英語 第6章
実戦演習
要点編
文法・長文・作文のミニ入試
ここは参考書パート(要点編)です。市販参考書と同じく「読んで理解 → 例題で流れを追う → チェック」の順で進めてください。理解チェックができたら問題編へ。
① この章のねらい
実戦演習は、知識を増やす時間ではなく、既習事項を制限時間内の得点へ変える訓練である。問題形式ごとに解く手順を固定し、根拠を残し、誤答の原因を分類する。正解でも偶然なら復習対象であり、解説を読んで分かっただけでは再現性がない。解き直しでは答えを覚えるのでなく、次回に使う判断手順を自分の言葉で作る。
- 制限時間内に解き切る
- 問題形式ごとに優先順位を決める
- 根拠を本文・文法規則に戻す
- 誤答原因を分類する
- 解き直しを自力で行う
- 弱点を復習計画に反映する
- 本番の見直し時間を確保する
② 重要ポイント(本文)
1.時間配分は見直し時間を先に引いて決める
試験時間を大問数で単純に割る前に、最後の見直し時間を確保する。残った時間を配点と問題量に応じて大問ごとに割り振る。難問で予定を超えたら、次の大問で取り戻すのでなく一度保留して全体を守る。演習ごとに実際の所要時間を記録し、感覚でなくデータで配分を修正する。
2.問題用紙には根拠と迷いを残す
選択問題では、本文の根拠、文法の手がかり、迷った選択肢に短い印を付ける。採点後に答えだけを見ると、なぜ間違えたかを再現できない。正解でも消去法や勘で選んだ問題を区別できるようにする。問題用紙への書き込みは、本番の見直しと復習の両方に使う記録である。
3.文法問題は選択肢より先に問われる規則を予測する
空所の前後を見て、時制、助動詞、受動態、不定詞、比較など何が問われているかを先に考える。選択肢を眺めて語感だけで決めると、似た形に引っかかりやすい。例えばcanの後なら原形、for three yearsなら現在完了の継続を検討する。選んだ後に、他の選択肢がなぜ不適切かを一つ説明する。
4.読解問題は根拠の場所を本文へ残す
内容一致や指示語の問題では、答えの根拠となる文へ線を引く。選択肢の一部ではなく、主語・時・程度まで比較できる箇所を探す。根拠を示せない正解は、次回に再現できない可能性が高い。時間が足りないときでも、本文の段落番号や一語だけは記録する。
5.リスニングは本番と同じ先読みとメモ量で練習する
音声を止めたり何度も聞き直したりすると、実戦の弱点は分からない。設問の先読み、数字のメモ、二回目での確認を本番と同じ条件で行う。採点後は、聞こえなかったのが音、語彙、意味、集中のどれかを分ける。スクリプトを読むだけで終えず、原因別に音読や語彙復習へ戻る。
6.英作文は構成時間と見直し時間を固定する
英作文では、書き始める前に意見・理由・例を数語でメモする。制限時間の全てを本文を書くことに使わず、最後に動詞とスペルを確認する時間を残す。毎回同じ順で見直すと、三単現のsや冠詞のような反復ミスを減らせる。採点後は、内容不足と文法ミスを別々に記録する。
7.誤答は知識・読解・手順・時間に分類する
「ケアレスミス」と一括りにすると、次に何を直すかが決まらない。知らなかった規則、問題文の読み違い、計算や転記、解法選択、時間不足に分ける。助動詞の後をwentと書いたなら、知識不足として原形の規則へ戻る。分類ごとに、一つだけ具体的な再発防止行動を決める。
8.解き直しは答えを隠して時間を空ける
解説を読んだ直後に同じ問題を解けても、答えの記憶に頼っていることがある。翌日または数日後に答えを隠し、自力で根拠から解き直す。再び止まったなら、理解したのではなく見覚えがあっただけである。正解できたら、同じ規則を使う類題を一問解いて定着を確認する。
9.基本問題を確実にする順番を守る
難問一問に時間を使うより、基本・標準問題の失点を減らす方が得点は伸びやすい。演習後は、間違えた問題を難度で分け、基本問題の誤答を最優先で直す。基礎規則が自動化されると、読解や英作文へ使える時間が増える。得意な難問だけを解いて安心する学習は、試験全体の得点改善につながりにくい。
10.保留問題には印と撤退条件を付ける
一分程度考えて方針が立たない問題は、印を付けて先へ進む。保留は諦めではなく、解ける問題を先に回収するための戦略である。戻るときは配点、残り時間、根拠が見つかる見込みで優先順位を付ける。空欄のままでも、分かる語句や途中式を残せば部分的な手がかりになる。
11.本番の見直しは防げる失点から行う
見直しでは、最初に空欄、マークずれ、数字、否定、単位、スペルのような短時間で直せる失点を確認する。次に保留した問題へ戻り、最初から全問を解き直すことはしない。文法では動詞、読解では設問の条件、リスニングでは数字を優先する。見直しの順番を演習中から固定しておく。
12.復習記録は次の一行動まで書く
誤答ノートには問題全文を書き写すのでなく、誤答の原因、正しい根拠、次にする行動を短く残す。例えば「現在完了:for+期間→have+過去分詞。明日類題三問」のようにする。原因が曖昧な記録は、次に開いても行動へ変わらない。週に一度見返し、同じ原因が続く単元を学習計画へ入れる。
