社会 第10章
民主政治(憲法・三権)
解説編
【未履修・先取り/完成/最低35問】憲法と政治制度。
図解で確認(メイン)
まず図を確認し、下の解説で各問の手順と根拠をたどってください。図が3枚あります。

互いにチェック。 図では、矢印・色分け・凡例を順に確認し、本文の用語と対応させて読みます。

国会が内閣を支える。 図では、矢印・色分け・凡例を順に確認し、本文の用語と対応させて読みます。

普通・平等・秘密・直接。 図では、矢印・色分け・凡例を順に確認し、本文の用語と対応させて読みます。
答え合わせで確認:語呂・必暗・手順
正解/不正解のあと、知識不足なら下の対応表・必暗をその場で再生する。手順ミスなら戦い方を見直す。
必暗公民用語は対比で覚える
定義を一文で言えること。似た語(保障/保証、衆議院/参議院)は違いを先に言う。
- 国民主権主権が国民にあること(憲法の基本原理)
- 基本的人権人が生まれながら持つ権利(憲法の基本原理)
- 平和主義戦争を放棄し平和を求める(憲法の基本原理)
- 法の下の平等不合理な差別を禁止(人権)
- 思想・良心の自由内心の自由(精神的自由)
- 信教の自由宗教を信じる/信じない自由(精神的自由)
- 表現の自由意見を発表する自由(精神的自由)
- 学問の自由研究・発表の自由(精神的自由)
- 身体の自由不当に拘束されない(人身の自由)
- 奴隷的拘束の禁止強制労働などを禁じる(人身の自由)
- 居住・移転・職業選択の自由経済活動の自由(経済的自由)
- 財産権財産を持つ権利(経済的自由)
戦い方社会の戦い方(この章でも同じ)
資料はリード文→注→表題→単位→極端値。記述は「資料のどこ+因果」。
- 手順資料問題はリード文→注→表題→単位→極端な値の順。知識だけで先に答えない
- 手順並べ替えは年号暗記大会にせず、因果(改革→制度→遷都など)で確定
- 手順公民は用語定義で確実に得点。曖昧なら対義語・対比で切る
- 手順記述は「資料のどこ+因果」を40〜80字。知識だけの作文にしない
- 手順毎日15分:学習中の単元の「受験で押さえる」を音読+書き
- 手順毎日30〜50分:弱点単元の⑤⑥または⑦を1セット
- 手順近い用語・近い年代・近い数値の取り違え
- 手順問題文の一部だけ合っていて結論がずれる選択肢
図で確認

互いにチェック。 図では、矢印・色分け・凡例を順に確認し、本文の用語と対応させて読みます。

国会が内閣を支える。 図では、矢印・色分け・凡例を順に確認し、本文の用語と対応させて読みます。

普通・平等・秘密・直接。 図では、矢印・色分け・凡例を順に確認し、本文の用語と対応させて読みます。
① 導入
この解説では、問題編の各問について、根拠と手順を確認します。
② 基本概念
要点編の図と用語を先に確認してから、下の各問へ進んでください。
③ 図の確認
図がある問では、先に図の条件を読んでから式や選択肢に進みます。
④ 例題 解説
例1
三大原則は国民主権・基本的人権の尊重・平和主義です。
日本国憲法の前文や各条文を通じ、戦後政治の基本原理になっています。
軍事独裁の恒久化は含まれません。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「a(軍事独裁の恒久化)」に結び付けます。
答え:a(軍事独裁の恒久化)
例2
日本国憲法が施行されたのは1947年です。
5月3日に効力を持ち始め、現在の憲法記念日になっています。
公布から半年後の施行です。
公布の1946年と区別します。
この対比を答案の根拠として残し、「1947」と対応づけて覚えます。
誤答になりやすい近縁の用語・年代・地名を一つ挙げて、なぜ違うかを一言で排斥します。
答え:1947
例3
三権分立は権力の集中を防ぎ、相互に抑制と均衡を働かせるねらいがあります。
権力を一機関に集中させる仕組みではありません。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「権力の集中を防ぎ、相互に抑制と均衡を働かせるため」に結び付けます。
答え:権力の集中を防ぎ、相互に抑制と均衡を働かせるため。
例4
国会の主な役割は法律の制定です。
国会は憲法で「国権の最高機関」「唯一の立法機関」と位置付けられます。
法律案は原則として両議院で可決されて法律になります。
行政の執行は内閣の役割です。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「a(法律の制定)」に結び付けます。
