社会 第12章
国際社会
要点編
【未履修・先取り/完成/最低35問】国際連合と地球的課題。
① この章のねらい
国際連合の目的と主要機関(総会・安全保障理事会・事務局)を学びます。拒否権の意味、SDGsなど地球的課題、ODAや地域統合を資料と結び、日本の国際協力の役割まで40字記述で説明し、同一資料の⑦で機関判定→評価記述へ進めます。
- 国連の目的と機関を説明できる
- 拒否権の意味を言える
- SDGsなど地球的課題を資料と結び付けられる
- ODAと地域統合を区別できる
- 同一資料で読取→分類→記述へ進める
② 図と説明
下の図を順に見てください。各図の下に、その図の読み方を書いてあります。
図 1. 国際社会と日本

国連・条約・地球的課題への協力。 図では、矢印・色分け・凡例を順に確認し、本文の用語と対応させて読みます。
国連の目的は平和と安全の維持です
国際連合は1945年設立され、国際の平和と安全の維持、友好関係の発展、国際協力の促進などを目的とします。鎖国の世界化や石油独占などは目的ではありません。資料では「国連らしい目的語」を選び、WTOやIMFなど他機関の目的と混同しないよう機関名を先に確認します。
図 2. 国際資料の読み方

題名・単位→比較。 図では、矢印・色分け・凡例を順に確認し、本文の用語と対応させて読みます。
安保理の拒否権は合意を難しくしうる
安全保障理事会の常任理事国(米英仏露中)は、重要決定に対して拒否権を行使できます。一国が阻止できるため、迅速な合意が難しくなる場合があります。記述では「阻止できる力」という意味を40字で示し、総会の多数決とは仕組みが異なる点もセットで覚えます。
③ 続きの説明
3. 総会と事務局の役割を分けます
総会は全加盟国が参加する審議機関で、事務局は事務総長を中心に国連の日常業務を担います。安保理は平和と安全に関する重要決定を行います。機関名と役割を表の行で対応させ、資料の主語がどの機関かを確定してから答えます。国連の六機関のうち、問題でよく問われる三つを表で整理します。
4. 地球的課題は一国だけでは解けません
SDGs(持続可能な開発目標)は貧困・気候変動・海洋汚染など17の目標を2030年までに達成することを掲げます。一国の努力だけでは限界があり、国際協力が必要です。資料の数値(ODA額・CO2排出量など)は定義と対象年を確認してから読みます。
5. ODAと地域統合を区別します
ODA(政府開発援助)は途上国の開発や人道支援のための国際協力です。EUのような地域統合は、域内の経済・政治協力を深める仕組みです。日本の役割はODA提供、国連活動への参加、平和協力など具体例で40字に書き、定義だけで終わらせません。気候変動対策も国際協力の重要課題です。
6. ⑦は機関判定から評価記述へ進めます
同一資料では(1)で国連の目的や機関を読み取り、(2)でSDGs・ODAなどの数値や定義を問われ、(3)で40字の評価記述へ進む型があります。国連と他の国際機関(WTO・WHOなど)を同一視しないことが得点のコツです。機関名を先に確定してから数値を読みます。
受験で押さえる(この章)
年号語呂は「音↔桁」の対応を指差し確認してから、因果を一文添える。用語は対比で切る。
必暗公民用語は対比で覚える
定義を一文で言えること。似た語(保障/保証、衆議院/参議院)は違いを先に言う。
- 国民主権主権が国民にあること(憲法の基本原理)
- 基本的人権人が生まれながら持つ権利(憲法の基本原理)
- 平和主義戦争を放棄し平和を求める(憲法の基本原理)
- 法の下の平等不合理な差別を禁止(人権)
- 思想・良心の自由内心の自由(精神的自由)
- 信教の自由宗教を信じる/信じない自由(精神的自由)
- 表現の自由意見を発表する自由(精神的自由)
- 学問の自由研究・発表の自由(精神的自由)
- 身体の自由不当に拘束されない(人身の自由)
- 奴隷的拘束の禁止強制労働などを禁じる(人身の自由)
- 居住・移転・職業選択の自由経済活動の自由(経済的自由)
