国語 第3章
古文
問題編
オリジナル古文・和歌の読解
① 導入
古文は、単語を現代語に置き換えるだけでは読めません。誰が、いつ、どんな気持ちで行動したかを、助動詞・敬語・場面から復元します。
本文を区切る → 古語と助動詞を押さえる → 主語を補う → 設問の根拠に戻る、の順で読みます。
② 基本概念
- をかし=趣がある・興味深い
- いと=とても、たいへん
- けり=過去・詠嘆
- 敬語は、動作をする人と敬意を向ける相手を確かめる。
③ 図解
古文読解
語句・助動詞 → 主語を補う → 場面をつかむ → 現代語訳
「けり」 敬語・会話 心情・理由④ 例題
【本文A】
春の朝、庭に出でたれば、梅の花、まだ露を帯びたり。姫君、「いとをかし」とて、几帳のうちより眺めたまふ。侍女、花を一枝折りて奉れば、姫君はほほゑみたまひけり。
「いとをかし」を現代語に訳せ。
「眺めたまふ」の主語は誰か。
末尾の「けり」が表すものとして最も適切なものを選べ。
⑤ 基本問題(本文B)
【本文B】
少納言、月の明き夜、廊に立ちて空を見上ぐ。「雲一つなき空こそ、あはれなれ」と言ふ。若き女房らも出で来て、しばし物語す。夜ふくるまで、誰も去らず。
「明き」を現代仮名遣いに直せ。
「あはれなれ」の意味として最も適切なものを選べ。
「空こそ、あはれなれ」は係り結びである。「こそ」に結ばれる語を答えよ。
女房らが夜ふくるまで去らなかった理由を、本文に即して書け。
⑥ 標準問題(和歌)
【和歌C】
秋風に たなびく雲の 絶え間より
もれ出づる月の 影のさやけさ
(秋風に吹かれて横にたなびく雲の切れ間から、月の光がもれ出ている。)
「たなびく」の意味として正しいものを選べ。
この歌の情景を、三十字程度で現代語に訳せ。
「さやけさ」が表す月の光の様子を答えよ。
作者が月を直接見えにくくしている「雲」を置いた効果を説明せよ。
⑦ 応用・入試形式(本文D・敬語と文法の総合)
【本文D】
旅人、日暮るるほどに山里に宿を求めたり。ある翁、「わびしき所にて候へど、今夜は泊まりたまへ」と言ふ。旅人、心細く思ひしに、火を焚き、粥などすすめられて、いとありがたく覚えけり。翁の妻も出で来て、「よくこそおはしたまひつれ」と言ひて、旅人を労ひたまふ。旅人も「かたじけなく候ふ」と申して、深く頭を下げたり。明くる朝、翁の家を出づる時、旅人は重ねて礼を申しあげたり。
「候へど」の「候ふ」の敬語の種類を選べ。
「泊まりたまへ」と勧めた人物は誰か。
旅人が「いとありがたく覚えけり」と感じた理由を説明せよ。
「わびしき所」の意味として適切なものを選べ。
「すすめられて」の「られ」が表す文法的な意味として最も適切なものを選べ。
「おはしたまひつれ」の「たまふ」が表す敬語の種類を選べ。
旅人の発言に添えられた「申して」が表す敬語の種類を選べ。
「翁の妻も出で来て」から「深く頭を下げたり。」までを、敬語表現の敬意の方向に注意して八十字程度で現代語訳せよ。
⑧ 確認テスト
【本文E】
弟、川辺に行きて、小舟の水に浮かぶを見つく。「をかしきものかな」と言へば、兄も寄り来て、二人して夕暮れまで眺めゐたり。
「をかしきものかな」を現代語に訳せ。
「眺めゐたり」の主語を答えよ。
「かな」が表す気持ちとして最も適切なものを選べ。
⑨ 完全解説
解説編では、各設問の答えだけでなく、主語を判断した文脈と助動詞・古語の根拠を確認する。