要点編

読んで理解チェック → 問題編へ。セクション名タップで到達記録。

国語 第6章

作文

要点編

【既習/完成/最低5問】意見文の型・推敲・採点観点。

要点編 — 参考書として先に読む。理解チェックができたら問題編へ。

① この章のねらい

作文は、思いついたことを並べるのでなく、主張を理由と具体例で支える文章です。書く前に設問の条件と段落構成を決めると、内容の抜けを防げる。事実と意見を分け、接続語で論理の流れを示す。推敲では内容・構成・表記の順に確認します。

  • 設問条件を整理できる
  • 主張を一文で決められる
  • 理由を挙げられる
  • 具体例を用意できる
  • 段落構成を作れる
  • 事実と意見を分けられる
  • 推敲できる

② 図と説明

下の図を順に見てください。各図の下に、その図の読み方を書いてあります。

図 1. 意見文の型

意見文の型

主張→理由→具体→まとめ。図では、矢印の始点と終点、色分け、並び順を順に追い、本文のどの判断に対応するか確認する。

設問の条件を書き出す

テーマ、立場、字数、形式、必ず入れる内容を下書きに並べる。書き始めてから条件を探すと、字数が足りなくなって内容が抜ける。条件ごとにチェック欄を作り、清書後も確認します。誤概念は書きながら条件を思い出すこと。例:字数・立場・指定事項を枠外に出す。入試の作文では条件落ちが大きな減点になります。

図 2. 条件→構成メモ

条件→構成メモ

設問条件を先に図にする。図では、矢印の始点と終点、色分け、並び順を順に追い、本文のどの判断に対応するか確認する。

主張を最初に決める

主張は「私は〜と考える」の形で一文にします。立場が曖昧だと、理由や例がばらばらになります。反対意見を扱う場合でも、自分の結論を読み手に先に示す。誤概念は書き進めるうちに立場が変わること。例:賛成か反対かを一文で固定してから本論へ。入試では主張の一貫性が採点観点になります。途中で賛否が揺れる答案は減点されます。

図 3. 事実と意見

事実と意見

意見には根拠を添える。図では、矢印の始点と終点、色分け、並び順を順に追い、本文のどの判断に対応するか確認する。

理由はなぜに答える

理由は主張を言い換えるのでなく、「なぜそう考えるのか」を説明します。「読書は大切だ」には、「視野を広げられるからだ」のような根拠を続ける。異なる理由を二つ用意すると内容に厚みが出る。誤概念は主張の言い換えを理由とすること。例:なぜならの後に原因・効果を書く。入試の意見文では根拠の具体性が配点の中心です。

③ 続きの説明

4. 具体例で理由を見せる

具体例には、自分の経験、身近な出来事、観察した事実を使える。「伝記を読んで挑戦する気持ちになった」のように、出来事と考えの変化を書く。例が主張とどう結び付くかを一文で示す。誤概念は抽象的な「よい」だけで例を済ませること。例:誰が・何を・どうしたかを入れます。入試では具体例の有無で大きく点が分かれます。

5. 序論は話題と立場を示す

序論では、何について書くかと自分の考えを読み手に知らせる。長い説明から始めず、本文の方向を決める一、二文にします。問いをそのまま写すだけで終えない。誤概念は序論で体験談から書き始めること。例:話題提示+自分の立場を先に置く。入試の構成点は序論の明確さから付く。体験から入ると主張が遅れます。

6. 本論は一段落一内容

本論では、一つの段落に一つの理由と具体例を置く。別の理由に移るときは段落を変え、「また」などでつなぐ。理由と関係のない思い出を増やさない。誤概念は本論に根拠を詰め込みすぎること。例:一段落に根拠一つと具体例一つ。入試では段落の役割の曖昧さが減点になります。段落に役割を二つ以上載せない。

7. 結論は主張を深めて戻す

結論では、序論の主張をただ繰り返すのでなく、理由を踏まえた言い直しをします。「だから私は〜すべきだと考える」のように、文章全体を閉じる。新しい理由を最後に出さない。誤概念は結論で新しい話題を増やすこと。例:再主張+実行可能な提案で閉じる。入試では結びの提案の有無が上位答案を分ける。

8. 事実と意見を区別する

「図書館は午後六時に閉まる」は確認できる事実です。「もっと遅くまで開けるべきだ」は意見です。事実を根拠にし、意見には「考える」「〜べきだ」など判断の表現を付ける。誤概念は感想を事実のように断定すること。例:数値は事実、べきだは意見。入試の意見文では根拠の事実性も見られます。意見を事実のように断定しない。

9. 接続語で関係を示す

理由を加えるときは「なぜなら」「また」、逆の面を示すときは「しかし」を使う。「だから」は前の内容から結論を導く語です。接続語を多用せず、前後の関係に合うものだけを選ぶ。誤概念は接続語を増やせば論理的になるとすること。例:しかし・だからを前後関係と一致させる。入試では接続の不自然さが減点対象になります。

