社会 第12章
国際社会
解説編
【未履修・先取り/完成/最低35問】国際連合と地球的課題。
図解で確認(メイン)
まず図を確認し、下の解説で各問の手順と根拠をたどってください。図が2枚あります。

国連・条約・地球的課題への協力。 図では、矢印・色分け・凡例を順に確認し、本文の用語と対応させて読みます。

題名・単位→比較。 図では、矢印・色分け・凡例を順に確認し、本文の用語と対応させて読みます。
答え合わせで確認:語呂・必暗・手順
正解/不正解のあと、知識不足なら下の対応表・必暗をその場で再生する。手順ミスなら戦い方を見直す。
必暗公民用語は対比で覚える
定義を一文で言えること。似た語(保障/保証、衆議院/参議院)は違いを先に言う。
- 国民主権主権が国民にあること(憲法の基本原理)
- 基本的人権人が生まれながら持つ権利(憲法の基本原理)
- 平和主義戦争を放棄し平和を求める(憲法の基本原理)
- 法の下の平等不合理な差別を禁止(人権)
- 思想・良心の自由内心の自由(精神的自由)
- 信教の自由宗教を信じる/信じない自由(精神的自由)
- 表現の自由意見を発表する自由(精神的自由)
- 学問の自由研究・発表の自由(精神的自由)
- 身体の自由不当に拘束されない(人身の自由)
- 奴隷的拘束の禁止強制労働などを禁じる(人身の自由)
- 居住・移転・職業選択の自由経済活動の自由(経済的自由)
- 財産権財産を持つ権利(経済的自由)
戦い方社会の戦い方(この章でも同じ)
資料はリード文→注→表題→単位→極端値。記述は「資料のどこ+因果」。
- 手順資料問題はリード文→注→表題→単位→極端な値の順。知識だけで先に答えない
- 手順並べ替えは年号暗記大会にせず、因果(改革→制度→遷都など)で確定
- 手順公民は用語定義で確実に得点。曖昧なら対義語・対比で切る
- 手順記述は「資料のどこ+因果」を40〜80字。知識だけの作文にしない
- 手順毎日15分:学習中の単元の「受験で押さえる」を音読+書き
- 手順毎日30〜50分:弱点単元の⑤⑥または⑦を1セット
- 手順近い用語・近い年代・近い数値の取り違え
- 手順問題文の一部だけ合っていて結論がずれる選択肢
図で確認

国連・条約・地球的課題への協力。 図では、矢印・色分け・凡例を順に確認し、本文の用語と対応させて読みます。

題名・単位→比較。 図では、矢印・色分け・凡例を順に確認し、本文の用語と対応させて読みます。
① 導入
この解説では、問題編の各問について、根拠と手順を確認します。
② 基本概念
要点編の図と用語を先に確認してから、下の各問へ進んでください。
③ 図の確認
図がある問では、先に図の条件を読んでから式や選択肢に進みます。
④ 例題 解説
例1
国際連合設立の主な目的は国際の平和と安全の維持です。
第二次世界大戦後の1945年に設立され、集団安全保障を柱にしました。
経済統合だけを目的とする地域機構ではありません。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「a(国際の平和と安全の維持)」に結び付けます。
答え:a(国際の平和と安全の維持)
例2
国連の事務総長が属する機関の中核は事務局です。
ニューヨークの国連本部を中心に、国連の日常業務や各機関の調整を担います。
事務総長が属する中核は事務局で、安保理や総会そのものではありません。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「事務局」に結び付けます。
答え:事務局
例3
安保理の常任理事国の拒否権は、重要決定を一国が阻止でき、迅速な合意を難しくしえます。
拒否権は重要決定を一国が阻止でき、迅速な合意を難しくしえます。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「重要決定を一国が阻止でき、迅速な合意を難しくしうる」に結び付けます。
答え:重要決定を一国が阻止でき、迅速な合意を難しくしうる。
例4
SDGsは持続可能な開発目標を示します。
2015年に国連で採択され、2030年までの17目標を掲げています。
軍事同盟や環境問題だけに限定した目標ではありません。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「a(持続可能な開発目標)」に結び付けます。
答え:a(持続可能な開発目標)
⑤ 基本問題 解説
5
UNESCOが主に扱う分野は教育・科学・文化です。
