英語 第2章
リスニング
要点編
会話・説明文の聞き取り(音声再生対応)
ここは参考書パート(要点編)です。市販参考書と同じく「読んで理解 → 例題で流れを追う → チェック」の順で進めてください。理解チェックができたら問題編へ。
① この章のねらい
リスニングは、聞こえた音を一語ずつ日本語に置き換える試験ではない。放送前に設問と選択肢を読み、何を聞き取るかを予測してから内容語を追う。英語特有の連結・弱形・脱落を理解すれば、知っている単語が聞こえない失点を減らせる。聞く前、聞いている間、聞いた後の行動を固定して、二回の放送を役割分担させる。
- 設問から聞く目的を予測する
- 疑問詞に応じた情報を拾う
- 数字・曜日・時刻を正確に聞き取る
- 内容語と機能語を区別する
- 連結・弱形・脱落を認識する
- 言い換えと訂正を見抜く
- 会話の目的と話者の意図を判断する
② 重要ポイント(本文)
1.放送前の先読みで答えの型を決める
放送が始まる前に設問と選択肢を読み、問われる内容を予測する。Whereなら場所、Whyなら理由、How muchなら金額を聞く準備ができる。選択肢の差だけに丸を付けると、放送中に全てを読む負担が減る。先読みは答えを決める作業ではなく、聞く焦点を作る作業である。
2.疑問詞は必要な情報の種類を指定する
Whoは人、Whereは場所、Whenは時、Whyは理由、Howは方法や程度を尋ねる。疑問詞を聞き取れたら、後ろの全語を訳せなくても答えの候補を絞れる。Whyへの答えはbecause以下や原因を表す文にあり、YesやNoでは答えない。What does she mean?のような問いでは、単語より発話の意図を考える。
3.内容語を優先して話題の骨格をつかむ
名詞、主要動詞、形容詞、数字は意味の中心になる内容語であり、最初に拾う価値が高い。a、the、to、ofのような機能語は弱く発音され、聞き取れなくても話の骨格が残ることが多い。誰が、何を、いつ、どこで、なぜしたかを短い記号でメモする。聞こえなかった一語に止まらず、次の内容語を待つ。
4.連結は二語を一つの音のかたまりとして聞く
語末の子音と次の語頭の母音はつながり、take itが「テイキット」のように聞こえる。pick upやturn it onも、つづりどおりの切れ目では聞こえない。知っている単語を孤立して探すのでなく、よくある語句を音のまとまりで覚える。音読で自分でも連結を作ると、聞こえ方との対応が強くなる。
5.弱形と脱落を知らない語と誤解しない
can、to、and、ofなどの機能語は文中で短く弱く発音されることが多い。子音が続く場所では一部の音が聞こえにくくなり、next dayのtのように脱落することがある。これは単語が消えたのではなく、自然な速さで音が変化した結果である。意味の中心語と前後の文法から、弱くなった語を補う。
6.数字・時刻・曜日は聞こえた瞬間に記号化する
数字は記憶に残りにくいため、聞こえたらすぐ算用数字で書く。thirteenとthirty、fifteenとfiftyは強く発音される位置と後ろの音を意識して区別する。時刻ではa.m.とp.m.、half pastとquarter toも確認する。選択肢を見直すときは、数字の聞き違いだけで結論を変えていないか確かめる。
7.言い換えを探して選択肢と放送を結ぶ
正解の選択肢は、放送と同じ単語を繰り返さず同義表現へ言い換えることが多い。buyとget、busyとhave a lot to doのように意味の対応を取る。単語が一致しないからといって選択肢を捨てず、主語・行動・結果が同じかを照合する。既知の語を短い同義語の組で増やすと、聞き取りの精度が上がる。
8.否定・逆接・訂正の後に最終情報が来る
not、never、but、however、actuallyは、聞き手が最初の情報を修正すべき合図になる。I wanted a blue bag, but I bought a black one.では答えは希望したblueではなく実際に買ったblackである。話者が言い直したときは、最初の数字や曜日をそのまま答えにしない。文末まで聞いて最終決定を確認する。
9.会話では発話の目的を定型表現から読む
Could you ...?は依頼、Why do not we ...?は提案、May I ...?は許可を求める表現である。単語だけでなく、相手が承諾、断り、感謝、謝罪のどれを返しているかを見る。会話の最後の発言は、話者の選択や結論を示すことが多い。定型表現を声に出して覚えると、速い会話でも目的を即座に判定できる。
10.一回目と二回目に別の役割を持たせる
一回目は話題、登場人物、答えが出る位置を大まかにつかむ。二回目は、数字、否定、理由、言い換えを確認して選択肢の根拠を固める。一回目で失敗した問題を後悔して次の放送まで聞き逃すのが最も大きな損失である。二回目がある前提で、聞き取れない箇所には印だけを残して前へ進む。
11.答えは聞こえた語ではなく設問への答えで選ぶ
放送中に聞こえた語をそのまま選ぶと、質問の種類とずれた誤答になりやすい。Whyなら理由、Whereなら場所という形まで答えが合うか確認する。選択肢に出た単語が放送で否定されていないか、別の人物の発言ではないかも見る。最後に設問を読み直し、何を問われていたかへ戻る。
12.音読と精聴を往復して音の知識を定着させる
聞き取れなかった音声は、スクリプトを見る前に区切りや内容語を推測する。次に文字と音を照合し、連結、弱形、知らない語のどれが原因かを分類する。スクリプトを見ながら音読し、最後に見ずにもう一度聞くと認識できる音が増える。聞き流しだけでは、聞こえなかった理由が残るため改善しにくい。