10. 読み手に伝わる具体性を出す

自分だけが知る人物や出来事には、必要な説明を付ける。「あの日は楽しかった」ではなく、何をして何を感じたかを書く。抽象語を、行動・数・場面で具体化します。誤概念は自分だけが分かる省略で書くこと。例:学校名・場面・結果を補う。入試の評価は読み手に伝わる具体に比例します。誰が読んでも場面が浮かぶ語を選ぶ。

11. 字数は内容で調整する

字数が不足するときは、理由の説明や具体例の結果を足す。多すぎるときは、同じ意味の繰り返しや飾りの言葉を削る。字数合わせだけの文を追加すると、文章の説得力が下がる。誤概念は同じ文の繰り返しで字数を稼ぐこと。例:足りなければ具体例、多ければ重複削除。入試では字数条件と内容密度の両立が必要です。

12. 推敲は順番に行う

最初に主張と理由が対応するかを確認します。次に段落の順序と接続語を見て、最後に誤字、主述、句読点を直す。一度に全部を直そうとせず、観点を分けると見落としが減る。誤概念は書きながら同時に全てを直そうとすること。例:主張→根拠→具体→表記の順で見直す。入試では推敲の観点表が自己採点の型になります。

13. 反対意見を扱って主張を強める

意見文では、自分と異なる考えを一度取り上げると、主張の条件を明確にできます。「便利だが、授業中は使い方にルールが必要だ」のように、反対側の利点を認めてから自分の立場を述べる。相手の意見を悪く言うだけでは説得力は上がらない。反対意見への答えが、自分の理由と矛盾しないかを確認します。字数が限られる場合は、反対意見を一文に圧縮します。

14. 段落の冒頭に中心文を置く

段落の最初に、その段落で言いたいことを一文で置くと読み手が迷わない。その後に理由、事実、具体例を並べれば、段落内の順序が自然になります。中心文が最後だけにあると、何を説明している段落か分かりにくい。書き終えた後、各段落の最初の一文だけを読んで筋が通るか試す。通らない場合は、段落の順番か中心文を直す。

15. 設問の条件を表にする

字数、段落数、必ず触れる材料、一人称などの条件を表に書き出してから書き始める。条件を後回しにすると、推敲で大幅に直すことになります。条件同士が矛盾していないかも確認します。「自分の体験を入れる」とあれば、一般論だけで終わらせない。提出前に表の全項目へチェックを入れます。誤概念は条件を頭の中だけで管理すること。例:字数・立場・指定語を表にして回収します。入試作文では条件表が減点回避の道具になります。

16. 反論を想定して説得力を上げる

意見文では、反対意見を一言紹介し、それに答えると説得力が増す。「〜という考えもあるが、私は〜」の形は使いやすい。ただし反論の紹介が長くなり過ぎると、自分の主張が薄れます。字数が限られるときは、反論は一文、応答は二文程度に抑える。関西大学北陽などの私立入試では、一方的な断定より条件付きの主張が評価されやすい。

17. 具体例は「場面」まで書く

「協力した」だけでは具体例として弱い。いつ、どこで、誰と、何をし、結果どうなったかを書く。数字や固有の出来事があると説得力が増す。ただしプライバシーに配慮し、実在の個人を傷つける書き方は避ける。具体例の後に、そこから得た考えを一文で結ぶと、事実の羅列で終わらない。誤概念は「例えば勉強した」で具体例とすること。例:いつ・どこで・何がどう変わったかを書く。入試では場面の具体性がルーブリックの中心です。

18. 読み手を意識した語づかい

友だち口調のままでは、意見文として幼く見えることがあります。かといって難しい漢語を並べ過ぎると不自然になります。中学生として正確で丁寧な語を選ぶ。指示語が多いと、読み手が前文を見失う。推敲では、声に出して読み、引っかかる箇所を短い文に分ける。誤概念は自分用の省略や流行語で書くこと。例:誰が読んでも分かる語に置き換える。入試の評価は読み手への伝わりやすさを含む。

受験で押さえる(この章)

漢字は読み↔字↔意味、同音は場面で切る。古典は接続→意味の順。暗記リストを眺めるだけで終わらせない。

戦い方国語の戦い方

漢字・語句を先に片付け、読解は設問の問い方を先に確定する。

  • 手順漢字・語句を先に片付け、失点を止める
  • 手順読解は設問の問い方(なぜ/どういうこと)を先に確定してから本文へ
  • 手順記述は字数と「誰の/何について」を先に枠取りし、本文の語句で埋める
  • 手順見直しは漢字の同音異義と、記述の条件漏れだけに絞る
  • 手順毎日15分:学習中の単元の「受験で押さえる」を音読+書き
  • 手順毎日30〜50分:弱点単元の⑤⑥または⑦を1セット
  • 手順近い用語・近い年代・近い数値の取り違え
  • 手順問題文の一部だけ合っていて結論がずれる選択肢

⑤ 公式・用語

名称内容メモ
意見文主張 → 理由①・例 → 理由②・例 → 結論一段落一内容。
理由づけ私は〜と考える。なぜなら〜からだ。主張の言い換えにしない。
推敲内容 → 構成 → 表記字数は最後に確認。

