題で最初に与えられた条件 |
| 合同 | 形も大きさも等しい関係 |
| 対応 | 合同な図形で同じ位置にある頂点・辺・角 |
⑥ 手順
合同を証明する
- 仮定と図の印を列挙する
- 平行線・対頂角・共通辺から追加条件を得る
- 対応順を決めて合同条件を書く
- 合同後に使える辺・角を結論へつなぐ
⑦ 例題
途中の考え方を追うための例です。演習は問題編で行います。
二つの三角形で二辺とその間の角がそれぞれ等しいとき、何がいえるか。
考え方
対応順をそろえて二辺とその間の角の合同条件を使う。 まず問題文の数値・図の印・求める量を整理し、何を使うかを決めます。次に式の各行で操作の理由を確認しながら計算します。最後に答えを元の式や図へ戻して検算し、符号・単位・求める形式まで合っているか確かめます。
答え:合同である
平行線でできる錯角が等しい理由を書け。
考え方
等しい角の値だけでなく平行という根拠を添える。 まず問題文の数値・図の印・求める量を整理し、何を使うかを決めます。次に式の各行で操作の理由を確認しながら計算します。最後に答えを元の式や図へ戻して検算し、符号・単位・求める形式まで合っているか確かめます。
答え:二直線が平行だから
△ABCと△DEFでAB=DE、BC=EF、∠B=∠Eのとき合同条件は。
考え方
まず対応する頂点をB→Eにそろえて辺と角の対応を固定します。次に等しい二辺AB・BCとDE・EFが∠B・∠Eを挟むことを確認し、最後に合同条件名を書いて検算します。途中の式と答えの意味を問題文の条件へ戻し、符号・単位・求める形式まで検算します。
答え:二辺とその間の角
⑧ 入試での使われ方
- 各等しい条件の横に根拠を書く
- 合同記号の頂点順を図の矢印と一致させる
- ⑤基本:ちびむす/手鏡 ⑥標準:005net例題 ⑦応用:JS88型連鎖+本アプリ
- JS88数学過去問を50分×週1回
- 005net「入試対策数学総合」で総合力を確認
⑨ よくある誤り
- 見た目だけで等しい辺・角を使う
- 合同前に対応辺の等しさを使う
- 合同記号の順序を対応とずらす
⑩ 確認
次ができたら問題編へ進んでください。
- 根拠を三つ集められる
- 合同条件を正しく選べる
- 合同後の性質を結論へ使える