国語 第4章
文法(対象文つき)
要点編
【既習/完成/最低25問】品詞・文の成分。
① この章のねらい
国文法では、語の働きと形の変化を順序立てて判定します。文節を区切り、自立語か付属語か、活用するかしないかを調べると品詞が決まる。活用形は語尾だけでなく、後ろに続く語から見分ける。文節どうしの主述・修飾の関係を矢印で示すと、文の構造が明確になります。
- 文節を区切れる
- 自立語と付属語を分けられる
- 十品詞を判定できる
- 活用形を答えられる
- 助詞と助動詞を区別できる
- 主述関係を示せる
- 修飾関係を説明できる
② 図と説明
下の図を順に見てください。各図の下に、その図の読み方を書いてあります。
図 1. 連体修飾

どの体言を飾るか。図では、矢印の始点と終点、色分け、並び順を順に追い、本文のどの判断に対応するか確認する。
文節は意味のまとまり
文節は、自立語に助詞や助動詞が付いたまとまりです。「私は/学校へ/行く」のように、文節末に「ね」を入れて自然な所で区切る。「ね」だけに頼らず、付属語を前の自立語に付ける原則を使う。誤概念は文字数や単語数で切ること。例:自立語+付属語で「弟は/借りた」。入試の文節区切りは「ね」確認が解法になります。
図 2. 品詞判定

活用の有無→後続語。図では、矢印の始点と終点、色分け、並び順を順に追い、本文のどの判断に対応するか確認する。
自立語と付属語を分ける
自立語は単独で文節を作れる語で、名詞・動詞・形容詞などがあります。付属語は自立語に付いて働く助詞・助動詞です。「本を」の「本」は自立語、「を」は付属語と分ける。誤概念は助詞・助動詞を自立語とすること。例:が・を・たは付属語。入試では品詞判定の前提としてこの区別が問われます。付属語の単独文節は作らない。
図 3. 文の役割の見分け

主述・修飾の関係を意識する。図では、矢印の始点と終点、色分け、並び順を順に追い、本文のどの判断に対応するか確認する。
品詞判定は順序を固定する
まず自立語か付属語かを判定します。自立語なら活用するか、何を修飾するか、何を表すかを順に調べる。この順序なら、意味が似た副詞と形容動詞なども区別しやすい。誤概念は語感だけで品詞を決めること。例:活用の有無→意味→修飾の仕方の順。入試では似た語(形容詞と形容動詞)の判別が狙われます。順序を飛ばすと似た品詞で迷う。
③ 続きの説明
4. 名詞は活用しない
名詞は人・物・事柄の名前を表す自立語で、活用しない。「静かな部屋」の「部屋」は、助詞を付けて「部屋が」とできる名詞です。主語になることは多いが、名詞なら必ず主語というわけではない。誤概念は時の名詞を副詞と決めつけること。例:昨日は名詞で主語や修飾にもなります。入試では「昨日」の品詞択一が出る。
5. 動詞は動作・存在を表す
動詞は「読む」「ある」のように動作・存在・状態を表し、活用します。「読む、読まない、読めば」と語尾が変化することを確かめる。終止形がウ段の音になることも判定の手がかりです。誤概念は動詞を活用しない語と混同すること。例:借りた=動詞の過去。入試では述語の品詞と文の成分をセットで問う。
6. 形容詞と形容動詞を区別する
形容詞の終止形は「高い」のように「い」で終わる。形容動詞の終止形は「静かだ」のように「だ」で終わり、「静かな」と活用します。名詞を修飾していても、基本形を戻して見分ける。誤概念は「〜だ」が付く語をすべて形容動詞とすること。例:美しい=形容詞、静かだ=形容動詞。入試では活用語尾の違いで判別させる。
7. 副詞と連体詞を見分ける
副詞は「速く走る」の「速く」のように、主に用言を詳しくします。連体詞は「この本」「大きな家」のように、常に名詞を修飾します。修飾先が名詞か用言かを矢印で確認します。誤概念は修飾語をすべて副詞と呼ぶこと。例:この=連体詞(名詞専用)、強く=副詞(用言修飾)。入試では修飾先の違いが正誤を分ける。
8. 助詞は関係を示す
助詞は名詞や用言に付いて、文中の関係を示す付属語です。「本を読む」の「を」は動作の対象を示す格助詞です。活用せず、単独で文節を作れない点が助動詞との違いになります。誤概念は助詞を意味を加える助動詞と混同すること。例:を=対象を示す格助詞で活用しない。入試では品詞名と働きの両方を書かせる。
9. 助動詞は意味を加え活用する
助動詞は用言などに付き、打消・過去・推量・丁寧などの意味を加える。「咲かない」の「ない」は打消を表す助動詞で、形が変化します。助詞と異なり活用することを確認します。誤概念は助動詞を助詞と同じ付属語として区別しないこと。例:た・ないは活用します。入試では接続と意味のセットが文法の核心です。
10. 活用形は後続語で決める