世界遺産の登録や教育協力を進める国連の専門機関です。
保健を担当するWHO、食料・農業を担当するFAOと区別します。
この対比を答案の根拠として残し、「教育・科学・文化」と対応づけて覚えます。
答え:教育・科学・文化
6
EUの特徴として加盟国間の市場統合などがあります。
人・物・資本・サービスの移動を自由化し、多くの加盟国がユーロを使います。
東南アジアの地域協力機構であるASEANとは地域を区別します。
この対比を答案の根拠として残し、「a(加盟国間の市場統合など)」と対応づけて覚えます。
答え:a(加盟国間の市場統合など)
7
PKOの主な活動内容の一例は平和維持です。
停戦監視や選挙支援などを通じ、紛争後の安定を支える国連活動です。
敵国を征服するための多国籍軍とは目的が異なります。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「平和維持」に結び付けます。
誤答になりやすい近縁の用語・年代・地名を一つ挙げて、なぜ違うかを一言で排斥します。
答え:平和維持
8
気候変動は温室効果ガスが国境を越え、一国では解決しきれないため国際問題です。
温室効果ガスは国境を越え、一国だけでは解決しきれないため国際問題です。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「温室効果ガスは国境を越え、一国では解決しきれないから」に結び付けます。
答え:温室効果ガスは国境を越え、一国では解決しきれないから。
9
難民条約が守ろうとするのは、迫害を恐れて逃れた人々です。
人種・宗教・国籍・政治的意見などを理由に国外へ逃れた人を保護します。
経済移民一般ではなく、迫害を恐れて逃れた人々が対象です。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「a(迫害を恐れて逃れた人々)」に結び付けます。
答え:a(迫害を恐れて逃れた人々)
10
ODAは政府開発援助のことです。
政府が途上国のインフラ・教育・保健などを資金や技術で支援します。
民間団体が行うNGO活動や企業の海外投資とは主体を区別します。
この対比を答案の根拠として残し、「政府開発援助」と対応づけて覚えます。
答え:政府開発援助
11
WTOが扱う主な分野は国際貿易ルールです。
関税などの障壁を減らし、加盟国間の貿易紛争を処理する国際機関です。
WHO(保健)やUNESCO(文化)ではなく、貿易ルールがWTOです。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「a(国際貿易ルール)」に結び付けます。
答え:a(国際貿易ルール)
12
パリ協定が目指すものの中心は温暖化対策です。
2015年に採択され、すべての参加国が温室効果ガス削減目標を提出します。
先進国だけに削減義務を課した京都議定書との違いを押さえます。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「温暖化対策」に結び付けます。
答え:温暖化対策
13
NGOは現場支援や監視・啓発で、政府では届きにくい課題に取り組みます。
国家の軍隊や外交官そのものではなく、民間の国際協力組織です。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「現場支援や監視・啓発で政府では届きにくい課題に取り組む」に結び付けます。
答え:現場支援や監視・啓発で政府では届きにくい課題に取り組む。
14
核兵器禁止に向けた国際的枠組みの例としてNPTなどがあります。
NPTは核不拡散条約で、核兵器国の拡大防止・軍縮・原子力平和利用を柱にします。
核兵器そのものを全面禁止する核兵器禁止条約とは内容を区別します。
この対比を答案の根拠として残し、「a(NPTなど)」と対応づけて覚えます。
答え:a(NPTなど)
15
ASEANの主な加盟地域は東南アジアです。
インドネシア・タイなどが地域の経済成長と政治的安定を目指して協力します。
東アジア全体やヨーロッパではなく、東南アジアが主な加盟地域です。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「東南アジア」に結び付けます。
答え:東南アジア
16
人道支援が必要な状況の例は、紛争や災害で生活基盤が崩れたときです。
食料・水・医療・避難所を提供し、人命と尊厳を守ります。
