国語 第1章
説明文
要点編
オリジナル説明文の読解(要旨・指示語・構成)
ここは参考書パート(要点編)です。市販参考書と同じく「読んで理解 → 例題で流れを追う → チェック」の順で進めてください。理解チェックができたら問題編へ。
① この章のねらい
説明文は、筆者が事実や具体例を使って考えを伝える文章である。段落ごとの役割と、文どうしを結ぶ接続語を押さえると論理が見える。設問の答えは本文にあるので、傍線部だけで判断せず段落全体を読む。要旨は具体例を捨て、筆者の結論を中心にまとめる。
- 段落の役割を説明できる
- 主張と具体例を区別できる
- 接続語から論理関係を読める
- 指示語の内容を特定できる
- 因果関係を整理できる
- 対比を説明できる
- 要旨をまとめられる
② 重要ポイント(本文)
1.段落には役割がある
説明文は、問題を示す段落、理由を述べる段落、例を挙げる段落、結論を述べる段落で組み立てられることが多い。各段落を十字程度で要約すると、文章全体の骨組みが見える。段落の内容を一語一句訳す前に、何のための段落かを考える。
2.中心文を探す
段落の中心文は、最初に話題を示す文か、最後にまとめる文に置かれやすい。ただし位置だけで決めず、ほかの文がその文を説明しているかを確かめる。具体例を除いても残る文が中心文である。
3.主張と事実を分ける
「〜と考える」「〜すべきだ」は筆者の主張を示す表現である。調査結果や出来事は、主張を支える事実・資料として扱う。事実を答える設問で筆者の意見を書かないよう、文末表現まで読む。
4.具体例の働きを読む
「たとえば」「実際に」の後には、主張を分かりやすくする個別の事例が置かれる。例に出た一部の人や物を、文章全体の結論と取り違えてはいけない。その例が何を証明・説明しているかを直前の一般論に戻って考える。
5.逆接は後ろが重点
「しかし」「ところが」「一方で」は、前後の内容を反対向きにつなぐ。筆者が本当に言いたいことは、予想を裏切る後半に置かれやすい。前半を消すのではなく、両者を比べたうえで後半の意味を取る。
6.因果を矢印にする
「なぜなら」の後は理由、「だから」「そのため」の後は結果である。理由と結果を矢印で結ぶと、記述問題で問われた部分を取り違えない。複数の理由がある場合は、結論に直接つながるものを選ぶ。
7.指示語の範囲を決める
「これ」「そのこと」は直前の名詞一語ではなく、前の一文や段落の内容全体を指すことがある。指示語を別の語句に置き換えて文が自然かを試す。答えは「〜ということ」の形にして内容を不足なく示す。
8.言い換えを見抜く
「つまり」「言い換えれば」「要するに」は、前の難しい説明をまとめ直す標識である。後ろには要旨に近い表現が来るため、線を引いておく。前後で使われる語が異なっても、意味が同じかを比べる。
9.対比の軸を読む
「Aに対してB」「昔はA、今はB」の形では、何について比べているかが重要である。AとBの違いを同じ観点で並べると、筆者の評価が分かる。片方だけを答えず、設問が求める比較の両側を確認する。
10.要旨は全体を覆う
要旨には、文章の中心話題と筆者の結論の両方が必要である。一つの具体例や一段落だけをまとめた文は要旨にならない。繰り返される語と最終段落を使い、細部を削って一文にする。
11.記述は問いに合わせる
「なぜか」と問われたら理由を、「どういうことか」と問われたら内容を答える。本文から抜き出した言葉を、主語と述語がつながる文に直す。字数が短いときほど、設問にある語を利用して無駄を減らす。
12.選択肢は条件まで照合する
選択肢は、本文の一部だけを正しくしていることがある。主語、時、程度、因果の向きまで本文と照らし合わせる。「必ず」「すべて」のような強い表現は、本文に根拠があるか特に確認する。
13.段落どうしの論理を追う
説明文では、一段落目の問題提起に対し、次の段落が理由や解決策を与えるという関係がある。各段落の要約を並べ、「なぜこの段落がここにあるのか」を考える。段落間をつなぐ接続語が省略されている場合も、前後の内容から因果・対比・具体化のいずれかを補う。段落を独立した小話として読まず、筆者が結論へ進む道筋として読む。たとえば事例の後に結論が来るなら、その事例から何を一般化したのかを言葉にする。複数段落にまたがる設問では、この関係を使って根拠を探す。
14.筆者の評価語を拾う
説明文には、事実を述べる文と筆者の評価を含む文が混在する。「重要だ」「問題である」「望ましい」のような語は、筆者の立場を示す重要な印である。評価語の前後には、その判断の理由や条件が置かれることが多い。評価語だけを抜き出すと強すぎる答えになるため、何について、どのような条件で評価したかまで確認する。反対の見方を紹介した後に評価語がある場合は、筆者自身の最終的な考えとして要旨に利用できる。記述では評価語を本文のまま使うと、筆者の論調を保ちやすい。
15.見出し・小見出しを利用する
説明文に見出しがある場合、各節の話題と筆者のねらいを短時間でつかむ手掛かりになる。見出しは要約ではなく、読む順番の道しるべとして使う。設問が特定の節を指すときは、見出しの範囲を先に確認してから根拠を探す。見出しだけ読んで答えを決めるのは誤りで、必ず本文の文と照合する。複数の見出しがある文章では、全体の流れを見出し順にメモすると要旨が作りやすい。
16.定義文と説明文を分ける
「〜とは」「〜を〜と呼ぶ」は用語の定義であり、筆者の主張そのものではない。定義の後に続く性質・例・注意点が、実際に問われることが多い。定義語を答えに使うときは、設問が用語説明を求めているのか、筆者の評価を求めているのかを区別する。定義を要旨の中心に据えると、筆者の結論を落としやすい。線を引くときは定義と評価を別色にすると整理しやすい。