用語

用語意味
主張書き手が伝えたい考え
理由主張を支える根拠
具体例理由を示す事例
序論話題と主張を示す部分
本論理由や例を展開する部分
結論全体をまとめる部分
段落一つの中心内容のまとまり
推敲文章を見直し直すこと

⑥ 手順

構成メモ

  1. 条件を箇条書きにする
  2. 主張を決める
  3. 理由と例を対応させる
  4. 段落の役割を書く

推敲

  1. 内容を確認する
  2. 構成を確認する
  3. 表記を確認する

章末の定着確認

  1. この章の重要語を三つ声に出す。
  2. 例題のうち一題を、答えを見ずに根拠から再現します。
  3. 誤答しやすいポイントを一つノートに残す。

⑦ 例題

途中の考え方を追うための例です。演習は問題編で行います。

例題 1基本

「朝の読書」について主張を一文で書きなさい。

考え方

テーマと立場を明確にします。理由を詰め込まず、主張だけを一文にします。①まず設問が何を問うかと条件語に印を付けます。②次に文・本文・語形のどこが答えの根拠かを対応させ、途中の判断を一つずつ説明します。③最後に主語、時制、条件、因果関係が問題文と矛盾しないかを検算し、似た選択肢を除いて答えを確定します。

答え:私は、朝の読書の時間を毎日設けるべきだと考える。

例題 2基本

読書を勧める理由を一つ書きなさい。

考え方

「なぜ」に答える内容を書く。「読書はよい」だけでは主張の繰り返しです。①まず設問が何を問うかと条件語に印を付けます。②次に文・本文・語形のどこが答えの根拠かを対応させ、途中の判断を一つずつ説明します。③最後に主語、時制、条件、因果関係が問題文と矛盾しないかを検算し、似た選択肢を除いて答えを確定します。

答え:読書は、さまざまな考え方に触れ、自分の視野を広げられるからだ。

例題 3標準

伝記を読んで挑戦したいと思った経験を具体例にしなさい。

考え方

出来事の後に、自分の考えがどう変わったかを書く。これで理由を支える具体例になります。①まず設問が何を問うかと条件語に印を付けます。②次に文・本文・語形のどこが答えの根拠かを対応させ、途中の判断を一つずつ説明します。③最後に主語、時制、条件、因果関係が問題文と矛盾しないかを検算し、似た選択肢を除いて答えを確定します。

答え:私は伝記を読み、失敗を重ねても挑戦を続けた人を知った。そのため、失敗を恐れず行動しようと思えた。

例題 4標準

A結論、B理由、C主張の順に並べなさい。A 結論として参加したい。B 普段話さない人とも協力できます。C 地域行事への参加は大切だ。

考え方

Cが序論の主張、Bが本論の理由、Aが結論です。文頭の「結論として」も手がかりになります。①まず設問が何を問うかと条件語に印を付けます。②次に文・本文・語形のどこが答えの根拠かを対応させ、途中の判断を一つずつ説明します。③最後に主語、時制、条件、因果関係が問題文と矛盾しないかを検算し、似た選択肢を除いて答えを確定します。

答え:C → B → A

例題 5入試

学校でのスマートフォン使用について書きなさい。

考え方

主張、利点、問題点、解決策の順で構成します。逆接の後に具体的な提案を置き、結論を明確にします。①まず設問が何を問うかと条件語に印を付けます。②次に文・本文・語形のどこが答えの根拠かを対応させ、途中の判断を一つずつ説明します。③最後に主語、時制、条件、因果関係が問題文と矛盾しないかを検算し、似た選択肢を除いて答えを確定します。

答え:私は、授業中のスマートフォンの使用にはルールが必要だと考える。調べ学習では情報を確かめられるからだ。しかし、関係ない動画は集中を妨げる。そこで、教師の指示があるときだけ使うべきだ。

⑧ 入試での使われ方

  • 書く前に条件を確認する
  • 主張を先に書く
  • 理由に具体例を付ける
  • 一段落一内容にする
  • 字数を最後に数える
  • 設問の問い方(なぜ/どういうこと/効果)を先に確定してから本文へ戻る。
  • ⑤基本:暗記パック漢字・語句 ⑥標準:リセマムB読解+言語事項 ⑦応用:本アプリ記述(C帯の字数・根拠密度)
  • 本アプリ /exam-ready の漢字・慣用・四字を先に固めて失点を減らす

⑨ よくある誤り

  • 主張が不明確
  • 理由が言い換えだけ
  • 経験の羅列
  • 段落が長すぎる
  • 事実と意見の混同
  • 接続語の乱用
  • 字数合わせの文
  • 推敲不足

⑩ 確認

次ができたら問題編へ進んでください。

  • テーマに答えた
  • 立場が明確
  • 理由がある
  • 具体例がある
  • 段落を分けた
  • 接続語が適切
  • 事実と意見を分けた
  • 結論がある
  • 字数を守った
  • 誤字を確認した
  • 追加ポイントの内容を自分の言葉で説明できる

⑪ 問題編へ

「作文」の内容を押さえたら、問題編で手を動かして定着させましょう。

問題編を開く →

解いたあとは解説編で手順を確認してください。

夏休み完成講座 — 関西大学北陽高校 文理コース受験サポート

目次