長期的な産業投資を中心とする開発援助とは緊急性が異なります。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「a(紛争や災害で生活基盤が崩れたとき)」に結び付けます。
答え:a(紛争や災害で生活基盤が崩れたとき)
17
国際司法裁判所は国家間の法的紛争を扱います。
オランダのハーグに置かれ、国境や条約解釈などを国際法に基づき判断します。
個人の刑事裁判が主目的の裁判所ではありません。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「国家間の法的紛争」に結び付けます。
答え:国家間の法的紛争
⑥ 標準問題 解説
18
食料安全保障が重要なのは、安定した食料供給が生命と社会の安定に直結するからです。
安定した食料供給は生命と社会の安定に直結するため重要です。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「安定した食料供給は生命と社会の安定に直結するから」に結び付けます。
答え:安定した食料供給は生命と社会の安定に直結するから。
19
子どもの権利条約を採択した組織は国際連合です。
1989年の国連総会で採択され、生存・発達・保護・参加の権利を定めました。
子どもの支援活動を行うUNICEFという機関名との混同に注意します。
この対比を答案の根拠として残し、「a(国際連合)」と対応づけて覚えます。
答え:a(国際連合)
20
フェアトレードが目指すことの一例は、生産者への公正な対価です。
コーヒーやカカオなどを適正価格で継続的に取引し、生活改善を支えます。
単に商品を最安値で買う貿易の仕組みではありません。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「生産者への公正な対価」に結び付けます。
答え:生産者への公正な対価
21
サイバー攻撃は国境を越えて社会基盤を脅かすため国際問題化します。
海外から電力・金融・通信網を攻撃でき、攻撃者の特定も難しい問題です。
一国内の軽微ないたずら程度、という過小評価は国際問題化と合いません。
答え:a(国境を越えて社会基盤を脅かす)
22
国連総会の意思決定の基本単位は一国一票です。
加盟国の大小にかかわらず各国が1票を持つ点が総会の原則です。
大国に加重票がある、というのが総会の基本単位ではありません。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「一国一票」に結び付けます。
答え:一国一票
23
日本が貢献できる分野の例として、防災・医療・環境技術や人道支援などがあります。
日本の貢献例として防災・医療・環境技術や人道支援などがあります。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「防災・医療・環境技術や人道支援など」に結び付けます。
答え:防災・医療・環境技術や人道支援など。
24
保護する責任(R2P)は、重大な人権侵害から住民を守る国際的責任に近い考え方です。
R2Pは重大な人権侵害から住民を守る国際的責任に近い考え方です。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「a(重大な人権侵害から住民を守る国際的責任)」に結び付けます。
答え:a(重大な人権侵害から住民を守る国際的責任)
25
ICRC(赤十字)が主に関わるのは人道支援です。
武力紛争の被害者や捕虜を保護する、中立・公平な国際赤十字委員会です。
貿易交渉や軍縮検証が主務、という説明はICRCとずれます。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「人道支援」に結び付けます。
答え:人道支援
⑦ 応用・入試形式 解説
26
貿易摩擦は、輸出入の不均衡や保護主義政策が典型的な原因です。ある国が大量に輸出して相手国の産業を圧迫したり、 相手国が関税や輸入制限で守ろうとしたりすると対立が強まります。
つまり本質は「国際取引をめぐる利害対立」です。文化交流や観光の活発さそのものを原因にしてはいけません。
答え:a(輸出入の不均衡や保護主義)
27
地球環境問題の代表例は温暖化です。二酸化炭素などの温室効果ガスが増えることで、 世界的に気温上昇や異常気象のリスクが高まります。