17.条件付きの主張を正確に取る
「〜の場合には」「〜でなければ」のような条件は、主張の適用範囲を限定する。条件を外して一般化すると、本文にない断定になる。選択肢や記述で極端な一般化があるときは、条件節の有無を本文と照合する。条件が複数あるときは、すべて満たす場合だけ結論が成り立つかを確認する。要旨では条件を短く残し、主張を広げ過ぎない。
18.反論への応答を読む
説明文では、反対意見を紹介したうえで自分の考えを強める構成がある。「〜という見方もある。しかし〜」の形では、しかし以降が筆者の立場である。反対意見だけを筆者の主張と取り違えない。反論への応答には、根拠の追加や条件の限定が含まれることが多い。記述では、筆者が何に反対し、何を支持するかを対で示すと得点しやすい。
③ 公式・用語
| 名称 | 内容 | メモ |
|---|---|---|
| 段落構造 | 主張 → 理由 → 具体例 → 結論 | 例は主張を支える材料。 |
| 逆接 | A。しかしB。→ Bに重点 | Aも読み落とさない。 |
| 因果 | AだからB | A=理由、B=結果。 |
用語集
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 主題 | 文章全体で扱う中心話題 |
| 主張 | 筆者が伝えたい判断 |
| 要旨 | 重要内容を短くまとめたもの |
| 具体例 | 主張を説明する個別の事例 |
| 接続語 | 文どうしの関係を示す語 |
| 指示語 | 前後の内容を指す語 |
| 因果 | 原因と結果の関係 |
| 対比 | 異なる内容を比べる関係 |
④ 解法・読み方の手順
段落要約
- 中心語を丸で囲む
- 各段落を短く要約する
- 接続語で関係を結ぶ
記述解答
- 設問の問い方を確認する
- 根拠を抜き出す
- 結論と理由をつなぐ
章末の定着確認
- この章の重要語を三つ声に出す。
- 例題のうち一題を、答えを見ずに根拠から再現する。
- 誤答しやすいポイントを一つノートに残す。
⑤ 図解
問題提起 → 理由 → 具体例 → 結論
主張 ─たとえば→ 具体例 / A ─しかし→ B
⑥ 例題(読んで流れを追う)
ここは「解く」より「途中式と根拠を追う」ための例です。演習は問題編で。
「これは大切だ」の「これ」を答えなさい。直前:地域の人とあいさつを交わす習慣を続けること。
考え方・途中式
指示語は「習慣」だけでなく、続けるという内容まで受ける。「〜こと」の形で前文の内容を保って答える。
答え:地域の人とあいさつを交わす習慣を続けること
「雨だった。しかし、試合は行われた。」で重点となる内容は。
考え方・途中式
しかしは逆接である。雨という予想に反して実施された後半が、筆者が伝える中心情報になる。
答え:試合は行われたこと
「本は知識を与える。たとえば、歴史書から過去を学べる。」の主張は。
考え方・途中式
たとえばの後ろは具体例である。歴史書の事例を一般化し、直前の主張に戻す。
答え:本は知識を与えること
「早寝は集中力を高める。だから、試験前ほど早く寝る。」の理由と結論は。
考え方・途中式
だからの前後を分ける。前が行動を支える理由、後が筆者の選択である。
答え:理由:早寝は集中力を高める。結論:試験前ほど早く寝る。
筆者の主張を答えなさい。「便利な道具ほど、目的を考えて使わなければならない。任せきりでは判断力が弱くなる。」
考え方・途中式
「〜なければならない」が結論である。二文目は理由なので、主張を支える形にまとめる。
答え:便利な道具でも任せきりにせず、目的を考えて使うべきだ。
次の要旨として最も適切な文を書きなさい。「地域の公園は、遊ぶ場所であるだけでなく、世代の異なる人が自然に話す場にもなる。だから、利用者が自分たちで手入れに参加することが大切だ。」
考え方・途中式
前文の「遊ぶ場所」と「交流の場」を一つの中心内容にまとめる。最後の「だから」以下が筆者の結論であり、手入れへの参加を要旨に入れる。個別の活動名を足さず、文章全体を覆う表現にする。
答え:地域の公園を交流の場として保つため、利用者も手入れに参加することが大切だ。
⑦ 入試・テストでの使い方
外部過去問(JS88・リセマム等)の使い分けは過去問・外部資料ガイドを参照。
- 接続語を丸で囲む
- 段落ごとに見出しを付ける
- 根拠文に線を引く
- 記述は問い方に合わせる
- 選択肢を条件まで比べる
- 設問の問い方(なぜ/どういうこと/効果)を先に確定してから本文へ戻る。
- リセマム大阪国語説明文(500字級)→本アプリ⑦。
- ⑤基本:005net古典・用語 ⑥標準:リセマム読解 ⑦応用:本アプリ
- リセマム大阪国語で長文量に慣れる(JS88に国語なし)
- 005net古典読解で古文の基本
⑧ よくあるミス
- 具体例を主張とする
- 逆接の前だけを読む
- 指示語を一語で答える
- 本文外の常識を足す
- 理由と結論を逆にする
- 部分一致で選ぶ
- 字数を守らない
- 段落末を読まない
⑨ 理解チェック
口頭でもノートでもよいので、全部言えたら問題編へ。
- 段落の役割を言える
- 主張と例を分けた
- 接続語を確認した
- 指示語の範囲を決めた
- 因果を矢印にした
- 対比の両側を読んだ
- 要旨が全体を覆う
- 根拠を示した
- 字数を守った
- 本文外を加えていない
- 追加ポイントの内容を自分の言葉で説明できる