- 財産権財産を持つ権利(経済的自由)
戦い方社会の戦い方(この章でも同じ)
資料はリード文→注→表題→単位→極端値。記述は「資料のどこ+因果」。
- 手順資料問題はリード文→注→表題→単位→極端な値の順。知識だけで先に答えない
- 手順並べ替えは年号暗記大会にせず、因果(改革→制度→遷都など)で確定
- 手順公民は用語定義で確実に得点。曖昧なら対義語・対比で切る
- 手順記述は「資料のどこ+因果」を40〜80字。知識だけの作文にしない
- 手順毎日15分:学習中の単元の「受験で押さえる」を音読+書き
- 手順毎日30〜50分:弱点単元の⑤⑥または⑦を1セット
- 手順近い用語・近い年代・近い数値の取り違え
- 手順問題文の一部だけ合っていて結論がずれる選択肢
⑤ 公式・用語
| 名称 | 内容 | メモ |
|---|---|---|
| 国連の柱 | 国際の平和と安全の維持 | — |
| SDGs | 2030年までの持続可能な開発目標(17項目) | — |
用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 国際連合 | 国際の平和と安全の維持などを目的とする国際機関 |
| 安全保障理事会 | 平和と安全に関する重要決定を行う国連の機関。常任理事国に拒否権がある |
| 拒否権 | 常任理事国が重要決定を阻止できる権限 |
| SDGs | 2030年までに達成を目指す持続可能な開発目標。17の目標からなる |
| ODA | 政府開発援助。途上国の開発や人道支援などの国際協力 |
| 地域統合 | 域内の国々が経済・政治面で協力を深める仕組み。EUなど |
| 難民 | 迫害などの理由で本国を離れ保護を求める人 |
⑥ 手順
国際社会の手順
- 国連の目的か機関名かを確認する
- 拒否権は「阻止できる」意味を一文にする
- SDGs・ODAは定義と資料の数値を分ける
- 日本の役割は平和・協力の具体例で書く
⑦ 例題
途中の考え方を追うための例です。演習は問題編で行います。
国際連合が設立された主な目的はどれか。
考え方
国連の基本目的です。 まず問題文で何を問うかを確かめ、資料がある場合は題名・年・単位・凡例を確認します。次に、本文・地図・年表・表から答えの直接の根拠を一つ選びます。最後に、原因→出来事→結果のつながりで説明できるか、似た用語・時代・機関と取り違えていないかを検算します。
答え:国際の平和と安全の維持
SDGsが示すものの説明として近いものはどれか。
考え方
Sustainable Development Goals の訳です。 まず問題文で何を問うかを確かめ、資料がある場合は題名・年・単位・凡例を確認します。次に、本文・地図・年表・表から答えの直接の根拠を一つ選びます。最後に、原因→出来事→結果のつながりで説明できるか、似た用語・時代・機関と取り違えていないかを検算します。
答え:持続可能な開発目標
安全保障理事会の常任理事国が拒否権を持つ意味を40字で。
考え方
拒否=阻止の力が要点です。 まず問題文で何を問うかを確かめ、資料がある場合は題名・年・単位・凡例を確認します。次に、本文・地図・年表・表から答えの直接の根拠を一つ選びます。最後に、原因→出来事→結果のつながりで説明できるか、似た用語・時代・機関と取り違えていないかを検算します。
答え:重要決定を一国が阻止でき、迅速な合意を難しくしうる。
⑧ 入試での使われ方
- 機関名と目的を取り違えない
- 資料の年と使途を確認する
- ⑤基本:用語+順序 ⑥標準:資料1枚+短記述 ⑦応用:複数資料梯子+40〜80字(府公立の記述説明密度を下限)
- 赤本/過去問で形式と時間配分を体感(JS88に社会なし)
- リセマム大阪社会(共通1種)で資料読取→比較→記述の段に慣れる
⑨ よくある誤り
- 国連の目的を石油独占と答える
- SDGsを古文の用語と答える
⑩ 確認
次ができたら問題編へ進んでください。
- 国連の目的を説明できる
- 拒否権の意味を一文で言える