要点編

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理科 第7章

化学変化と原子・分子

要点編

【既習/完成/最低25問】反応式・質量保存。

要点編 — 参考書として先に読む。理解チェックができたら問題編へ。

① この章のねらい

ここでは、水素と酸素が水になる反応と、密閉容器での質量変化を例にします。化学反応式では係数だけを変え、原子の数を左右でそろえます。

  • 原子と分子を区別して説明できる
  • 化学反応式の係数を原子数の保存で決められる
  • 質量保存の法則を密閉・開放で正しく使える
  • 水の電気分解の粒子数の関係を説明できる

② 図と説明

下の図を順に見てください。各図の下に、その図の読み方を書いてあります。

図 1. 質量保存

質量保存

密閉系では前後で等しい。 図では、矢印の始点と終点、数値や記号の位置を順に対応させて読み、条件を変えても同じ規則で確かめます。

右下の数字は変えない

H₂やO₂の右下は分子の決まりです。そろえるときは手前の係数だけを変えます。水なら2H₂+O₂→2H₂Oです。 図や表では、まず矢印・数値・単位が何と何を対応させているかを指で追います。次に条件を式、粒子、力の向きなどへ書き込み、途中の判断を飛ばさずに答えを決めます。見た目や用語だけで決めず、条件が変わっても同じ順序で確かめることが大切です。

図 2. 反応式の係数

反応式の係数

原子の数が左右で等しい。 図では、矢印の始点と終点、数値や記号の位置を順に対応させて読み、条件を変えても同じ規則で確かめます。

左右で原子を数える

左のHは4個、Oは2個。右もH4個・O2個になるように係数を決めます。 図や表では、まず矢印・数値・単位が何と何を対応させているかを指で追います。次に条件を式、粒子、力の向きなどへ書き込み、途中の判断を飛ばさずに答えを決めます。見た目や用語だけで決めず、条件が変わっても同じ順序で確かめることが大切です。

図 3. 原子・分子の見方

原子・分子の見方

粒子のモデルで変化を追う。 図では、矢印の始点と終点、数値や記号の位置を順に対応させて読み、条件を変えても同じ規則で確かめます。

密閉なら質量は変わらない

10 gと6 gが完全に反応すれば全体は16 gのままです。原子が容器の外へ出ないからです。 図や表では、まず矢印・数値・単位が何と何を対応させているかを指で追います。次に条件を式、粒子、力の向きなどへ書き込み、途中の判断を飛ばさずに答えを決めます。見た目や用語だけで決めず、条件が変わっても同じ順序で確かめることが大切です。

③ 続きの説明

4. 開放では気体の出入りを見る

気体が発生して逃げると見かけの質量は減ります。法則が破れたのではなく、測っている範囲が変わっただけです。 図や表では、まず矢印・数値・単位が何と何を対応させているかを指で追います。次に条件を式、粒子、力の向きなどへ書き込み、途中の判断を飛ばさずに答えを決めます。見た目や用語だけで決めず、条件が変わっても同じ順序で確かめることが大切です。

受験で押さえる(この章)

語呂は「音↔記号↔意味」の対応表まで書いて初めて覚え方が完成する。そのあと実験・計算の文脈で使う。

覚え方元素・化学の語呂1 1〜10(水兵リーベ僕の船)

正本「水兵リーベ僕の船」。水=H/兵=He/リーベ=Li・Be/僕=B・C/の=N・O/船=F・Ne。塊で指差し確認する(音節1対1版は使わない)。

覚えの手がかり対応する答え
1番 水(すい)H(水素)
2番 兵(へい)He(ヘリウム)
3番 リーベ(りーべ)Li(リチウム) ※リーベ=Li・Be
4番 リーベ(りーべ)Be(ベリリウム) ※リーベ=Li・Be
5番 僕(ぼく)B(ホウ素) ※僕=B・C
6番 僕(ぼく)C(炭素) ※僕=B・C
7番 の(の)N(窒素) ※の=N・O
8番 の(の)O(酸素) ※の=N・O
9番 船(ふね)F(フッ素) ※船=F・Ne
10番 船(ふね)Ne(ネオン) ※船=F・Ne

覚え方元素・化学の語呂2 11〜20(名前があるシップスクラークか)

