社会 第11章
経済・労働・財政
解説編
【未履修・先取り/完成/最低35問】市場・財政・労働。
図解で確認(メイン)
まず図を確認し、下の解説で各問の手順と根拠をたどってください。図が2枚あります。

需要増→価格が上がりやすい。 図では、矢印・色分け・凡例を順に確認し、本文の用語と対応させて読みます。

単位・前年比・実質か名目か。 図では、矢印・色分け・凡例を順に確認し、本文の用語と対応させて読みます。
答え合わせで確認:語呂・必暗・手順
正解/不正解のあと、知識不足なら下の対応表・必暗をその場で再生する。手順ミスなら戦い方を見直す。
必暗公民用語は対比で覚える
定義を一文で言えること。似た語(保障/保証、衆議院/参議院)は違いを先に言う。
- 国民主権主権が国民にあること(憲法の基本原理)
- 基本的人権人が生まれながら持つ権利(憲法の基本原理)
- 平和主義戦争を放棄し平和を求める(憲法の基本原理)
- 法の下の平等不合理な差別を禁止(人権)
- 思想・良心の自由内心の自由(精神的自由)
- 信教の自由宗教を信じる/信じない自由(精神的自由)
- 表現の自由意見を発表する自由(精神的自由)
- 学問の自由研究・発表の自由(精神的自由)
- 身体の自由不当に拘束されない(人身の自由)
- 奴隷的拘束の禁止強制労働などを禁じる(人身の自由)
- 居住・移転・職業選択の自由経済活動の自由(経済的自由)
- 財産権財産を持つ権利(経済的自由)
戦い方社会の戦い方(この章でも同じ)
資料はリード文→注→表題→単位→極端値。記述は「資料のどこ+因果」。
- 手順資料問題はリード文→注→表題→単位→極端な値の順。知識だけで先に答えない
- 手順並べ替えは年号暗記大会にせず、因果(改革→制度→遷都など)で確定
- 手順公民は用語定義で確実に得点。曖昧なら対義語・対比で切る
- 手順記述は「資料のどこ+因果」を40〜80字。知識だけの作文にしない
- 手順毎日15分:学習中の単元の「受験で押さえる」を音読+書き
- 手順毎日30〜50分:弱点単元の⑤⑥または⑦を1セット
- 手順近い用語・近い年代・近い数値の取り違え
- 手順問題文の一部だけ合っていて結論がずれる選択肢
図で確認

需要増→価格が上がりやすい。 図では、矢印・色分け・凡例を順に確認し、本文の用語と対応させて読みます。

単位・前年比・実質か名目か。 図では、矢印・色分け・凡例を順に確認し、本文の用語と対応させて読みます。
① 導入
この解説では、問題編の各問について、根拠と手順を確認します。
② 基本概念
要点編の図と用語を先に確認してから、下の各問へ進んでください。
③ 図の確認
図がある問では、先に図の条件を読んでから式や選択肢に進みます。
④ 例題 解説
例1
市場では需要と供給の関係で価格が決まります。
需要量と供給量が一致する均衡点が、市場価格を考える具体的な基準です。
政府がすべて決めるわけではありません。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「a(需要と供給の関係)」に結び付けます。
答え:a(需要と供給の関係)
例2
景気が良いときは生産が増え、雇用が増えやすいです。
企業が需要増に応えるため人を雇い、失業率が下がる方向に働きます。
景気拡大時は生産増に伴い雇用が増えやすい、が要点です。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「雇用」に結び付けます。
答え:雇用
例3
独占は競争が弱まり、価格や品質が消費者に不利になりやすいため問題になります。
独占は競争を弱め、価格や品質で消費者に不利になりやすいです。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「競争が弱まり価格や品質が消費者に不利になりやすいから」に結び付けます。
答え:競争が弱まり価格や品質が消費者に不利になりやすいから。
例4
日本銀行の主な役割は通貨供給と金融政策です。
「発券銀行・政府の銀行・銀行の銀行」として物価と金融の安定を支えます。
財政の歳入歳出は政府の役割です。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「a(通貨供給と金融政策)」に結び付けます。
答え:a(通貨供給と金融政策)
⑤ 基本問題 解説
5
消費税は価格に上乗せされて転嫁される間接税です。
納税者と実際の負担者が異なり、事業者が消費者から預かって納めます。
酒税や関税も間接税の例です。