③ 公式・用語
| 名称 | 内容 | メモ |
|---|---|---|
| WH疑問 | Who=人 / Where=場所 / When=時 / Why=理由 / How=方法 | 疑問詞を設問で丸で囲む。 |
| 連結 | 語末子音 + 次語頭母音 → 一続きの音 | take it、pick upなどで起こる。 |
| 訂正 | A, but B / not A, B | Bが最終情報になることが多い。 |
| 時刻 | half past 3 = 3:30 / quarter to 4 = 3:45 | a.m.とp.m.も確認する。 |
| 会話応答 | 依頼 → 承諾・断り / 提案 → 賛成・別案 | 発話の目的に対応させる。 |
用語集
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 内容語 | 意味の中心になる名詞・動詞・形容詞など |
| 機能語 | 文法的な関係を担う短い語 |
| 弱形 | 機能語が弱く短く発音される形 |
| 連結 | 隣接する語の音がつながる現象 |
| 脱落 | 発音しにくい音が弱まる現象 |
| イントネーション | 声の上げ下げによる意味や態度の表し方 |
| キーワード | 答えを判断する手がかりとなる語 |
| 言い換え | 同じ意味を別の表現で示すこと |
| 訂正情報 | 先に出た内容を修正する発言 |
④ 解法・読み方の手順
三段階で聞く
- 設問の疑問詞と選択肢の差を確認する
- 一回目は話題と答えの位置をつかむ
- 二回目は数字・否定・理由を検証する
- 設問の形に合う答えか確認する
聞き取れない箇所を復習する
- 聞こえた内容を自分の言葉で残す
- スクリプトで語の区切りを確認する
- 連結・弱形・語彙・意味の原因を分類する
- 音読後に見ずに再度聞く
メモを取る
- 人・場所・時を記号で書く
- 数字と固有名詞を最優先する
- but・because・actuallyに印を付ける
- 聞き終えてから選択肢と照合する
⑤ 図解
放送前:予測 → 放送中:内容語を捕捉 → 放送後:選択肢を照合
Aと言う ─ but / actually ─→ B(答えになりやすい最終情報)
音:take_it / pick_up / want_to 文字の区切りと音の区切りは一致しない
⑥ 例題(読んで流れを追う)
ここは「解く」より「途中式と根拠を追う」ための例です。演習は問題編で。
What time will the train leave? — It will leave at thirteen thirty.
考え方・途中式
What timeなので時刻を聞く。thirteen thirtyは13:30であり、午後なら午後1時30分を表す。
答え:1時30分
Where is the woman going? — She is going to the library.
考え方・途中式
Whereは場所を問う。going toの後のthe libraryが答えであり、動詞そのものではない。
答え:図書館
男の子は何を買わないか。I wanted a blue bag, but I bought a black one.
考え方・途中式
wantedは希望、butの後は実際の行動である。買ったのはblack oneなので、買わなかったのはblue bagである。
答え:青いかばん
Why was Emi late? — The bus did not come on time.
考え方・途中式
Whyには理由を答える。did not come on timeという否定表現全体を取り、単にbusとは答えない。
答え:バスが時間どおりに来なかったから
会話の最後の発言に最も合う応答を選びなさい。A: Could you help me carry this box? B: ____
考え方・途中式
Could you ...?は依頼である。SureとI can help youは依頼を引き受ける自然な応答になる。
答え:Sure. I can help you.
⑦ 入試・テストでの使い方
外部過去問(JS88・リセマム等)の使い分けは過去問・外部資料ガイドを参照。
- 放送開始前の空白時間を必ず先読みに使う
- 選択肢の違いだけに印を付ける
- 数字は算用数字で即座にメモする
- but・because・soの直後を聞き逃さない
- 一語を逃しても次の内容語へ集中する
- 二回目は予測でなく根拠確認として聞く
- 本番リスニングなし。英語ブロックは文法・語彙優先。本章は補助のみ。
- ⑤基本:英語ブロック文法 ⑥標準:005net英語 ⑦応用:JS88+本アプリ
- JS88英語過去問で長文語数・設問型を把握
- 英語ブロックで文法プリント(週3回)+英単語反復
⑧ よくあるミス
- 全単語を訳そうとして遅れる
- 設問を読まずに聞き始める
- 最初に出た情報を答えにする
- 否定語を聞き落とす
- thirteenとthirtyを混同する
- 同じ単語だけを探す
- 選択肢を放送中に初めて読む
- 聞き逃し後に前の文を考え続ける
⑨ 理解チェック
口頭でもノートでもよいので、全部言えたら問題編へ。
- 設問の疑問詞を確認した
- 選択肢の差を見つけた
- 人・場所・時をメモした
- 内容語を拾えた
- 数字を記録した
- 否定・逆接を確認した
- 言い換えを考えた
- 最後の結論を確認した
- 二回目で根拠を聞いた
- 聞き逃しを引きずらなかった