正本「名前があるシップスクラークか」。名前が=Na・Mg/ある=Al/シップス=Si・P・S/クラーク=Cl・Ar・K/か=Ca。七曲がり版と混ぜない。

覚えの手がかり対応する答え
11番 名前が(なまえが)Na(ナトリウム) ※名前が=Na・Mg
12番 名前が(なまえが)Mg(マグネシウム) ※名前が=Na・Mg
13番 ある(ある)Al(アルミニウム)
14番 シップス(しっぷす)Si(ケイ素) ※シップス=Si・P・S
15番 シップス(しっぷす)P(リン) ※シップス=Si・P・S
16番 シップス(しっぷす)S(硫黄) ※シップス=Si・P・S
17番 クラーク(くらーく)Cl(塩素) ※クラーク=Cl・Ar・K
18番 クラーク(くらーく)Ar(アルゴン) ※クラーク=Cl・Ar・K
19番 クラーク(くらーく)K(カリウム) ※クラーク=Cl・Ar・K
20番 か(か)Ca(カルシウム)

覚え方元素・化学の語呂3 希ガス(変なねーちゃん歩いてくると奇声を連発)

「変なねーちゃん歩いてくると奇声を連発」。変な=He/ねーちゃん=Ne/歩いて=Ar/くると=Kr/奇声を=Xe/連発=Rn。

覚えの手がかり対応する答え
2番 変な(へんな)He(ヘリウム)
10番 ねーちゃん(ねーちゃん)Ne(ネオン)
18番 歩いて(あるいて)Ar(アルゴン)
36番 くると(くると)Kr(クリプトン)
54番 奇声を(きせいを)Xe(キセノン)
86番 連発(れんぱつ)Rn(ラドン)

覚え方元素・化学の語呂4 ハロゲン(ふっくら周囲暖かい)

「ふっくら周囲暖かい」。ふっくら=F・Cl/周囲=Br・I/暖かい=At。陰イオンになりやすい族としてまとめて覚える。

覚えの手がかり対応する答え
9番 ふっくら(ふっくら)F(フッ素) ※ふっくら=F・Cl
17番 ふっくら(ふっくら)Cl(塩素) ※ふっくら=F・Cl
35番 周囲(しゅうい)Br(臭素) ※周囲=Br・I
53番 周囲(しゅうい)I(ヨウ素) ※周囲=Br・I
85番 暖かい(あたたかい)At(アスタチン)

覚え方元素・化学の語呂5 1族(は!リッチな彼女がルビーをせしめてフランスへ)

「は!リッチな彼女がルビーをせしめてフランスへ」。H・Li・Na・K・Rb・Cs・Fr(アルカリ金属+水素)。

覚えの手がかり対応する答え
1番 は!(は)H(水素)
3番 リッチ(りっち)Li(リチウム)
11番 な(な)Na(ナトリウム)
19番 彼女が(かのじょが)K(カリウム)
37番 ルビーを(るびーを)Rb(ルビジウム)
55番 せしめて(せしめて)Cs(セシウム)
87番 フランスへ(ふらんすへ)Fr(フランシウム)

覚え方元素・化学の語呂6 2族(ベルとマグカップをCarryするならバッグが楽勝)

「ベルとマグカップをCarryするならバッグが楽勝」。Be・Mg・Ca・Sr・Ba・Ra(アルカリ土類金属)。

覚えの手がかり対応する答え
4番 ベル(べる)Be(ベリリウム)
12番 マグカップ(まぐかっぷ)Mg(マグネシウム)
20番 Carry(きゃりー)Ca(カルシウム)
38番 するなら(するなら)Sr(ストロンチウム)
56番 バッグ(ばっぐ)Ba(バリウム)
88番 楽勝(らくしょう)Ra(ラジウム)

覚え方元素・化学の語呂7 イオン化傾向(貸そうかな?まあ、あてにすんなひどすぎる借金)

「貸そうかな?まあ、あてにすんなひどすぎる借金」。K>Ca>Na>Mg>Al>Zn>Fe>Ni>Sn>Pb>H>Cu>Hg>Ag>Pt>Au。左ほどイオン化しやすい。