所得税は直接税です。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「間接税」に結び付けます。
答え:間接税
6
財政の三機能は資源配分・所得再分配・経済安定です。
公共財の供給、累進課税や社会保障、景気対策をそれぞれ具体例にします。
金融政策の三手段(公開市場操作など)とは別の、財政の三機能です。
この対比を答案の根拠として残し、「a(資源配分・所得再分配・経済安定)」と対応づけて覚えます。
答え:a(資源配分・所得再分配・経済安定)
7
労働者の権利を守る法律の一例は労働基準法です。
賃金・労働時間・休憩など、使用者が守るべき最低基準を定めます。
労働組合の活動を保障する労働組合法とは役割を区別します。
この対比を答案の根拠として残し、「労働基準法」と対応づけて覚えます。
答え:労働基準法
8
累進課税は所得の高い人により多く負担してもらい、格差を和らげるねらいがあります。
所得に関係なく同率、という比例税の説明ではありません。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「所得の高い人により多く負担してもらい格差を和らげる」に結び付けます。
答え:所得の高い人により多く負担してもらい格差を和らげる。
9
株式を発行して資金を集める企業形態は株式会社です。
出資者である株主は、原則として出資額の範囲で責任を負います。
銀行からの借入だけで資金を集める企業形態という意味ではありません。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「a(株式会社)」に結び付けます。
答え:a(株式会社)
10
失業保険(雇用保険)は失業時の生活を支えます。
離職後の一定期間に給付を行い、再就職までの所得減少を補います。
年金の老齢給付そのものではなく、失業時の生活保障です。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「失業時の生活」に結び付けます。
答え:失業時の生活
11
デフレーションは物価が持続的に下落する状態です。
需要や企業収益が弱まり、賃金低下を伴う悪循環に陥ることがあります。
インフレ(上昇)と反対です。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「a(物価が持続的に下落する)」に結び付けます。
答え:a(物価が持続的に下落する)
12
国債が増えすぎると将来世代の負担が懸念されます。
政府は元本返済と利払いを将来の税収などから賄う必要があります。
国債が増えても将来負担は消える、という説明は楽観的すぎます。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「将来世代の負担」に結び付けます。
答え:将来世代の負担
13
非正規雇用が増えると、収入の不安定や社会保障の格差が生まれやすいです。
非正規雇用の増加は、収入の不安定や社会保障の格差を生みやすいです。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「収入の不安定や社会保障の格差が生まれやすい」に結び付けます。
答え:収入の不安定や社会保障の格差が生まれやすい。
14
公共財の例として警察・防衛などがあります。
料金を払わない人を排除しにくく、多くの人が同時に利用できる財です。
私的に消費し尽くす財とは区別します。
この対比を答案の根拠として残し、「a(警察・防衛など)」と対応づけて覚えます。
答え:a(警察・防衛など)
15
円高になると輸出品の海外価格が上がりやすく、輸出企業には不利になりやすいです。
円高は輸出品の海外価格を上げやすく、輸出企業に不利になりやすいです。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「不利」に結び付けます。
誤答になりやすい近縁の用語・年代・地名を一つ挙げて、なぜ違うかを一言で排斥します。
答え:不利
16
ワークライフバランスは仕事と生活の調和を目指します。
育児・介護・休養と就業を両立できる働き方の整備に結び付きます。
仕事を最優先し生活を犠牲にする、という考えではありません。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「a(仕事と生活の調和)」に結び付けます。
答え:a(仕事と生活の調和)
17