答え:a(法律の制定)
⑤ 基本問題 解説
5
衆議院の優越が認められる分野の一例は予算です。
予算・条約・内閣総理大臣の指名などで、参議院と異なる議決時に優先されます。
すべての法律案で衆議院の議決が無条件に確定するわけではありません。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「予算」に結び付けます。
答え:予算
6
内閣総理大臣を指名するのは国会です。
国会議員の中から両議院が議決し、衆参が異なる場合は衆議院が優越します。
裁判所や天皇が指名する、という仕組みではありません。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「a(国会)」に結び付けます。
答え:a(国会)
7
違憲審査権を持つのは裁判所です。
法律や行政行為が憲法に適合するかを具体的な裁判の中で判断します。
国会や内閣が違憲審査権を持つ、という説明ではありません。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「裁判所」に結び付けます。
誤答になりやすい近縁の用語・年代・地名を一つ挙げて、なぜ違うかを一言で排斥します。
答え:裁判所
8
選挙は、主権者である国民が代表を選び政治に参加する手段だから重要です。
選挙は主権者である国民が代表を選ぶ参加手段だから重要です。
資料の該当箇所に印を付け、「主権者である国民が代表を選び政治に参加する手段だから」へ直行できる読み方にします。
答え:主権者である国民が代表を選び政治に参加する手段だから。
9
議院内閣制では、内閣は国会の信任に依存します。
衆議院が内閣不信任を決議すると、内閣は総辞職か衆議院解散を選びます。
大統領を国民が直接選ぶ大統領制とは異なります。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「a(内閣は国会の信任に依存する)」に結び付けます。
答え:a(内閣は国会の信任に依存する)
10
憲法改正の発議には、各議院の総議員の三分の二以上の賛成が必要です。
発議後は国民投票で過半数の賛成を得なければ改正できません。
通常の法律案に必要な出席議員の過半数より厳しい要件です。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「総議員の三分の二以上」に結び付けます。
答え:総議員の三分の二以上
11
地方自治の本旨は、住民に身近な行政を住民の意思で行うことです。
住民自治と団体自治を柱に、都道府県や市町村が地域行政を担います。
国の省庁がすべて一律に決める中央集権とは対比されます。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「a(住民に身近な行政を住民の意思で)」に結び付けます。
答え:a(住民に身近な行政を住民の意思で)
12
条例を制定できるのは地方公共団体です。
都道府県や市町村が、法律の範囲内で地域の事情に応じた規則を定めます。
国会の法律制定権とは別で、地方公共団体が条例を定めます。
この対比を答案の根拠として残し、「地方公共団体」と対応づけて覚えます。
答え:地方公共団体
13
多数決でも人権や少数者の権利を侵害してはなりません。
多数であれば人権を制限してよい、という考えではありません。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「多数決でも人権や少数者の権利を侵害してはならない」に結び付けます。
答え:多数決でも人権や少数者の権利を侵害してはならない。
14
最高裁判所長官は、内閣の指名に基づき天皇が任命します。
長官以外の最高裁判所裁判官は、内閣が任命して天皇が認証します。
内閣総理大臣のように国会が指名する役職とは手続を区別します。
この対比を答案の根拠として残し、「a(天皇(内閣の指名に基づく))」と対応づけて覚えます。
答え:a(天皇(内閣の指名に基づく))
15
参議院の任期は6年です。
3年ごとに議員の半数を改選し、衆議院と違って解散はありません。
任期途中で全員を選び直す制度ではありません。
衆議院の4年と区別します。
この対比を答案の根拠として残し、「6」と対応づけて覚えます。
誤答になりやすい近縁の用語・年代・地名を一つ挙げて、なぜ違うかを一言で排斥します。
答え:6
16
弾劾裁判所が裁く対象は、罷免の訴えを受けた裁判官です。
