社会 第10章
民主政治(憲法・三権)
要点編
【未履修・先取り/完成/最低35問】憲法と政治制度。
① この章のねらい
日本国憲法の三大原則(国民主権・基本的人権の尊重・平和主義)と三権分立(立法・行政・司法)を学びます。国会・内閣・裁判所の役割と抑制と均衡を区別し、選挙・地方自治を主権者の参加として結び、同一資料の⑦で機関判定→ねらい記述へ進めます。
- 三大原則を挙げられる
- 国会・内閣・裁判所の役割を区別できる
- 抑制と均衡を一文で言える
- 衆議院の優越と解散・不信任を説明できる
- 同一資料で読取→機関判定→記述へ進める
② 図と説明
下の図を順に見てください。各図の下に、その図の読み方を書いてあります。
図 1. 三権分立

互いにチェック。 図では、矢印・色分け・凡例を順に確認し、本文の用語と対応させて読みます。
三大原則から外れるものを落とします
国民主権・基本的人権の尊重・平和主義が三大原則です。軍事独裁の恒久化や天皇の専制などは含まれません。選択肢では「憲法らしい語」に惑わされず、三大原則の三つかどうかを先に確認します。施行は1947年5月3日で、公布(1946年11月3日)と区別して覚えます。
図 2. 議院内閣制

国会が内閣を支える。 図では、矢印・色分け・凡例を順に確認し、本文の用語と対応させて読みます。
法律の制定は国会の仕事です
国会は立法、内閣は行政、裁判所は司法です。法律案の提出・可決は国会、法律の執行・予算執行は内閣、違憲審査や裁判は裁判所の役割です。機関の役割を取り違えると一問失点するので、資料のキーワード(制定・執行・裁判)から機関を逆引きします。予算案の成立も国会の重要な仕事です。
図 3. 選挙の原則

