国語 第4章
文法
要点編
対象文つきの品詞・文の成分
ここは参考書パート(要点編)です。市販参考書と同じく「読んで理解 → 例題で流れを追う → チェック」の順で進めてください。理解チェックができたら問題編へ。
① この章のねらい
国文法では、語の働きと形の変化を順序立てて判定する。文節を区切り、自立語か付属語か、活用するかしないかを調べると品詞が決まる。活用形は語尾だけでなく、後ろに続く語から見分ける。文節どうしの主述・修飾の関係を矢印で示すと、文の構造が明確になる。
- 文節を区切れる
- 自立語と付属語を分けられる
- 十品詞を判定できる
- 活用形を答えられる
- 助詞と助動詞を区別できる
- 主述関係を示せる
- 修飾関係を説明できる
② 重要ポイント(本文)
1.文節は意味のまとまり
文節は、自立語に助詞や助動詞が付いたまとまりである。「私は/学校へ/行く」のように、文節末に「ね」を入れて自然な所で区切る。「ね」だけに頼らず、付属語を前の自立語に付ける原則を使う。
2.自立語と付属語を分ける
自立語は単独で文節を作れる語で、名詞・動詞・形容詞などがある。付属語は自立語に付いて働く助詞・助動詞である。「本を」の「本」は自立語、「を」は付属語と分ける。
3.品詞判定は順序を固定する
まず自立語か付属語かを判定する。自立語なら活用するか、何を修飾するか、何を表すかを順に調べる。この順序なら、意味が似た副詞と形容動詞なども区別しやすい。
4.名詞は活用しない
名詞は人・物・事柄の名前を表す自立語で、活用しない。「静かな部屋」の「部屋」は、助詞を付けて「部屋が」とできる名詞である。主語になることは多いが、名詞なら必ず主語というわけではない。
5.動詞は動作・存在を表す
動詞は「読む」「ある」のように動作・存在・状態を表し、活用する。「読む、読まない、読めば」と語尾が変化することを確かめる。終止形がウ段の音になることも判定の手がかりである。
6.形容詞と形容動詞を区別する
形容詞の終止形は「高い」のように「い」で終わる。形容動詞の終止形は「静かだ」のように「だ」で終わり、「静かな」と活用する。名詞を修飾していても、基本形を戻して見分ける。
7.副詞と連体詞を見分ける
副詞は「速く走る」の「速く」のように、主に用言を詳しくする。連体詞は「この本」「大きな家」のように、常に名詞を修飾する。修飾先が名詞か用言かを矢印で確認する。
8.助詞は関係を示す
助詞は名詞や用言に付いて、文中の関係を示す付属語である。「本を読む」の「を」は動作の対象を示す格助詞である。活用せず、単独で文節を作れない点が助動詞との違いになる。
9.助動詞は意味を加え活用する
助動詞は用言などに付き、打消・過去・推量・丁寧などの意味を加える。「咲かない」の「ない」は打消を表す助動詞で、形が変化する。助詞と異なり活用することを確認する。
10.活用形は後続語で決める
「咲かない」の「咲か」は、「ない」が未然形に付くため未然形である。「咲きます」の「咲き」は「ます」に続く連用形である。語尾の見た目だけでなく、後ろに何が続くかを見る。
11.主語と述語を対応させる
述語は「どうする・どんなだ・何だ」に当たる文の中心である。述語を先に見つけ、「何が・誰が」に当たる主語を探す。「鳥が飛ぶ」では鳥が主語、飛ぶが述語になる。
12.修飾語は矢印で結ぶ
連体修飾語は名詞を、連用修飾語は用言を詳しくする。「赤い花が咲く」では「赤い」が「花」を修飾する。修飾語と被修飾語が離れていても、意味のつながりを矢印で示す。
13.活用の種類は語尾の規則で見る
動詞は五段・上一段・下一段・カ変・サ変に分かれる。たとえば「書く」は未然形が「書か」と変わる五段活用、「見る」は「見ない」のように語幹が変わらない上一段活用である。活用の種類を答えるときは、終止形だけでなく未然形・連用形へ変化させる。例外の「来る」「する」は活用表で形を確かめる。種類を知ると、助動詞が付く前の形も正確に判断できる。
14.文節関係は文の意味で決める
文節どうしの関係には、主述、修飾、接続、独立がある。「雨が/降る」なら主述、「静かに/降る」なら修飾の関係である。文節を隣同士だけで結ばず、どの文節を詳しくしているかを文末まで見て判定する。接続関係では「そして」「ので」などが前後の出来事をつなぐ。関係を矢印と名称で書けるようにすると、複雑な文でも構造を説明できる。
15.文節の切れ目を声に出す
文節は「ね」を入れて自然に切れるまとまりとして確認できる。自立語の後に付属語が続く場合も一まとまりである。切り過ぎると修飾関係が崩れる。主語・述語・修飾語の関係は、文節単位で矢印を引くと見えやすい。試験では、区切り問題と関係問題がセットになることが多い。
16.用言の活用を表で確かめる