国会議員で構成され、職務上の義務違反などがある裁判官の罷免を判断します。
一般の刑事被告人を裁く通常裁判所ではありません。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「a(罷免の訴えを受けた裁判官)」に結び付けます。
答え:a(罷免の訴えを受けた裁判官)
17
内閣が行政権を持つ根拠は、「行政権は内閣に属する」という憲法の考え方です。
憲法第65条に基づき、法律の執行や外交、予算作成などを担います。
立法権を持つ国会、司法権を持つ裁判所と区別します。
この対比を答案の根拠として残し、「行政権は内閣に属する」と対応づけて覚えます。
答え:行政権は内閣に属する
⑥ 標準問題 解説
18
政党は政策を示し、候補者を通じて民意を政治に反映する役割があります。
政党は政策提示と候補者を通じ、民意を政治に反映します。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「政策を示し候補者を通じ民意を政治に反映する」に結び付けます。
答え:政策を示し候補者を通じ民意を政治に反映する。
19
直接請求権には条例の制定請求などが含まれます。
住民が一定数の署名を集め、条例や監査、議会解散などを請求する制度です。
代表者を選ぶ通常の選挙とは異なる、地方自治への直接参加です。
資料の該当箇所に印を付け、「a(条例の制定請求など)」へ直行できる読み方にします。
答え:a(条例の制定請求など)
20
選挙権年齢の下限は18歳です。
2016年の国政選挙から、満20歳以上から満18歳以上へ引き下げられました。
被選挙権の年齢は選挙の種類で25歳または30歳なので混同しないでください。
この対比を答案の根拠として残し、「18」と対応づけて覚えます。
答え:18
21
憲法前文が強調する理念は平和と国民主権に近いです。
主権が国民に存することと、恒久平和を願う決意を宣言しています。
天皇主権や軍国主義を掲げる文書ではありません。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「a(平和と国民主権)」に結び付けます。
答え:a(平和と国民主権)
22
両院制を採用する理由の一つは慎重な審議です。
衆議院と参議院が別々に審議し、一方の行き過ぎや見落としを抑えます。
同じ議案を無意味に二度処理するだけの制度ではありません。
この対比を答案の根拠として残し、「慎重な審議」と対応づけて覚えます。
答え:慎重な審議
23
報道の自由は権力監視と情報提供により、有権者の判断材料になるため必要です。
報道の自由は権力監視と情報提供で有権者の判断材料になります。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「権力監視と情報提供により有権者の判断材料になるから」に結び付けます。
答え:権力監視と情報提供により有権者の判断材料になるから。
24
予算を先に審議するのは衆議院です。
予算先議権により、内閣が提出した予算案はまず衆議院で審議されます。
参議院が先議する、というのが予算の原則ではありません。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「a(衆議院)」に結び付けます。
答え:a(衆議院)
25
内閣不信任決議が可決されると、内閣は総辞職か衆議院解散を選びます。
10日以内に衆議院を解散しない場合、内閣は総辞職しなければなりません。
参議院解散を選ぶ制度ではありません。
今の説明を因果の順でもう一度言い直し、「総辞職か衆議院解散」に結び付けます。
答え:総辞職か衆議院解散
⑦ 応用・入試形式 解説
26
オンブズマンや監査委員の役割は、行政が適正に行われているかを点検することです。 予算の使い方や事務処理に無駄や違法がないかを調べ、住民から見えにくい行政を監視します。
ここで立法や裁判と混同するのは初歩的なミスです。問題の本質は、三権分立の外側にも 行政を見張る仕組みがあると理解できているかどうかです。
答え:a(行政のチェック)
27
憲法第9条の中心は、国際紛争を解決する手段としての戦争を放棄し、戦力を保持しないという平和主義です。 教科書では「戦争放棄・戦力不保持・交戦権の否認」と整理されます。
設問は中心を一言で求めているので、最重要語を抜けば十分です。 平和主義の中身を答える問題であり、理念名だけを書くより具体語の方が強いです。
答え:戦争放棄・戦力不保持
