数学 第5章
平面図形(作図・基本性質)
要点編
【既習/完成/最低25問】角度・作図・多角形。
① この章のねらい
平面図形は、図の平行印・角印・辺の印を先に読み、どの角どうしが同じ根拠をもつかをたどる単元です。図の見た目ではなく、平行線と横切る直線が作る位置関係から角度を決めます。
- 対頂角・同位角・錯角を図で区別する
- 三角形と多角形の角を求める
- 垂直二等分線・角の二等分線の意味を読む
- 根拠を添えて角度を書く
② 図と説明
下の図を順に見てください。各図の下に、その図の読み方を書いてあります。
図 1. 平行線と角

平行印のある二直線と横切る線を先にたどり、角の頂点と二辺を確認します。同位角・錯角・対頂角の対応位置へ同じ印を付けて読みます。
平行印から二本を固定する
図を見たら、まず // の付いた二直線と、それらを横切る一本を指で追います。同位角は同じ位置、錯角は二直線の内側で互い違いの位置にあり、平行であることが等しい根拠です。対頂角は交点で向かい合う角なので、平行かどうかに関係なく等しい。位置だけで名前を覚えず、どの二直線と横切る線かを毎回確認します。
図 2. 多角形の内角・外角

頂点から対角線を引いて何個の三角形に分かれるかを数えます。その数から内角和を作り、外角は一周して360°になることを使います。
角度は既知の角から連鎖させる
一つの角が分かっても、求める角へすぐ飛ばさず、対頂角・一直線の180°・同位角または錯角を一つずつ使います。図に分かった値と理由を順に書けば、補角と等しい角を混同しません。三角形の内角和は、平行線の角を移した後の最後の一手として使うことが多いです。
③ 続きの説明
3. 作図は「同じ距離・同じ角」を作る
垂直二等分線上の点は線分の両端から等距離、角の二等分線上の点は二辺から等距離です。弧の交点は飾りではなく、この等しさを作るための印です。作図問題では完成図だけでなく、何を等しくしたい線なのかを言葉で確認します。 まず図・数直線・式のどこが基準かを指で確認します。次に与えられた数値や印を対応する場所へ書き込み、使う性質を一つずつ言葉にします。最後に途中の値と答えを図や元の式へ戻し、条件・符号・単位に矛盾がないか検算します。
4. 多角形は内角の和と外角の和を分ける
n角形の内角の和は(n−2)×180°、外角の和はつねに360°です。まず何角形かを数え、次に既知の内角を引いて残りを求め、最後に外角なら隣の内角との補角関係、正多角形なら一つの内角=内角の和÷nで検算します。内角と外角を同じ式に混ぜないことが重要です。
受験で押さえる(この章)
公式は「唱える」だけでなく、いつ使うか・何を検算するかをセットで固める。比や式は「どの数がどの辺/どの項か」まで対応させる。
戦い方数学の戦い方
詰まったら3分で退避。白紙より途中式。見直しは符号・単位・問いの取り違え。
- 手順最初の2分で大問数・配点・図の有無を俯瞰し、解けそうな順に印
- 手順計算・小問を先に得点化し、図形・関数の記述は中盤
- 手順詰まったら3分ルールで一時退避。白紙より途中式を残す
- 手順見直し8分:符号・単位・設問の問い直し(何を求めているか)
- 手順毎日15分:学習中の単元の「受験で押さえる」を音読+書き
- 手順毎日30〜50分:弱点単元の⑤⑥または⑦を1セット
- 手順近い用語・近い年代・近い数値の取り違え
- 手順問題文の一部だけ合っていて結論がずれる選択肢
⑤ 公式・用語
| 名称 | 内容 | メモ |
|---|---|---|
| 対頂角 | 交わる二直線で向かい合う角は等しい | — |
| 平行線 | 同位角・錯角は等しい | — |
| 三角形の内角和 | 180° | — |
| n角形の内角和 | (n−2)×180° | — |
用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 同位角 | 平行線を横切る線で同じ位置にある角 |
| 錯角 | 平行線の内側で互い違いにある角 |
| 垂直二等分線 | 線分を垂直に二等分する直線 |
⑥ 手順
角度を追う
- 平行・直角・等しい辺の印を写す
- 既知角の対頂角または補角を求める
- 同位角・錯角を対応位置で移す
- 最後に内角和で検算する
⑦ 例題
途中の考え方を追うための例です。演習は問題編で行います。
平行な二直線を横切る直線で、ある同位角が68°のとき対応する同位角は。
考え方
平行線の同位角は等しい。図で同じ位置にあるか確認します。 まず問題文の数値・図の印・求める量を整理し、何を使うかを決めます。次に式の各行で操作の理由を確認しながら計算します。最後に答えを元の式や図へ戻して検算し、符号・単位・求める形式まで合っているか確かめます。
答え:68°
三角形の二角が48°、67°です。残りの角は。
考え方
180−48−67=65。平行線から移した角も三角形の内角として扱う。 まず問題文の数値・図の印・求める量を整理し、何を使うかを決めます。次に式の各行で操作の理由を確認しながら計算します。最後に答えを元の式や図へ戻して検算し、符号・単位・求める形式まで合っているか確かめます。
答え:65°
正五角形の一つの内角は何度か。
考え方
まず五角形であることから内角の和を(5−2)×180=540と求めます。次に正多角形なので540÷5=108とします。最後に一つの外角は360÷5=72で、108+72=180になるか検算します。途中の式と答えの意味を問題文の条件へ戻し、符号・単位・求める形式まで検算します。
答え:108°
⑧ 入試での使われ方
- 角の頂点と二辺を指でなぞって対応を決める
- 数値の横に同位角・錯角・内角和の根拠を書く
- ⑤基本:ちびむす/手鏡 ⑥標準:005net例題 ⑦応用:JS88型連鎖+本アプリ
- JS88数学過去問を50分×週1回
- 005net「入試対策数学総合」で総合力を確認
⑨ よくある誤り
- 平行でない線に同位角を使う
- 隣り合う角を等しいとする
- 図の傾きだけで直角や二等辺と決める
⑩ 確認
次ができたら問題編へ進んでください。
- 平行線の角を図で特定できる
- 角度の根拠を一行で書ける
- 作図した線の等距離の意味を説明できる