国語 第2章
小説
解説編
オリジナル短編の心情・情景読解
① 導入
心情は描写から推定する。本文にない感情を足さない。
② 基本概念
行動・台詞・情景の三点セットで読む。
③ 図解
回避→対話の断絶→決意の記述→解放。
④ 例題解説
例1 b。根拠は「見ないふり」「本当は、見たくなかった」。さらに「指先はいつもより遅かった」は、本人が平静を装っていても不安を抑えられないことを示す。
例2 「見ないふり」は、掲示を見た事実を否定する行為ではなく、内容を認めたくない回避である。「自分の名前まで…現れそう」という想像も根拠になる。
例3 風にめくれる紙は、隠したい補習の現実が目の前に現れそうな不安定さを可視化する。情景を心情の根拠と結びつける。
⑤ 基本解説
- a。「母はそれ以上聞かず」が、優人の「普通」を無理に問い詰めない見守りの根拠。
- 「二人の間で白く揺れていた」は、言葉にできない問題が二人の間にある距離や曖昧さを表す。
- 前半は「見ないふり」「普通」で回避するが、後半は「それでも」「逃げない」と書く。行動が決意への転換を示す。
- c
- 安心・解放感
⑥ 標準解説
9 主題は、補習を避けたい優人が自分の不安を認め、学びに向き合おうとする過程。10 は「逃げない」と書いた行為で、「肩の力が少し抜けた」が変化の結果を示す。11 一人称では母の様子を外からしか描けず、母の内面の説明は減る。12 はb。
⑦ 応用・入試形式 解説
15 「普通」は補習の不安を隠す短い返答であり、「それ以上聞かず」と組み合わせて読む。16 「風」は不安定な現実が現れる予感、「湯気」は母子の間で言葉にならない距離を表す。17 「逃げない」は問題の解決ではなく出発点で閉じるため、優人が翌日どう行動するかを読者に考えさせる余韻になる。
18 悔しさと嬉しさ。本文に「悔しさと嬉しさが同時に押し寄せてくるのを、瑞希はどう受け止めればいいのか分からなかった」と明示されている。
19 【模範解答例】「声援・歓声・友人の様子を『波』で繰り返し表すことで、押し寄せる感情の大きさと、悔しさと喜びが入り混じって収まりにくい様子を一貫して印象づけている。」(約70字)
【採点基準】①「波」が声援→歓声→友人の様子と複数の場面で繰り返されている点に触れている=2点 ②繰り返しが感情の大きさ・収まりにくさを表す効果につながっている=2点 ③60〜80字の字数感を守っている=1点。 単に「比喩が使われている」と書くだけで効果まで書けていない答案は②が減点対象。
20 【模範解答例】「悔しさと嬉しさが入り混じった気持ちがまだ整理できていないことを示し、瑞希の感情がこの先どう落ち着くのかを読者の想像に委ねる余韻を生んでいる。」(約70字)
【採点基準】①感情が未整理・二つの感情が混在した状態のまま終わっている点に触れている=2点 ②「読者に委ねる」「余韻を残す」など結末の効果を明示している=2点 ③60〜80字の字数感を守っている=1点。 「勝ってよかった」のように感情を単純化してしまう答案は本文の「分からないと思った」という結末と矛盾するため不可。
⑧ 確認テスト解説
- d
- 補習日程
- 配慮して見守る
- a
- 逃げないと書いた
⑨ 完全解説
線引きは「見たくなかった」「逃げない」「肩の力」。