覚えの手がかり対応する答え
貸そう(かそう)K(カリウム)
か(か)Ca(カルシウム)
な(な)Na(ナトリウム)
ま(ま)Mg(マグネシウム)
あ(あ)Al(アルミニウム)
あ(あ)Zn(亜鉛)
て(て)Fe(鉄)
に(に)Ni(ニッケル)
すん(すん)Sn(スズ)
な(な)Pb(鉛)
ひ(ひ)H(水素)
ど(ど)Cu(銅)
す(す)Hg(水銀)
ぎる(ぎる)Ag(銀)
借(しゃっ)Pt(白金)
金(きん)Au(金)

覚え方元素・化学の語呂8 両性元素(ああすんなり溶けてゆく)

「ああすんなり溶けてゆく」。Al・Zn・Sn・Pb。酸にもアルカリにも溶ける。

覚えの手がかり対応する答え
13番 あ(あ)Al(アルミニウム)
30番 あ(あ)Zn(亜鉛)
50番 すん(すん)Sn(スズ)
82番 な(な)Pb(鉛)

覚え方元素・化学の語呂9 不溶性硫酸塩(硫酸塩は馬鹿なやつ)

「硫酸塩は馬鹿なやつ」。Ba・Ca・Pbの硫酸塩は溶けにくい(沈殿判定の定番)。

覚えの手がかり対応する答え
56番 ば(ば)Ba(バリウム) ※BaSO₄
20番 か(か)Ca(カルシウム) ※CaSO₄(やや溶けにくい)
82番 な(な)Pb(鉛) ※PbSO₄

覚え方元素・化学の語呂10 脂肪酸(パスなくて降りれん)

「パスなくて降りれん」。パス=パルミチン酸・ステアリン酸(二重結合なし)/降りれん=オレイン酸・リノール酸・リノレン酸(二重結合あり)。

覚えの手がかり対応する答え
パ(ぱ)パルミチン酸(飽和) ※パス=二重結合なし
ス(す)ステアリン酸(飽和) ※パス=二重結合なし
降り(おり)オレイン酸(不飽和) ※降りれん=二重結合あり
れ(れ)リノール酸(不飽和) ※降りれん=二重結合あり
ん(ん)リノレン酸(不飽和) ※降りれん=二重結合あり

必暗元素記号・化合物(この章で使う)

対応表で順番を固めたら、記号→名前→典型的な文脈(発生・検出・性質)の三点セットで使う。

  • H(水素)気体の発生・燃焼
  • He(ヘリウム)希ガス
  • Li(リチウム)アルカリ金属
  • Be(ベリリウム)中学で頻出の元素記号
  • B(ホウ素)中学で頻出の元素記号
  • C(炭素)有機物・二酸化炭素
  • N(窒素)空気の約8割
  • O(酸素)燃焼・呼吸
  • F(フッ素)中学で頻出の元素記号
  • Ne(ネオン)希ガス
  • Na(ナトリウム)食塩 NaCl
  • Mg(マグネシウム)燃焼実験
  • H2O(水)酸化水素
  • CO2(二酸化炭素)石灰水を白濁
  • O2(酸素)燃焼を助ける(助燃性)。酸素自体は燃えない
  • H2(水素)可燃性。空気・酸素との混合気体が爆鳴気
  • N2(窒素)空気の主成分
  • NH3(アンモニア)水に溶けやすい・上方置換
  • HCl(塩化水素)気体は塩化水素。水溶液は塩酸(酸性)
  • NaCl(塩化ナトリウム)食塩

覚え方この章の覚え方・語呂

語呂は「何と何が対応するか」が見えて初めて使える。下の矢印の左右を声に出してつなぐ。そのあと「なぜその性質/公式になるか」まで言える状態にする。

覚えの手がかり対応する答え
質量保存密閉なら前後の質量は同じ。減ったら気体が逃げた → 開放容器の落とし穴(化学変化)
酸化と還元酸化=酸素と結び付く。還元=酸化物から酸素を取り去る → 中学は酸素の授受で説明する(電子の定義は発展)(化学変化)

必暗実験定石

変えた条件・そろえた条件・測定値を先に書く。覚え方より手順が本命。手順を言えたら「なぜその集め方/検出か」を一言添える。

  • マグネシウム燃焼試料は酸素と結び付き質量が増える。系全体の保存は密閉で確認/試料増と系全体保存を混同しない
  • 酸化銅の還元水素(または炭素)で還元。加熱終了前に導管を抜く→火を消す(逆流防止)/質量変化を記録。銅の再酸化にも注意

