理科 第7章
化学変化と原子・分子
問題編
【既習/完成/最低25問】反応式・質量保存。
解く前に:この章の覚え方・戦い方
別冊を開かなくてよい。ここで対応表を指差し確認してから問題に入る。解けたあとも誤答はこの一覧に戻す。
覚え方元素・化学の語呂1 1〜10(水兵リーベ僕の船)
正本「水兵リーベ僕の船」。水=H/兵=He/リーベ=Li・Be/僕=B・C/の=N・O/船=F・Ne。塊で指差し確認する(音節1対1版は使わない)。
覚え方元素・化学の語呂2 11〜20(名前があるシップスクラークか)
正本「名前があるシップスクラークか」。名前が=Na・Mg/ある=Al/シップス=Si・P・S/クラーク=Cl・Ar・K/か=Ca。七曲がり版と混ぜない。
覚え方元素・化学の語呂3 希ガス(変なねーちゃん歩いてくると奇声を連発)
「変なねーちゃん歩いてくると奇声を連発」。変な=He/ねーちゃん=Ne/歩いて=Ar/くると=Kr/奇声を=Xe/連発=Rn。
覚え方元素・化学の語呂4 ハロゲン(ふっくら周囲暖かい)
「ふっくら周囲暖かい」。ふっくら=F・Cl/周囲=Br・I/暖かい=At。陰イオンになりやすい族としてまとめて覚える。
覚え方元素・化学の語呂5 1族(は!リッチな彼女がルビーをせしめてフランスへ)
「は!リッチな彼女がルビーをせしめてフランスへ」。H・Li・Na・K・Rb・Cs・Fr(アルカリ金属+水素)。
覚え方元素・化学の語呂6 2族(ベルとマグカップをCarryするならバッグが楽勝)
「ベルとマグカップをCarryするならバッグが楽勝」。Be・Mg・Ca・Sr・Ba・Ra(アルカリ土類金属)。
覚え方元素・化学の語呂7 イオン化傾向(貸そうかな?まあ、あてにすんなひどすぎる借金)
「貸そうかな?まあ、あてにすんなひどすぎる借金」。K>Ca>Na>Mg>Al>Zn>Fe>Ni>Sn>Pb>H>Cu>Hg>Ag>Pt>Au。左ほどイオン化しやすい。
覚え方元素・化学の語呂8 両性元素(ああすんなり溶けてゆく)
「ああすんなり溶けてゆく」。Al・Zn・Sn・Pb。酸にもアルカリにも溶ける。
覚え方元素・化学の語呂9 不溶性硫酸塩(硫酸塩は馬鹿なやつ)
「硫酸塩は馬鹿なやつ」。Ba・Ca・Pbの硫酸塩は溶けにくい(沈殿判定の定番)。
覚え方元素・化学の語呂10 脂肪酸(パスなくて降りれん)
「パスなくて降りれん」。パス=パルミチン酸・ステアリン酸(二重結合なし)/降りれん=オレイン酸・リノール酸・リノレン酸(二重結合あり)。
必暗元素記号・化合物(この章で使う)
対応表で順番を固めたら、記号→名前→典型的な文脈(発生・検出・性質)の三点セットで使う。
- H(水素)気体の発生・燃焼
- He(ヘリウム)希ガス
- Li(リチウム)アルカリ金属
- Be(ベリリウム)中学で頻出の元素記号
- B(ホウ素)中学で頻出の元素記号
- C(炭素)有機物・二酸化炭素
- N(窒素)空気の約8割
- O(酸素)燃焼・呼吸
- F(フッ素)中学で頻出の元素記号
- Ne(ネオン)希ガス
- Na(ナトリウム)食塩 NaCl
- Mg(マグネシウム)燃焼実験
- H2O(水)酸化水素
- CO2(二酸化炭素)石灰水を白濁
- O2(酸素)燃焼を助ける(助燃性)。酸素自体は燃えない
- H2(水素)可燃性。空気・酸素との混合気体が爆鳴気
- N2(窒素)空気の主成分
- NH3(アンモニア)水に溶けやすい・上方置換
- HCl(塩化水素)気体は塩化水素。水溶液は塩酸(酸性)
- NaCl(塩化ナトリウム)食塩
覚え方この章の覚え方・語呂
語呂は「何と何が対応するか」が見えて初めて使える。下の矢印の左右を声に出してつなぐ。そのあと「なぜその性質/公式になるか」まで言える状態にする。
必暗実験定石
変えた条件・そろえた条件・測定値を先に書く。覚え方より手順が本命。手順を言えたら「なぜその集め方/検出か」を一言添える。
- マグネシウム燃焼試料は酸素と結び付き質量が増える。系全体の保存は密閉で確認/試料増と系全体保存を混同しない
- 酸化銅の還元水素(または炭素)で還元。加熱終了前に導管を抜く→火を消す(逆流防止)/質量変化を記録。銅の再酸化にも注意
戦い方理科の戦い方
知識で得点を確保し、計算・考察に時間を残す。単位を先に固定する。わからない用語は、定義→例→対比の順で戻す。
- 手順知識問題で得点を確保し、計算・実験考察に時間を残す
- 手順実験問題は「何を変えたか/何をそろえたか/何を測ったか」を先に書く
- 手順単位・有効数字・グラフの軸を見直す。計算は式を残す
- 手順生物・地学の用語は定義を一文で言えるかだけ確認して次へ
- 手順毎日15分:学習中の単元の「受験で押さえる」を音読+書き
- 手順毎日30〜50分:弱点単元の⑤⑥または⑦を1セット
- 手順近い用語・近い年代・近い数値の取り違え
- 手順問題文の一部だけ合っていて結論がずれる選択肢
① 導入
原子・分子・化学反応式・質量保存を数値つきで扱います。
用語は定義と具体例(実験・図)で覚え、原子・分子や係数・右下の数字の違いも確認しましょう。質量計算は密閉・開放の条件と途中式を残してください。
② 基本概念
- 化学変化では原子の結び付きが変わる。原子の種類と数は保存。
- 反応式は係数で左右の原子数をそろえる(右下の数字は変えない)。
- 質量保存:密閉系で反応前後の全質量が等しい。
- 開放系で気体が逃げると測定質量は減って見える。
③ 図解