③ 公式・用語
| 名称 | 内容 | メモ |
|---|---|---|
| 復習記録 | 誤答 = 原因 + 根拠 + 次の行動 | 「知らなかった」だけで終えない。 |
| 時間配分 | 総時間 − 見直し時間 = 解答時間 | 見直しを先に確保する。 |
| 選択問題 | 根拠箇所 → 条件照合 → 選択 | 直感だけで選ばない。 |
| 英作文 | 構成 → 執筆 → 動詞確認 → 表記確認 | 見直しを最後に残す。 |
| 解き直し | 翌日以降に答えを隠して再挑戦 | 記憶でなく手順を確認する。 |
用語集
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 実戦演習 | 本番形式で行う練習 |
| 時間配分 | 大問ごとに使う時間の計画 |
| 根拠 | 答えを支える本文・規則・音声情報 |
| 誤答分析 | 間違いの理由を調べること |
| 解き直し | 時間を置いて再度解くこと |
| ケアレスミス | 知識以外の不注意による誤り |
| 優先順位 | 先に取り組む順番 |
| 保留 | 後で戻る問題として一時的に飛ばすこと |
| 再現性 | 次回も同じ手順で解けること |
④ 解法・読み方の手順
模試形式で演習する
- 本番と同じ制限時間を設定する
- 途中で答えや辞書を見ない
- 問題用紙に根拠と迷いを残す
- 採点後に原因を分類する
- 翌週に答えを隠して解き直す
誤答ノートを作る
- 問題番号と自分の答えを書く
- 正解の根拠を一文で書く
- 原因を一つに分類する
- 次に確認する規則や行動を決める
本番を巡回する
- 全体を見て解ける問題から着手する
- 一分以上止まれば保留印を付ける
- 未解答を先に回収する
- 最後にマークと動詞を確認する
⑤ 図解
解く → 採点 → 原因分類 → 解き直し → 類題確認
基本問題を確保 → 標準問題 → 難問 時間切れなら難問を切る
誤答:知識 / 読解 / 手順 / 転記 / 時間 → 次の一行動
⑥ 例題(読んで流れを追う)
ここは「解く」より「途中式と根拠を追う」ための例です。演習は問題編で。
10分で20問、見直し2分を残したい。1問当たりの平均時間は。
考え方・途中式
解答に使える時間は10分−2分=8分=480秒である。480秒÷20問=24秒なので、平均24秒で進める。
答え:24秒
文法問題で現在完了を選んだ根拠を書きなさい。I have known her for five years.
考え方・途中式
for+期間は過去から現在までの継続の手がかりである。have knownの現在完了を選び、過去形knewにはしない。
答え:for five yearsが継続を示すため
読解の内容一致で迷った選択肢をどう検証するか。
考え方・途中式
選択肢のキーワードを本文で探す。主語、時制、数量、否定まで一致するか確認し、一部一致で決めない。
答え:本文の対応箇所で主語・時・条件を照合する
誤答:助動詞の後にwentと書いた。分類と復習を答えなさい。
考え方・途中式
wentはgoの過去形である。canやshouldなどの後は原形goなので、規則を記録して翌日に類題で確認する。
答え:知識不足。助動詞+動詞の原形を復習し、類題を解く。
長文で残り3分、未解答が2問、見直しが必要な問題が3問ある。行動を答えなさい。
考え方・途中式
未解答は得点がゼロなので優先する。ただし難問に固執せず、根拠が見つかる方から処理し、最後にマークずれを防ぐ。
答え:未解答のうち根拠を探せる問題を先に解き、残りでマークと迷った問題を確認する。
⑦ 入試・テストでの使い方
外部過去問(JS88・リセマム等)の使い分けは過去問・外部資料ガイドを参照。
- 演習は必ず時間を測る
- 採点直後に迷った理由も記録する
- 正解でも根拠が説明できなければ復習する
- 誤答ノートは問題全文でなく原因中心にする
- 解き直しは間隔を空ける
- 本番直前は新しい難問より誤答を復習する
- JS88英語1回分+本アプリ⑥実戦をセットで週1回。
- ⑤基本:英語ブロック文法 ⑥標準:005net英語 ⑦応用:JS88+本アプリ
- JS88英語過去問で長文語数・設問型を把握
- 英語ブロックで文法プリント(週3回)+英単語反復
⑧ よくあるミス
- 時間無制限で演習する
- 解説を読んで分かったつもりになる
- 答えだけ暗記する
- 誤答を一括してケアレスミスと呼ぶ
- 難問に時間を使いすぎる
- 根拠に線を引かない
- マークを最後にまとめて転記する
- 正解問題を全く見直さない
⑨ 理解チェック
口頭でもノートでもよいので、全部言えたら問題編へ。
- 制限時間を設定した
- 見直し時間を残した
- 根拠を記録した
- 誤答原因を分類した
- 解説を自分の言葉で説明できた
- 翌日以降に解き直す予定がある
- 類題を解いた
- 基本問題を優先できた
- 迷った問題に印を付けた
- マークずれを確認した