戦い方理科の戦い方

知識で得点を確保し、計算・考察に時間を残す。単位を先に固定する。わからない用語は、定義→例→対比の順で戻す。

  • 手順知識問題で得点を確保し、計算・実験考察に時間を残す
  • 手順実験問題は「何を変えたか/何をそろえたか/何を測ったか」を先に書く
  • 手順単位・有効数字・グラフの軸を見直す。計算は式を残す
  • 手順生物・地学の用語は定義を一文で言えるかだけ確認して次へ
  • 手順毎日15分:学習中の単元の「受験で押さえる」を音読+書き
  • 手順毎日30〜50分:弱点単元の⑤⑥または⑦を1セット
  • 手順近い用語・近い年代・近い数値の取り違え
  • 手順問題文の一部だけ合っていて結論がずれる選択肢

⑤ 公式・用語

名称内容メモ
水の生成2H₂+O₂→2H₂O
質量保存反応前後で原子の総質量は変わらない(密閉)
水の電気分解2H₂O→2H₂+O₂

用語

用語意味
原子それ以上簡単に分けられない粒。種類は元素記号で表す。
分子原子が結びついた粒。O₂やH₂Oなど。
係数反応式の手前につける数。分子の個数比を表す。

⑥ 手順

反応式と質量の手順

  1. 分子式の右下は触らず、係数だけ動かす
  2. 元素ごとに左右の原子数を数えてそろえる
  3. 質量問題は密閉か開放かを先に読む
  4. 開放なら逃げた気体の質量を差で求める

⑦ 例題

途中の考え方を追うための例です。演習は問題編で行います。

例題 1基本

水素と酸素から水ができる反応式を書け。

考え方

HとOの原子数が左右で等しくなる係数です。 まず問題文から与えられた量・単位・向きを取り出し、図のどの部分に対応するかを確認します。次に式または規則に数値や条件を順に当てはめ、計算や判定の途中を省かずに進めます。最後に単位、向き、桁、問いへの答え方が合うかを検算し、根拠と結論を結びます。

答え:2H₂+O₂→2H₂O

例題 2標準

密閉容器で10 gと6 gが完全に反応した。全体の質量は。

考え方

原子は容器内に残るので和のままです。 まず問題文から与えられた量・単位・向きを取り出し、図のどの部分に対応するかを確認します。次に式または規則に数値や条件を順に当てはめ、計算や判定の途中を省かずに進めます。最後に単位、向き、桁、問いへの答え方が合うかを検算し、根拠と結論を結びます。

答え:16 g

例題 3入試

化学反応式で変えてよい数字はどれか。

考え方

右下は分子を表すので変えません。 まず問題文から与えられた量・単位・向きを取り出し、図のどの部分に対応するかを確認します。次に式または規則に数値や条件を順に当てはめ、計算や判定の途中を省かずに進めます。最後に単位、向き、桁、問いへの答え方が合うかを検算し、根拠と結論を結びます。

答え:係数(手前の数)

⑧ 入試での使われ方

  • 用語は定義と具体例で覚える
  • 係数と右下を混同しない
  • 質量保存は「測っている範囲」とセットで考える
  • 粒子図でも原子の種類と個数を数える
  • ⑤基本:005net基本問題 ⑥標準:005net標準 ⑦応用:JS88型の実験連鎖+本アプリ
  • 理科の学習(005net)で基本→標準を章ごとに
  • JS88理科過去問で四分野の配分と実験連鎖を確認

⑨ よくある誤り

  • 右下の数字を変えて帳尻を合わせる
  • 開放で質量が減った=法則が破れたと考える
  • 係数と下付きを同じ意味と覚える

⑩ 確認

次ができたら問題編へ進んでください。

  • 用語は定義と具体例で覚える
  • 2H₂+O₂→2H₂Oを書ける
  • 密閉16 gを質量保存で説明できる
  • 係数だけを変える理由を述べられる

⑪ 問題編へ

「化学変化と原子・分子」の内容を押さえたら、問題編で手を動かして定着させましょう。

問題編を開く →

解いたあとは解説編で手順を確認してください。

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