社会保障制度の柱の一例は年金です。
老齢・障害・死亡などで所得が失われたとき、生活を支える社会保険です。
医療・介護と並ぶ柱の一例として年金を答えます。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「年金」に結び付けます。
誤答になりやすい近縁の用語・年代・地名を一つ挙げて、なぜ違うかを一言で排斥します。
答え:年金
⑥ 標準問題 解説
18
インフレが進みすぎると貨幣価値が下がり、生活費が上がって家計を圧迫します。
過度のインフレは貨幣価値を下げ、生活費上昇で家計を圧迫します。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「貨幣価値が下がり生活費が上がり家計を圧迫する」に結び付けます。
答え:貨幣価値が下がり生活費が上がり家計を圧迫する。
19
最低賃金制度は労働者の賃金の下限を保障する目的があります。
都道府県ごとに時間額が定められ、使用者はそれ未満で雇えません。
最高賃金を抑える制度、という説明ではありません。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「a(労働者の賃金の下限を保障する)」に結び付けます。
答え:a(労働者の賃金の下限を保障する)
20
直接税の例として所得税があります。
所得を得た本人が税務署へ納め、所得が高いほど税率が上がる累進課税です。
法人税も直接税に分類されます。
消費税は間接税です。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「所得税」に結び付けます。
誤答になりやすい近縁の用語・年代・地名を一つ挙げて、なぜ違うかを一言で排斥します。
答え:所得税
21
公共事業を増やすのは、需要を刺激し雇用を守る景気対策のためです。
不況時に道路や公共施設へ政府支出を増やす財政政策の例です。
中央銀行が金利を操作する金融政策とは手段を区別します。
この対比を答案の根拠として残し、「a(需要を刺激し雇用を守るため)」と対応づけて覚えます。
答え:a(需要を刺激し雇用を守るため)
22
労働組合が行う交渉の一例は団体交渉です。
賃金や労働時間などについて、労働者が使用者と集団で話し合います。
労働組合を作る団結権や、争議を行う団体行動権とは区別します。
この対比を答案の根拠として残し、「団体交渉」と対応づけて覚えます。
答え:団体交渉
23
貯蓄は安全に蓄える面が強く、投資はリスクを取りリターンを狙う点が違いです。
貯蓄は安全性、投資はリスクとリターンを取る点が違います。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「貯蓄は安全に蓄える面が強く、投資はリスクを取りリターンを狙う」に結び付けます。
答え:貯蓄は安全に蓄える面が強く、投資はリスクを取りリターンを狙う。
24
消費税は所得が低いほど負担感が相対的に大きくなりやすいため逆進的と言われます。
所得が高い人ほど負担感が軽い、という理解は逆進性の説明と逆です。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「a(所得が低いほど負担感が相対的に大きくなりやすい)」に結び付けます。
答え:a(所得が低いほど負担感が相対的に大きくなりやすい)
25
財政赤字は歳出が歳入を上回る状態です。
不足分は国債発行などで補われ、残高が増えると利払い負担も大きくなります。
歳入が歳出を上回る黒字とは反対の状態です。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「歳出が歳入を上回る状態」に結び付けます。
答え:歳出が歳入を上回る状態
⑦ 応用・入試形式 解説
26
銀行の基本的な仲介機能は、預金を集め、それを必要とする個人や企業へ融資することです。 余っているお金を集めて、不足しているところへ回すことで経済活動を支えています。
裁判や立法のような国家機関の役割と混同するのは論外です。金融の基本は、 「お金の橋渡し役」として銀行を捉えることです。
答え:a(預金を集め融資する)
27
GDP は国内総生産のことです。一定期間に、その国の国内で新たに生み出された付加価値の合計を表し、 景気の大きさを見る基本指標になります。
「日本企業が海外で生産した分」までそのまま入るわけではありません。企業の国籍ではなく、 どこで生産されたかが基準です。
答え:国内総生産
28