地域限定の公害と違い、温暖化は国境を越えて影響が広がります。 だから国際協力が必要になる、という前後関係も押さえてください。
答え:温暖化
28
多国間主義が重要なのは、複数の国が共通ルールを持つことで、力任せの対立を抑えつつ、 気候変動や感染症のような一国では解けない課題に協調して向き合えるからです。
国際社会を自国優先だけで動かそうとすると、短期的には得でも長期的には不安定になります。 ルール形成そのものが安全保障でもあると理解してください。
答え:共通ルールで対立を抑え、協調して課題に取り組めるから。
29
国連人権理事会は、各国の人権状況を監視し、改善のための勧告を行う機関です。 普遍的定期審査などを通じて、各国の人権保障を国際社会の目で点検します。
平和維持軍を送る機関でも、貿易交渉を行う機関でもありません。名称に「人権」がある通り、 中心任務は人権状況の監視と勧告です。
答え:a(人権状況の監視と勧告)
30
南北問題とは、先進国と途上国のあいだにある経済格差を指す言葉です。 もともと豊かな国が北半球に、途上国が南側に多い傾向からこう呼ばれました。
一国内の地域格差を表す言葉ではありません。国家間の発展段階の差を表す語だと整理してください。
答え:先進国と途上国の経済格差
31
国際テロ対策では安全確保が必要ですが、その名目で無制限の監視や差別的取扱いを正当化すると、 かえって人権侵害が広がります。だから人権と安全保障の両立が重要になります。
強権化すれば解決、という発想は短絡です。民主社会は、危機対応でも権利保障を捨てないことが前提です。
答え:a(人権と安全保障の両立)
32
G20 の主な議題領域は経済・金融です。世界経済の安定、金融危機対応、成長戦略などについて、 主要国と地域が協議します。
国連のような普遍的機関ではなく、主要経済国による政策協調の場だと理解すると位置づけが明確になります。
答え:経済・金融
⑧ 確認テスト 解説
33
地球的課題への関わりは、国際会議だけでなく日常の選択にもあります。省エネ、分別、 フェアトレードなど公正な消費、そして正確な情報を広めることも具体的な行動です。
「意識を高める」だけでは抽象的で弱いです。生活行動として何を変えるのかを示すと、 公民の記述として評価されやすくなります。
答え:省エネ・分別・公正な消費・正確な情報共有など。
34
海洋法に関する国際連合条約は、領海や排他的経済水域の範囲など、海をどう使うかの国際ルールを定めています。 沿岸国の権利や航行の自由を整理する土台です。
海をめぐる資源や安全保障の対立はここに直結します。単なる地理知識ではなく、 国際政治の基本ルールとして覚えるべき分野です。
答え:a(領海や排他的経済水域)
35
国際機関は国家が加盟してつくる公式組織で、国際 NGO は民間がつくる組織です。 たとえば国連は前者、国境なき医師団は後者に当たります。
どちらも国際的に活動しますが、設立主体が違います。ここを曖昧にすると、 国際協力の担い手を整理できません。
答え:国家間の公式組織か民間組織か
⑨ 資料問題の追加解説
36
2025年の支出は、保健50、教育38、環境44です。最大なのは 50 の保健です。 まずは同じ年の同じ列を縦に比べれば答えが出ます。
環境44は増加幅では目立ちますが、絶対額では保健50に及びません。 金額そのものと増加額を分けて読む癖をつけてください。
答え:保健
37
増加額を計算すると、保健は 50-42=8、教育は 38-35=3、環境は 44-28=16 です。 最大の増加は環境になります。
単に2025年の数字だけを見て保健と答えると、設問の軸を外しています。 入試の資料問題は「比較対象をずらさない」ことが最重要です。
答え:環境
38
資料の「目的」欄で「気候変動対策」と結び付いているのは環境です。 これは計算ではなく、分野名と目的の対応を読む問題です。
気候変動対策は保健や教育とも間接的には関わりますが、資料上の直接対応は環境です。 根拠がどの欄にあるかまで意識してください。
答え:環境
39
環境の増加額は16億円で最大です。目的欄は気候変動対策です。
保健が水準最大でも、変化の焦点は環境だと区別して書きます。
答え:環境は28億円から44億円へ16億円増え増加額が最大で、気候変動対策への重点が高まっている。
⑩ まとめ
C12 は、国際機関名の暗記よりも、「どの課題に対して、だれが、どんな役割を担うのか」を結び付けて理解することが重要です。 資料問題では、絶対額・増加額・目的欄の対応を毎回切り分けてください。