国語 第1章
説明文
問題編
オリジナル説明文の読解(要旨・指示語・構成)
① 導入
文理コース想定の私立入試では、本文を根拠に答える力が問われやすいです。 この章では説明文を実際に読み、要旨・指示語・段落構成を練習します。
①本文を通読 → ②設問先読み → ③根拠に線を引くつもりで再読 → ④解答。答えは自動保存。
② 基本概念
- 主張:筆者がいちばん伝えたいこと
- 根拠:主張を支える事実・データ・具体例
- 指示語:「これ・それ・こうして」は直前〜前段落を指すことが多い
- 接続語:しかし(逆接)/つまり(言い換え)/たとえば(具体化)
③ 図解
説明文の型
問題提起 → 現状・原因 → 具体例 → 主張(結論)
↑
「つまり」「したがって」で要約が来る④ 例題(短い説明文)
【本文A】
図書館の役割は、本を貸すことだけではない。静かな場所で考えをまとめること、知りたいことを調べること、 予想外の本と出会うこと。これらがそろって初めて、図書館は「学びの場」になる。 したがって、開館時間や座席数を増やすだけでは不十分で、調べ学習の支援や、本の紹介の工夫が必要だ、と筆者は述べている。
本文Aで筆者がいちばん伝えたいことはどれか。
傍線部「これら」が指す内容を、本文の言葉を使って答えよ。
採点の目安(キーワード)
「したがって」の働きとして最も適当なものを選べ。
⑤ 基本問題(説明文B)
【本文B】
近年、スマートフォンの利用時間が長い中学生ほど、睡眠時間が短いという調査がある。 画面の光が脳を覚醒させ、就寝が遅れることが一因だと考えられている。 しかし、スマホ自体が悪いわけではない。使い方のルールがないまま、ベッドのそばに置く習慣が問題なのだ。 例えば、就寝一時間前には端末を別室に置く家庭では、睡眠時間が延びた例が報告されている。 つまり、道具ではなく、習慣の設計が健康を左右する、ということである。
本文Bの主題として最も適当なものを選べ。
「しかし」の直後で筆者が強調している内容は何か。一文で書け。
具体例として挙げられている工夫は何か。
傍線部「習慣の設計」を、本文の内容に即して言い換えよ。
この文章の構成として最も近いものはどれか。
⑥ 標準問題(説明文C)
【本文C】
地域の祭りは、観光客を呼ぶイベントとして語られることが多い。確かに人出は経済効果をもたらす。 だが、祭りの本質は「同じ場所に暮らす人々が、役割を分担して一つの行事を成り立たせること」にある。 担い手が減ると、見た目の華やかさは残っても、地域のつながりは弱まる。 行政が補助金を出すだけでは足りない。若い世代が準備段階から参加できる仕組みをつくり、 「見る側」から「つくる側」へ移れるようにすることが重要だ。 こうして初めて、祭りは一過性のイベントではなく、地域を更新し続ける文化になる。
筆者が「祭りの本質」だと述べている内容を、四十字以内でまとめよ。
「だが」の前後で対比されている二つの見方は何か。
筆者が行政の補助金だけでは足りない、とする理由に最も近いものはどれか。
末文の「地域を更新し続ける文化」とはどのような状態か。自分の言葉で説明せよ。
⑦ 応用・入試形式
【本文D】
正解のない問いに向き合う力は、すぐに点数には現れにくい。だが社会に出れば、答えが一つに定まらない問題ばかりが待っている。 学校のテストが「既に用意された正解」を探す訓練だとすれば、探究学習は「問いを立て、根拠を集め、暫定的な答えを更新する」訓練だ。 両者は対立するものではなく、基礎の正確さと、未知への粘り強さを両輪として育てるべきである。 例えば、歴史の年号を覚えるだけの学習は、テストの点数には直結しやすい。だが、なぜその出来事が起きたのかを自分の言葉で説明できなければ、 応用問題や記述問題では途端に手が止まってしまう。逆に、根拠を集めて考える力だけを重視し、基礎知識を軽視すれば、 議論は説得力を欠き、正確な答えにたどり着けない。つまり、基礎と探究のどちらか一方だけを伸ばす学び方は、 入試という総合的な場面では通用しにくいのである。入試で問われるのも、結局はこの両輪だ。 知識の暗記だけに偏れば応用で詰まり、考えだけでは正確さに欠ける。 だからこそ、日常の学習でも「なぜそう言えるのか」を一文で説明し直す習慣が、北陽で求められる読解・記述の土台になり、 この姿勢は他教科の記述問題にも共通して役立つはずだ。
筆者の主張を五十字以内でまとめよ。
テスト学習と探究学習の違いを、本文に即して対比して述べよ。
「なぜそう言えるのかを一文で説明する」習慣が、入試でどう生きると筆者は述べているか。
本文中の「だが、なぜその出来事が起きたのかを自分の言葉で説明できなければ、応用問題や記述問題では途端に手が止まってしまう。」 について、この「だが」が果たす論理の働きと、そこから読み取れる筆者の考えを、六十字程度で説明せよ。
本文末尾の「だからこそ」は、その直前の「つまり」以降の内容を根拠として結論を導いている。 この「つまり」以降の内容を踏まえ、「だからこそ」が導く結論を六十字程度で説明せよ。
⑧ 確認テスト
【確認用本文】
地図アプリは便利だが、道順をすべて任せると、街の風景を覚えにくくなる。 一方で、初めての土地では安全のためにナビを使う判断も妥当だ。 つまり、便利さと、自分で空間を把握する力のバランスが問われている。
確認1: 筆者の主張に最も近いもの
確認2: 「一方で」の働き
確認3: 「つまり」以降を十五字以内で言い換えよ
確認4: 本文の構成
確認5: この文章の題として適当なものを選べ
⑨ 振り返り
解説編で根拠箇所を確認し、間違えた設問は本文に戻って線を引き直そう。要旨は「主張+根拠」で書く癖をつける。