数学 第3章
二次関数
要点編
y=ax²のグラフと応用
ここは参考書パート(要点編)です。市販参考書と同じく「読んで理解 → 例題で流れを追う → チェック」の順で進めてください。理解チェックができたら問題編へ。
① この章のねらい
この章ではy=ax²だけを扱い、放物線を式・表・グラフで読み取ります。aの符号と大きさがグラフの向き・開き方を決めます。二点間の変化の割合は区間ごとに変わるので、一次関数と混同しません。頂点・対称性・変域を一つのグラフ上で結び付けて理解します。
- y=ax²のグラフをかく
- aの符号と大きさを説明する
- 点を通る式を求める
- xとyの変域を求める
- 変化の割合を計算する
- グラフから条件を読む
- 面積問題を式で扱う
② 重要ポイント(本文)
1.放物線の基本形を押さえる
y=ax²の頂点は原点で、対称の軸はy軸です。 xと-xでyが等しくなるため、左右対称な点を利用できます。 まず原点と対称軸を図に書きます。
2.aの符号が開く向きを決める
aが正なら上に開き、原点で最小値0をとります。 aが負なら下に開き、原点で最大値0をとります。 xの範囲がある場合は端と0のどちらが極値になるか確認します。
3.|a|はグラフの細さを決める
|a|が大きいほど、同じxで|y|が大きくなり放物線は細く見えます。 a=2とa=1/2のグラフを点(1,a)で比べると違いが分かります。 正負と大きさは別々に判断します。
4.点を通る条件からaを決める
原点以外の点(x,y)をy=ax²へ代入すればaが一つに決まります。 原点(0,0)はどのaでも通るため、原点だけでは式を決められません。 座標のxとyを取り違えないよう括弧付きで代入します。
5.表は対称なxで作る
x=-2,-1,0,1,2のように0をはさんで選ぶと対称性を確認できます。 計算したyを正確にプロットし、滑らかな曲線で結びます。 目盛りが等しいかも確認します。
6.変域はx²から考える
xの範囲でx²がとる最小・最大を先に調べます。 aが負ならaを掛けたとき大小が逆転するので、不等号だけで処理せず値を比べます。 グラフの上下を補助にします。
7.変化の割合は区間を明記する
xがpからqまで変化するとき、変化の割合はa(p+q)です。 これは区間の両端に依存するので、y=ax²に一定の傾きはありません。 pとqの順を問題文どおりに置きます。
8.増減は0を境に見る
a>0ではxが負の範囲で減少し、正の範囲で増加します。 a<0ではその逆になります。 「xが増える」ときにxの範囲が0をまたぐかを確認します。
9.交点は連立して求める
放物線と直線の共有点は二つのyを等しいと置いて求めます。 できた二次方程式の解がx座標で、元の式へ代入した値がy座標です。 解が一つ、二つ、ない場合もあり得ます。
10.面積は底辺と高さを数量化する
座標平面の図形でも、底辺と高さを座標差から求めます。 曲線そのものに囲まれた面積を積分で求めることは中学範囲では扱いません。 問題文で与えられた線分や三角形・四角形へ分けて考えます。
11.座標を代入してグラフを検証する
グラフから式を読むときも、式からグラフをかくときも、代表的な点を代入して確かめます。x=1ならy=a、x=-1でもy=aとなるため、aの値と対称性を同時に確認できます。x=2ではy=4aになるので、グラフの開き方を判断する目安にもなります。 目盛りを読み違えると正しい式でも別のグラフになるため、座標軸の1目盛りも確認します。 原点、x=1、x=-1を最初の確認点にする,xの二乗を先に計算してからaを掛ける,左右対称な二点の高さが等しいかを見る,点を打った後に軸対称になっているか確認する
12.変域は表とグラフで二重確認する
変域の問題では、計算だけで答えを出すとaが負の場合に不等号を誤りやすくなります。xの範囲を表に書き、x²の最小と最大、aを掛けた後の値を順に並べると安全です。最後にグラフのどの高さからどの高さまでを通るかを指で追って確認します。 端点が含まれるかどうかは≦と<の違いに直結するため、範囲の記号を写し間違えません。 xの範囲が0を含むかを最初に確認する,端点と0でのyの値を表に書く,aが負なら大小が反転することを値で確かめる,範囲の端点を含むかを不等号で確認する
13.この章の確認演習
グラフ問題は、式だけ、表だけ、図だけで終えず、三つを往復して練習する。y=2x²ならx=-2,-1,0,1,2の表を作り、左右対称な点を打ってから、aの符号と細さを言葉で説明する。変域や変化の割合では、xの始点・終点・0を表に並べ、どの値が最小または最大かをグラフでも確認する。交点を求めたらx座標だけで止めず、必ずy座標を代入して座標の組で答える。
14.復習の進め方