動詞・形容詞・形容動詞は、後ろに付く語で活用形を判定する。未然・連用・終止・連体・仮定・命令を、代表的な後続語とセットで覚える。終止形と連体形が同形の語もあるため、後ろに名詞が続くか文が終わるかで区別する。活用の種類(五段・上一段など)は、語尾の変化パターンで判断する。暗記は表だけでなく、短い例文で確認する。
17.助詞の働きを分類する
格助詞は文節どうしの関係、接続助詞は文をつなぐ関係、副助詞は取り立て、終助詞は文末の気持ちを示す。同じ「が」でも主語を示す場合と逆接の場合がある。品詞名を答える問題では、文中での働きを先に決める。意味だけ似ていても、付く位置が違えば別の助詞である。例文を作り替えて、働きの違いを説明できるようにする。
18.文の成分と品詞を混同しない
主語・述語は文の成分であり、名詞・動詞は品詞である。「太郎が走る」で「太郎」は名詞であり主語でもある、のように二つの観点を分けて説明する。設問が「品詞を答えよ」なら品詞、「文の成分を答えよ」なら成分で答える。混同は中学文法で最も多い失点原因の一つである。答えの後に、もう一方の観点でも言えるか確認すると定着する。
③ 公式・用語
| 名称 | 内容 | メモ |
|---|---|---|
| 文節 | 自立語 + 付属語 = 文節 | 付属語は前の自立語に付ける。 |
| 品詞判定 | 自立語か → 活用するか → 修飾先は何か | 順序を守る。 |
| 動詞活用 | 未然・連用・終止・連体・仮定・命令 | 後続語が手がかり。 |
用語集
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 文節 | 文を意味で分けた単位 |
| 自立語 | 単独で文節を作れる語 |
| 付属語 | 自立語に付く語 |
| 品詞 | 語の働きによる分類 |
| 活用 | 語尾が変化すること |
| 用言 | 動詞・形容詞・形容動詞 |
| 体言 | 名詞の別名 |
| 連体修飾語 | 名詞を詳しくする語句 |
④ 解法・読み方の手順
品詞判定
- 文節を区切る
- 自立語か決める
- 活用と修飾先を調べる
活用形判定
- 後続語を見る
- 候補を出す
- 基本形と照合する
章末の定着確認
- この章の重要語を三つ声に出す。
- 例題のうち一題を、答えを見ずに根拠から再現する。
- 誤答しやすいポイントを一つノートに残す。
⑤ 図解
私は/昨日/公園で/友達と/遊んだ。
名詞 ←連体修飾 用言 ←連用修飾 主語 → 述語
⑥ 例題(読んで流れを追う)
ここは「解く」より「途中式と根拠を追う」ための例です。演習は問題編で。
「私は学校へ行く」を文節に分けなさい。
考え方・途中式
「私」「学校」「行く」が自立語である。助詞は前の自立語に付け、三文節に分ける。
答え:私 は/学校 へ/行く
「静かな部屋」の「静かな」の品詞は。
考え方・途中式
基本形は「静かだ」で、性質を表し活用する自立語である。常に名詞を修飾する連体詞ではない。
答え:形容動詞
「本を読む」の「を」の品詞は。
考え方・途中式
「を」は名詞「本」に付き、読む動作の対象を示す。活用せず単独文節を作れないので助詞である。
答え:助詞(格助詞)
「花が咲かない」の「咲か」の活用形は。
考え方・途中式
「ない」は打消の助動詞で未然形に接続する。「咲く」の語尾が「咲か」と変化しているため未然形である。
答え:未然形
「昨日、弟が速く走った」で「速く」の修飾先は。
考え方・途中式
「速く」は動作の程度を表す副詞である。名詞の弟ではなく、用言「走った」を詳しくしている。
答え:走った
⑦ 入試・テストでの使い方
外部過去問(JS88・リセマム等)の使い分けは過去問・外部資料ガイドを参照。
- 品詞は働きで判定する
- 助詞を前に付ける
- 活用形は後続語を見る
- 述語を先に探す
- 修飾を矢印で示す
- 設問の問い方(なぜ/どういうこと/効果)を先に確定してから本文へ戻る。
- 005net国語+本アプリ文法章。入試は読解・記述が主。
- ⑤基本:005net古典・用語 ⑥標準:リセマム読解 ⑦応用:本アプリ
- リセマム大阪国語で長文量に慣れる(JS88に国語なし)
- 005net古典読解で古文の基本
⑧ よくあるミス
- 助詞を単独文節にする
- 名詞を全て主語とする
- 連体詞と形容動詞を混同する
- 助動詞を助詞とする
- 語尾だけで活用形を決める
- 副詞の修飾先を誤る
- 用言を活用しない語とする
- 主述を対応させない
⑨ 理解チェック
口頭でもノートでもよいので、全部言えたら問題編へ。
- 文節を区切った
- 自立語を見つけた
- 付属語を分けた
- 活用の有無を見た
- 基本形に戻した
- 後続語を確認した
- 主語を探した
- 述語を探した
- 修飾先を示した
- 品詞を説明できる
- 追加ポイントの内容を自分の言葉で説明できる