消費者として賢い選択をするには、値段だけでなく、品質、契約条件、解約の可否、 個人情報の扱いまで比べる必要があります。安さだけで飛びつくと、後から不利益が出やすいです。
この問題は「比較の観点」を複数持てるかを問っています。価格だけ書くと不十分で、 契約と情報の視点まで入ると答案が安定します。
答え:価格・品質・契約条件・個人情報の扱いなどを比較する。
29
介護保険制度が始まった大きな背景は、高齢化によって介護を必要とする人が増えたことです。 家族だけで抱えきれなくなり、社会全体で支える仕組みが必要になりました。
つまり、高齢化と介護需要の増大がセットです。高齢者本人の自己責任に戻す話ではなく、 社会保障の制度化が問われています。
答え:a(高齢化で介護需要が増えた)
30
円安とは、同じ外国通貨を買うのにより多くの円が必要になる状態です。 そのため輸入品を買うときの円建て価格は上がりやすく、家計や企業コストを押し上げます。
輸出には有利でも、輸入品は高くなりやすい。この向きが逆転すると為替問題は解けません。
答え:上昇
31
CSR は企業の社会的責任です。利益を出すだけでなく、法令を守り、環境や人権に配慮し、 地域社会や働く人への責任を果たすことが求められます。
「儲かれば何でもよい」は CSR と正反対です。近年はサプライチェーン全体での人権配慮まで問われるので、 法令遵守だけで終わらない点も押さえてください。
答え:a(法令遵守や環境・人権への配慮)
32
景気が過熱すると、需要が強すぎて物価が上がりやすくなります。そこで中央銀行は金利を引き上げ、 借入れや投資を抑えて景気を落ち着かせようとします。
金利を下げるのは不況対策寄りです。引き締めか緩和かの向きを逆に覚えると、 金融政策は全部崩れます。
答え:金利引き上げ
⑧ 確認テスト 解説
33
税金は、教育、警察、消防、道路、医療、年金など、個人だけでは支えにくい公共サービスや社会保障の財源になります。 つまり社会全体の土台を維持するために必要なお金です。
「取られるお金」という見方だけでは浅いです。何のサービスを成り立たせているかまで言えると、 財政の意義が見えてきます。
答え:公共サービスや社会保障の財源となり社会を支える。
34
フリーランスは雇用契約に守られにくく、報酬未払い、長時間拘束、社会保険の弱さなどの問題が起こりやすいです。 だから契約ルールと社会保障の整備が重要になります。
働き方が自由でも、保護まで不要になるわけではありません。自由化と無保護を取り違えると、 現代の労働問題を読み違えます。
答え:a(契約・社会保障の整備)
35
需要曲線が右下がりなのは、ほかの条件が同じなら価格が高いほど買う人や量が減るからです。 逆に安くなれば買いやすくなり、需要量は増えます。
これは感覚的にも自然ですが、供給曲線の向きと混同しやすいところです。 「高いと売りたい量は増える」が供給、「高いと買う量は減る」が需要です。
答え:価格が高いと買う量が減る
⑨ 資料問題の追加解説
36
2025年度の歳出は、民生費450、教育費175、土木費135、公債費80です。 同じ年度の金額をそのまま比べれば、最大は民生費だと分かります。
民生費は福祉や子育て、高齢者支援などに関わる費目で、多くの自治体で大きな割合を占めます。 表の読み取りと社会保障の現実がつながる問題です。
答え:民生費
37
増加額を出すと、民生費は 450-420=30、教育費は 175-180=-5、土木費は 135-120=15、公債費は 80-80=0 です。 最大の増加は 30 の民生費になります。
金額が最大か、増加額が最大かは別問題です。この区別が曖昧だと統計問題で連続失点します。
答え:民生費
38
公債費は2024年度も2025年度も80です。設問は「変わらないことを二つの年度の数値で答えなさい」なので、 両年度とも80と示せばよい問題です。
変化なしを言うときは「差がゼロ」ではなく、元の数値をそのまま答えるのが安全です。 資料読解では、求められた形式で返すことが得点に直結します。
答え:80
39
民生費は2025年度450億円で最大、増加額も30億円で最大です。
水準と増加の両方を根拠に、重視と判断します。
答え:民生費は450億円で最大であり、前年度から30億円増と増加額も最大だから、福祉関連が重視されている。
⑩ まとめ
C11 は、用語の定義だけでなく、家計・企業・政府・金融のどこにどう影響するかまで言えると強くなります。 資料問題では「金額」「増加額」「変化なし」の区別を雑にすると落ちるので、計算対象を毎回明示してください。