「咲かない」の「咲か」は、「ない」が未然形に付くため未然形です。「咲きます」の「咲き」は「ます」に続く連用形です。語尾の見た目だけでなく、後ろに何が続くかを見る。誤概念は活用形を単語の印象で決めること。例:未然・連用・終止などは後ろに付く語で判定。入試の活用表問題はこの手順が得点源になります。
11. 主語と述語を対応させる
述語は「どうする・どんなだ・何だ」に当たる文の中心です。述語を先に見つけ、「何が・誰が」に当たる主語を探す。「鳥が飛ぶ」では鳥が主語、飛ぶが述語になります。誤概念は長い修飾の中の名詞を主語にすること。例:何が・どうしたで対応確認。入試では主語述語の抜き出しが基本配点になります。修飾の中の名詞を主語にしない。
12. 修飾語は矢印で結ぶ
連体修飾語は名詞を、連用修飾語は用言を詳しくします。「赤い花が咲く」では「赤い」が「花」を修飾します。修飾語と被修飾語が離れていても、意味のつながりを矢印で示す。誤概念は近い語に必ず係るとすること。例:連体は名詞、連用は用言へ矢印。入試では係り先の誤りが品詞問題と連動します。係り先は意味の自然さで決める。
13. 活用の種類は語尾の規則で見る
動詞は五段・上一段・下一段・カ変・サ変に分かれます。たとえば「書く」は未然形が「書か」と変わる五段活用、「見る」は「見ない」のように語幹が変わらない上一段活用です。活用の種類を答えるときは、終止形だけでなく未然形・連用形へ変化させる。例外の「来る」「する」は活用表で形を確かめる。種類を知ると、助動詞が付く前の形も正確に判断できます。
14. 文節関係は文の意味で決める
文節どうしの関係には、主述、修飾、接続、独立があります。「雨が/降る」なら主述、「静かに/降る」なら修飾の関係です。文節を隣同士だけで結ばず、どの文節を詳しくしているかを文末まで見て判定します。接続関係では「そして」「ので」などが前後の出来事をつなぐ。関係を矢印と名称で書けるようにすると、複雑な文でも構造を説明できます。
15. 文節の切れ目を声に出す
文節は「ね」を入れて自然に切れるまとまりとして確認できます。自立語の後に付属語が続く場合も一まとまりです。切り過ぎると修飾関係が崩れます。主語・述語・修飾語の関係は、文節単位で矢印を引くと見えやすい。試験では、区切り問題と関係問題がセットになることが多い。誤概念は読点だけで文節を切ること。例:ねを付けて不自然なら切り直し。入試の文節問題はこの手順が最短です。
16. 用言の活用を表で確かめる
動詞・形容詞・形容動詞は、後ろに付く語で活用形を判定します。未然・連用・終止・連体・仮定・命令を、代表的な後続語とセットで覚える。終止形と連体形が同形の語もあるため、後ろに名詞が続くか文が終わるかで区別します。活用の種類(五段・上一段など)は、語尾の変化パターンで判断します。暗記は表だけでなく、短い例文で確認します。
17. 助詞の働きを分類する
格助詞は文節どうしの関係、接続助詞は文をつなぐ関係、副助詞は取り立て、終助詞は文末の気持ちを示す。同じ「が」でも主語を示す場合と逆接の場合があります。品詞名を答える問題では、文中での働きを先に決める。意味だけ似ていても、付く位置が違えば別の助詞です。例文を作り替えて、働きの違いを説明できるようにします。
18. 文の成分と品詞を混同しない
主語・述語は文の成分であり、名詞・動詞は品詞です。「太郎が走る」で「太郎」は名詞であり主語でもある、のように二つの観点を分けて説明します。設問が「品詞を答えよ」なら品詞、「文の成分を答えよ」なら成分で答える。混同は中学文法で最も多い失点原因の一つです。答えの後に、もう一方の観点でも言えるか確認すると定着します。
受験で押さえる(この章)
漢字は読み↔字↔意味、同音は場面で切る。古典は接続→意味の順。暗記リストを眺めるだけで終わらせない。
覚え方助動詞は接続から入る
意味暗記だけで決めない。左の助動詞について、右で「接続→意味→現代語」の対応を声に出す。
必暗基本古語
左の古語を右の現代語に直す。直せてから品詞を確認する。
戦い方国語の戦い方
漢字・語句を先に片付け、読解は設問の問い方を先に確定する。
- 手順漢字・語句を先に片付け、失点を止める
- 手順読解は設問の問い方(なぜ/どういうこと)を先に確定してから本文へ
- 手順記述は字数と「誰の/何について」を先に枠取りし、本文の語句で埋める
- 手順見直しは漢字の同音異義と、記述の条件漏れだけに絞る
- 手順毎日15分:学習中の単元の「受験で押さえる」を音読+書き
- 手順毎日30〜50分:弱点単元の⑤⑥または⑦を1セット
- 手順近い用語・近い年代・近い数値の取り違え
- 手順問題文の一部だけ合っていて結論がずれる選択肢