密閉系では前後で等しい。 図では、矢印の始点と終点、数値や記号の位置を順に対応させて読み、条件を変えても同じ規則で確かめます。

原子の数が左右で等しい。 図では、矢印の始点と終点、数値や記号の位置を順に対応させて読み、条件を変えても同じ規則で確かめます。

粒子のモデルで変化を追う。 図では、矢印の始点と終点、数値や記号の位置を順に対応させて読み、条件を変えても同じ規則で確かめます。
④ 例題
密閉で A 10 g と B 6 g が完全反応。生成物は何 g か。
2H₂O → 2H₂ + O₂ で、水分子 4 個から酸素分子は何個か。
マグネシウムの燃焼:2Mg + O₂ → 2MgO。酸化マグネシウムの化学式は。
反応式で変えてよい数字は係数か、右下の数字か。
⑤ 基本問題
H₂O の右下の 2 は何を表すか。
単体の例を一つ答えなさい。
化合物の例を一つ答えなさい。
CaCO₃ → CaO + CO₂ の反応の名称に近いのは。
原子と分子の違いを一言で。
開放で反応前 25 g、固体 17 g。逃げた気体は何 g か。
密閉で反応前 63.0 g。反応後の全質量は何 g か。
2Mg + O₂ → 2MgO で、Mg 原子 4 個が反応すると O₂ は何分子必要か。
化学反応式の係数をそろえる手順を述べなさい。
質量パーセント濃度:(溶質/溶液)×100。溶質 10 g・溶液 50 g は何%か。
⑥ 標準問題
実験:炭酸水素ナトリウムの加熱(開放) 反応前の全体 12.0 g 反応後の固体 7.8 g
上の実験で逃げた気体は何 g か。
もし密閉容器なら反応後の全質量は何 g か。
H₂ + Cl₂ → 2HCl で左右の H 原子数はいくつずつか。
銅の酸化で黒色になった物質の化学式は(酸化銅)。
溶解度が水 100 g あたり 36 g のとき、水 50 g に溶ける最大は何 g か。
右下の数字を変えてはいけない理由を述べなさい。
⑦ 応用・入試形式
同じ反応を密閉・開放の条件で比べ、質量保存と反応式を連続して考える。
【大問】酸化と電気分解の実験(学習用・架空)
はじめに、ふたをした容器内でマグネシウム3.0 gを十分な酸素と反応させた。反応後の生成物は5.0 gだった。次に、水を電気分解した。
実験記録 密閉容器:反応前後の容器全体の質量 63.0 g 開放容器:反応前 63.0 g、反応後 61.2 g 水の電気分解:2H₂O → 2H₂ + O₂
(1) マグネシウム3.0 gに結び付いた酸素は何gか。
(2) 密閉容器の反応前後の全質量が同じである理由を、原子に触れて40字で説明しなさい。
(3) 開放容器で減った質量は何gか。また、質量保存が破れたわけではない理由を答えなさい。
(4) 水の電気分解で酸素分子3個を得るには、水分子は何個必要か。
【資料】化学反応の質量(架空・g)
| 反応前 | 反応後 | |
|---|---|---|
| マグネシウム | 2.4 | 0 |
| 酸素 | 1.6 | 0 |
| 酸化マグネシウム | 0 | 4.0 |
(1)〜(3)は同じ資料を用いる。
(1) 反応後にできた物質の質量は何 g か。
(2) 反応前の物質の合計質量は何 g か。
(3) この表が質量保存の法則を示す理由を40字以内で述べなさい。
⑧ 確認テスト
密閉で 8 g + 2 g。生成物は何 g か。
水の化学式は。
質量保存が成り立つ条件(系)は。
係数をそろえる対象は原子の何を揃えるか。
⑨ 完全解説
解説編で密閉/開放と係数合わせを確認する。