28
投票率が低いと、実際には社会全体の一部しか投票していないのに、その層の意見が政治へ強く反映されやすくなります。 その結果、民意の代表性にゆがみが生じるおそれがあります。
これは「少数意見が無視されるかもしれない」という話ではなく、 そもそも参加しない人が多いことで代表制の土台が弱くなるという問題です。
答え:一部の意見が過大に反映され代表性にゆがみが生じうる。
29
国務大臣の過半数は国会議員である必要があります。これは議院内閣制の下で、 内閣が国会の信任に基づいて成立し、両者が結び付く仕組みを保つためです。
全員が官僚や民間人でもよい、という制度ではありません。日本の内閣は国会と切り離された独立行政機関ではない、 という点を確認する問題です。
答え:a(国会議員)
30
最高法規とは、憲法が法律・命令・条例など他の法令より上位にあるという意味です。 憲法に反する法律は有効でいられないので、立法や行政も憲法の枠内で動かなければなりません。
ただ「大事な法律」という感想で終えると弱いです。上下関係の問題だと切れば、 最高法規の意味は一言で整理できます。
答え:他の法令より上位
31
住民投票は、地方自治体の重要な政策について住民が直接賛否を示す仕組みです。 合併、大型開発、基地や施設の設置など、地域に大きな影響があるテーマで行われます。
議員を選ぶ通常の選挙とは別物です。代表者選出ではなく、特定政策への意思表示だと分けて理解してください。
答え:a(地方の重要施策への賛否)
32
毎年定期的に開かれる国会は常会、つまり通常国会です。予算案やその年度の基本政策を審議するのが中心で、 毎年1回必ず召集されます。
臨時会は必要に応じて開かれ、特別会は総選挙後に開かれます。開かれる理由で切り分けると混同しません。
答え:常会
⑧ 確認テスト 解説
33
一つの機関に権力が集中すると、法律づくりも執行も裁判も同じ側が握り、人権侵害を止めにくくなります。 だから立法・行政・司法を分けて互いに抑え合わせるのです。
権力分立は制度論に見えて、目的は人権保障です。そこを外すと、機関名暗記だけで終わってしまいます。
答え:権力の暴走を防ぎ、権利侵害を抑えるから。
34
違憲判決が出たのに放置すれば、憲法違反の状態が続きます。だから立法府は法律を改め、 行政府は運用を見直すなど、憲法に合う形へ是正することが求められます。
裁判所が判決を出して終わりではありません。憲法保障は、他の権力がそれを受け止めて修正して初めて機能します。
答え:a(立法・行政が憲法適合的に是正する)
35
憲法が最高法規であることを具体的に示す条文の一つが、憲法尊重擁護義務です。 天皇、摂政、国務大臣、国会議員、裁判官、公務員に対して、憲法を尊重し守る義務を課しています。
権力を持つ側にまず憲法を守らせるという発想が重要です。国民にだけ従わせる規定だと理解すると本質を外します。
答え:憲法尊重擁護義務
⑨ 資料問題の追加解説
36
投票率は A が58%、B が45%、C が50%です。比較すべき欄は投票率で、投票者数ではありません。 したがって最も高いのは A です。
この種の問題では、割合と実数を混同すると一発で落ちます。表の見出しを先に確認し、 「何を比べる設問か」を固定してから数字を見てください。
答え:A
37
投票者数の欄は A が5,800人、B が3,600人、C が6,000人です。割合ではなく人数そのものを比べるので、 最大は C になります。
A は投票率が最も高いですが、有権者数が C より少ないため投票者数では負けます。 「率」と「人数」は別だと分かっているかを問う典型問題です。
答え:C
38
B の投票率は45%で、A の58%、C の50%より低いです。したがって資料からまず読み取るべき課題は、 B の投票率が低いことです。
原因まで勝手に断定する必要はありません。設問は「資料から課題として読み取れること」を聞いているので、 まずは事実認定としての低投票率を答えるのが正しい手順です。
答え:投票率が低い
39
投票者数は絶対数、投票率は有権者に対する割合です。
Cは投票者数が最多でも有権者が多いため、率ではAに劣ります。
答え:Cは投票者数6000と最多でも有権者12000と多く、投票率は50%でAの58%より低いから。
⑩ まとめ
C10 は、機関名や条文名を暗記するだけでは弱く、「なぜその仕組みが人権や民主政治を守るのか」まで言えることが重要です。 数字資料では、割合と実数の違いを見誤る初歩ミスを徹底的に潰してください。