二次関数は、式、表、グラフ、文章を一枚のノートに対応させて復習する。式y=ax²を書いたら、a、通る点、対称な点、変域、変化の割合を同じページに追加し、情報がどうつながるかを矢印で示す。グラフ問題の誤答は、座標の読み取り、aの符号、範囲の三分類にする。毎回、x=0を含むかを確認する習慣を固定する。
15.仕上げの確認
仕上げ確認では、aの符号、原点、対称性、xの範囲、座標の組を確認する。変化の割合には必ず始点と終点の区間が含まれているかを見る。
③ 公式・用語
| 名称 | 内容 | メモ |
|---|---|---|
| 二次関数 | y=ax² | — |
| 通る点 | a=y/x² (x≠0) | — |
| 変化の割合 | (aq²-ap²)/(q-p)=a(p+q) | — |
| 対称性 | f(-x)=f(x) | — |
| 三角形の面積 | 底辺×高さ÷2 | — |
用語集
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 二次関数 | x²に比例する関数 |
| 放物線 | y=ax²のグラフ |
| 頂点 | 放物線の折り返しの点 |
| 対称軸 | グラフを二等分する直線 |
| 変域 | yのとる値の範囲 |
| 変化の割合 | 二点間のyの増加量÷xの増加量 |
| 交点 | 二つのグラフに共通する点 |
| 座標 | 平面上の位置を表す数の組 |
④ 解法・読み方の手順
式を決めてグラフをかく
- 原点以外の通る点を読む
- y=ax²へ代入してaを求める
- xの値を対称に選んで表を作る
- 点を打ち、y軸対称を確認して結ぶ
変化の割合を求める
- xの始まりpと終わりqを書く
- 各xに対応するyを求める
- yの増加量を計算する
- xの増加量で割る
- a(p+q)でも検算する
⑤ 図解
y │ ● a>0 │ ● ● 頂点(0,0) └──── x
x: p ───── q y: ap² ── aq² 変化の割合=a(p+q)
⑥ 例題(読んで流れを追う)
ここは「解く」より「途中式と根拠を追う」ための例です。演習は問題編で。
y=-3x²で、x=2のときのyを求めなさい。
考え方・途中式
y=-3×2²=-3×4=-12。二乗を先に計算する。
答え:-12
y=ax²が点(3,12)を通る。aを求めなさい。
考え方・途中式
12=a×3²=9a。よってa=12/9=4/3。
答え:4/3
y=2x²で、xが-1から3まで変化するときの変化の割合を求めなさい。
考え方・途中式
a(p+q)=2×(-1+3)=4。直接計算でも(18-2)/(3-(-1))=16/4=4。
答え:4
y=-x²で、-2≦x≦3のときのyの変域を求めなさい。
考え方・途中式
x²は0から9。y=-x²なので0から-9になり、-9≦y≦0。
答え:-9≦y≦0
y=x²とy=3xの交点を求めなさい。
考え方・途中式
x²=3xよりx²-3x=0、x(x-3)=0。x=0,3をy=3xに代入して(0,0),(3,9)。
答え:(0,0),(3,9)
y=ax²が点(2,8)を通る。xが-1から3まで変化するときの変化の割合を求めなさい。
考え方・途中式
8=a×2²より8=4a、a=2。y=2x²でx=-1のときy=2、x=3のときy=18。変化の割合は(18-2)/(3-(-1))=16/4=4。公式a(p+q)=2×(-1+3)=4でも確認できる。
答え:a=2、変化の割合4
⑦ 入試・テストでの使い方
外部過去問(JS88・リセマム等)の使い分けは過去問・外部資料ガイドを参照。
- aの正負と絶対値を別々に見る
- 原点以外の点でaを決める
- 変域は0を含むか確認する
- 変化の割合には区間を書く
- 交点の答えは座標で書く
- y=ax²は005net「放物線と図形」解説動画が参考になる。
- ⑤基本:ちびむす/手鏡 ⑥標準:005net例題 ⑦応用:JS88+本アプリ
- JS88数学過去問を50分×週1回
- 005net「入試対策数学総合」で総合力を確認
⑧ よくあるミス
- y=axと混同する:x²を使う関数
- 原点だけでaを決める:全ての放物線が通る
- a<0で不等号を反転しない:値を比べる
- 変化の割合をaとする:区間により変わる
- xの増加量を忘れる:差で割る
- 点を折れ線で結ぶ:放物線は曲線
- x座標だけを交点の答えにする:yも求める
- 範囲外の点を使う:指定範囲を守る
⑨ 理解チェック
口頭でもノートでもよいので、全部言えたら問題編へ。
- 頂点と対称軸を言える
- aの符号を判定できる
- |a|と細さを結べる
- 点からaを求める
- 対称な表を作れる
- 変域を求める
- 変化の割合を求める
- 増減を0で分ける
- 交点を座標で求める
- 一次関数と区別できる