⑤ 公式・用語
| 名称 | 内容 | メモ |
|---|---|---|
| 文節 | 自立語 + 付属語 = 文節 | 付属語は前の自立語に付ける。 |
| 品詞判定 | 自立語か → 活用するか → 修飾先は何か | 順序を守る。 |
| 動詞活用 | 未然・連用・終止・連体・仮定・命令 | 後続語が手がかり。 |
用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 文節 | 文を意味で分けた単位 |
| 自立語 | 単独で文節を作れる語 |
| 付属語 | 自立語に付く語 |
| 品詞 | 語の働きによる分類 |
| 活用 | 語尾が変化すること |
| 用言 | 動詞・形容詞・形容動詞 |
| 体言 | 名詞の別名 |
| 連体修飾語 | 名詞を詳しくする語句 |
⑥ 手順
品詞判定
- 文節を区切る
- 自立語か決める
- 活用と修飾先を調べる
活用形判定
- 後続語を見る
- 候補を出す
- 基本形と照合する
章末の定着確認
- この章の重要語を三つ声に出す。
- 例題のうち一題を、答えを見ずに根拠から再現します。
- 誤答しやすいポイントを一つノートに残す。
⑦ 例題
途中の考え方を追うための例です。演習は問題編で行います。
「私は学校へ行く」を文節に分けなさい。
考え方
「私」「学校」「行く」が自立語です。助詞は前の自立語に付け、三文節に分ける。①まず設問が何を問うかと条件語に印を付けます。②次に文・本文・語形のどこが答えの根拠かを対応させ、途中の判断を一つずつ説明します。③最後に主語、時制、条件、因果関係が問題文と矛盾しないかを検算し、似た選択肢を除いて答えを確定します。
答え:私 は/学校 へ/行く
「静かな部屋」の「静かな」の品詞は。
考え方
基本形は「静かだ」で、性質を表し活用する自立語です。常に名詞を修飾する連体詞ではない。①まず設問が何を問うかと条件語に印を付けます。②次に文・本文・語形のどこが答えの根拠かを対応させ、途中の判断を一つずつ説明します。③最後に主語、時制、条件、因果関係が問題文と矛盾しないかを検算し、似た選択肢を除いて答えを確定します。
答え:形容動詞
「本を読む」の「を」の品詞は。
考え方
「を」は名詞「本」に付き、読む動作の対象を示す。活用せず単独文節を作れないので助詞です。①まず設問が何を問うかと条件語に印を付けます。②次に文・本文・語形のどこが答えの根拠かを対応させ、途中の判断を一つずつ説明します。③最後に主語、時制、条件、因果関係が問題文と矛盾しないかを検算し、似た選択肢を除いて答えを確定します。
答え:助詞(格助詞)
「花が咲かない」の「咲か」の活用形は。
考え方
「ない」は打消の助動詞で未然形に接続します。「咲く」の語尾が「咲か」と変化しているため未然形です。①まず設問が何を問うかと条件語に印を付けます。②次に文・本文・語形のどこが答えの根拠かを対応させ、途中の判断を一つずつ説明します。③最後に主語、時制、条件、因果関係が問題文と矛盾しないかを検算し、似た選択肢を除いて答えを確定します。
答え:未然形
「昨日、弟が速く走った」で「速く」の修飾先は。
考え方
「速く」は動作の程度を表す副詞です。名詞の弟ではなく、用言「走った」を詳しくしています。①まず設問が何を問うかと条件語に印を付けます。②次に文・本文・語形のどこが答えの根拠かを対応させ、途中の判断を一つずつ説明します。③最後に主語、時制、条件、因果関係が問題文と矛盾しないかを検算し、似た選択肢を除いて答えを確定します。
答え:走った
⑧ 入試での使われ方
- 品詞は働きで判定する
- 助詞を前に付ける
- 活用形は後続語を見る
- 述語を先に探す
- 修飾を矢印で示す
- 設問の問い方(なぜ/どういうこと/効果)を先に確定してから本文へ戻る。
- ⑤基本:暗記パック漢字・語句 ⑥標準:リセマムB読解+言語事項 ⑦応用:本アプリ記述(C帯の字数・根拠密度)
- 本アプリ /exam-ready の漢字・慣用・四字を先に固めて失点を減らす
⑨ よくある誤り
- 助詞を単独文節にする
- 名詞を全て主語とする
- 連体詞と形容動詞を混同する
- 助動詞を助詞とする
- 語尾だけで活用形を決める
- 副詞の修飾先を誤る
- 用言を活用しない語とする
- 主述を対応させない
⑩ 確認
次ができたら問題編へ進んでください。
- 文節を区切った
- 自立語を見つけた
- 付属語を分けた
- 活用の有無を見た
- 基本形に戻した
- 後続語を確認した
- 主語を探した
- 述語を探した
- 修飾先を示した
- 品詞を説明できる
- 追加ポイントの内容を自分の言葉で説明できる