普通・平等・秘密・直接。 図では、矢印・色分け・凡例を順に確認し、本文の用語と対応させて読みます。
三権は抑制と均衡で働きます
権力の集中を防ぎ、立法・行政・司法が互いにチェックし合うねらいがあります。内閣不信任と衆議院解散、法律の違憲審査など、矢印の向きも確認します。記述では「権力集中の防止」と「相互チェック」の両方を40字に含め、三権分立の目的だけを答える問題にも対応します。
③ 続きの説明
4. 衆議院の優越と選挙制度を押さえます
予算や条約の承認など特定分野で衆議院の意思が優先されます。衆議院議員は普通選挙で選ばれ、参議院は区・比例で選ばれます。衆参の違いは「任期・選出方法・優越する場面」の三列で整理し、どちらの院が問われているかを資料から確定してから答えます。参議院の任期は六年です。
5. 地方自治は身近な政治の担い手です
地方公共団体(都道府県・市町村)は、住民に身近な事務を住民の意思に基づいて行います。地方自治の本旨は住民自治と地域の自立です。国の機関(国会・内閣)と地方の機関を混同しないよう、問題文の主語が「国」か「地方」かを先に決めます。条例制定などは地方の立法機能です。
6. ⑦は機関判定からねらい記述へ進めます
同一資料では(1)で機関や権限を読み取り、(2)で三大原則や三権分立との接続を問われ、(3)で40字の評価記述へ進む型があります。矢印図では立法→行政→司法の流れと、逆方向のチェック(違憲審査・不信任など)を両方確認してから記述に入ります。
受験で押さえる(この章)
年号語呂は「音↔桁」の対応を指差し確認してから、因果を一文添える。用語は対比で切る。
必暗公民用語は対比で覚える
定義を一文で言えること。似た語(保障/保証、衆議院/参議院)は違いを先に言う。
- 国民主権主権が国民にあること(憲法の基本原理)
- 基本的人権人が生まれながら持つ権利(憲法の基本原理)
- 平和主義戦争を放棄し平和を求める(憲法の基本原理)
- 法の下の平等不合理な差別を禁止(人権)
- 思想・良心の自由内心の自由(精神的自由)
- 信教の自由宗教を信じる/信じない自由(精神的自由)
- 表現の自由意見を発表する自由(精神的自由)
- 学問の自由研究・発表の自由(精神的自由)
- 身体の自由不当に拘束されない(人身の自由)
- 奴隷的拘束の禁止強制労働などを禁じる(人身の自由)
- 居住・移転・職業選択の自由経済活動の自由(経済的自由)
- 財産権財産を持つ権利(経済的自由)
戦い方社会の戦い方(この章でも同じ)
資料はリード文→注→表題→単位→極端値。記述は「資料のどこ+因果」。
- 手順資料問題はリード文→注→表題→単位→極端な値の順。知識だけで先に答えない
- 手順並べ替えは年号暗記大会にせず、因果(改革→制度→遷都など)で確定
- 手順公民は用語定義で確実に得点。曖昧なら対義語・対比で切る
- 手順記述は「資料のどこ+因果」を40〜80字。知識だけの作文にしない
- 手順毎日15分:学習中の単元の「受験で押さえる」を音読+書き
- 手順毎日30〜50分:弱点単元の⑤⑥または⑦を1セット
- 手順近い用語・近い年代・近い数値の取り違え
- 手順問題文の一部だけ合っていて結論がずれる選択肢
⑤ 公式・用語
| 名称 | 内容 | メモ |
|---|---|---|
| 三権分立 | 立法=国会/行政=内閣/司法=裁判所 | — |
| 三大原則 | 国民主権・基本的人権・平和主義 | — |
用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 国民主権 | 国の政治のあり方を最終的に国民が決めること |
| 三権分立 | 立法・行政・司法を分け、抑制と均衡を働かせる仕組み |
| 衆議院の優越 | 予算など特定分野で衆議院の意思が優先されること |
| 違憲審査 | 裁判所が法律や措置が憲法に合うかを審査すること |
| 内閣不信任 | 衆議院が内閣を信任しない決議。内閣総辞職や解散につながる |
| 地方自治 | 住民に身近な政治を地方公共団体が行うこと |
| 普通選挙 | 一定年齢以上の国民が選挙権を持ち議員を選ぶ制度 |
⑥ 手順
民主政治の手順
- 三大原則に含まれるかを先に確認する
- 立法・行政・司法のどれかを決める
- 抑制と均衡をねらいとして一文にする
- 選挙・地方自治は主権者の参加として結ぶ
⑦ 例題
途中の考え方を追うための例です。演習は問題編で行います。
日本国憲法の三大原則に含まれないものはどれか。
考え方
三大原則は国民主権・基本的人権・平和主義です。 まず問題文で何を問うかを確かめ、資料がある場合は題名・年・単位・凡例を確認します。次に、本文・地図・年表・表から答えの直接の根拠を一つ選びます。最後に、原因→出来事→結果のつながりで説明できるか、似た用語・時代・機関と取り違えていないかを検算します。
答え:軍事独裁の恒久化
国会の主な役割として適切なものはどれか。
考え方
国会は立法機関です。 まず問題文で何を問うかを確かめ、資料がある場合は題名・年・単位・凡例を確認します。次に、本文・地図・年表・表から答えの直接の根拠を一つ選びます。最後に、原因→出来事→結果のつながりで説明できるか、似た用語・時代・機関と取り違えていないかを検算します。
答え:法律の制定
三権分立のねらいを40字で。
考え方
チェックし合う仕組みが要点です。 まず問題文で何を問うかを確かめ、資料がある場合は題名・年・単位・凡例を確認します。次に、本文・地図・年表・表から答えの直接の根拠を一つ選びます。最後に、原因→出来事→結果のつながりで説明できるか、似た用語・時代・機関と取り違えていないかを検算します。
答え:権力の集中を防ぎ、相互に抑制と均衡を働かせるため。
⑧ 入試での使われ方
- 機関の役割を取り違えない
- 施行年(1947)も確認する
- ⑤基本:用語+順序 ⑥標準:資料1枚+短記述 ⑦応用:複数資料梯子+40〜80字(府公立の記述説明密度を下限)
- 赤本/過去問で形式と時間配分を体感(JS88に社会なし)
- リセマム大阪社会(共通1種)で資料読取→比較→記述の段に慣れる
⑨ よくある誤り
- 国会の役割を裁判の最終判決のみと答える
- 三大原則に軍事独裁を入れる
⑩ 確認
次ができたら問題編へ進んでください。
- 三大原則を挙げられる
- 法律制定が国会だと説明できる